小学理科小学5年生化学
もののとけ方|とけても重さは変わる?水の量と温度【小5理科】
小5理科「もののとけ方」を図解。食塩が水にとけて見えなくなっても重さは消えず「水+とかしたもの」のまま。水の量や温度でとける量がどう変わるか、食塩とミョウバンのグラフ、とけたものの取り出し方まで、図と例題でやさしくわかります。
◎このページのゴール
ものが水にとけても全体の重さは変わらないこと、水の量や温度でとける量が変わることを理解し、とけたものを取り出す方法を説明できるようになる。
「食塩を水に入れたら、消えちゃった。重さも軽くなるのかな?」——そう思うかもしれませんが、じつは重さは変わりません。とけて見えなくなっても、食塩はちゃんと水の中にいるからです。図で見れば、すっとわかります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
とけても重さは変わらない
→やり方
- ものが水にとけて見えなくなっても、なくなったわけではない。
- 小さな小さなつぶになって、水の中に広がっているだけ。
- だから 全体の重さ = 水の重さ + とかしたものの重さ(重さは変わらない)。
たとえば 100 g の水に 20 g の食塩をとかすと、できた食塩水の重さは 120 g。食塩が見えなくなっても、20 g 分はちゃんと水の中に残っています。
どうして重さは消えないの?
食塩は、目に見えないくらい小さなつぶに分かれて、水のすきまに入りこんでいます。見えなくなっただけで、つぶ自体がどこかへ行ったわけではありません。だから、てんびんではかると「水+食塩」の重さはそのまま残ります。
「水の重さ + とかしたものの重さ = 食塩水の重さ」。とける前と後で、てんびんはちゃんとつり合います。とけたものが消えてなくなることはありません。
でも、見えないんだから、ちょっとは軽くなってそうじゃない?
そう思いやすいよね。でも「見えない=なくなった」じゃないんだ。食塩は、すごく小さなつぶになって水の中に散らばっているだけ。つぶの重さはそのまま残るから、全体の重さは1 g も変わらないんだよ。なめてみればしょっぱいでしょ? ちゃんとそこにいる証拠だね。
✓理解チェック①
水の量を増やすと、とける量も増える
決まった量の水に、ものは「ある量まで」しかとけません(それ以上入れるととけ残ります)。でも、水の量を増やせば、とける量も増えます。
✓コツ
水 50 mL にとける量と、水 100 mL にとける量をくらべると、水が2倍なら、とける量もおよそ2倍。とける量は水の量に合わせて増えていきます。これは算数の割合・比例の考え方と同じです。
「こさ(こさ=とけている量の割合)」も、算数で習う割合そのもの。同じ量の食塩でも、水が多いほどうすく、水が少ないほどこくなります。
✓理解チェック②
水の温度を上げると、とける量はどう変わる?
水をあたためると、とける量は変わります。ただし、もの(とかすもの)によって変わり方がちがうのがポイントです。
- ミョウバンや砂糖…温度を上げると、とける量が大きく増える。
- 食塩…温度を上げても、とける量はあまり増えない(ほとんど変わらない)。
だから「とけ残ったものをもっととかしたい」とき、ミョウバンならあたためればとけるけれど、食塩はあたためてもあまりとけません。ものによって作戦が変わるのです。
じゃあ、食塩はどうやってもたくさんとかせないってこと?
いいところに気づいたね。食塩は温度を上げてもほとんど増えないから、もっととかしたいなら「水を増やす」のがいちばん。逆にミョウバンは、温度を上げるとぐんととける量が増えるから、あたためると一気にとけるんだ。とかすものに合わせて、温度か水の量か、作戦を選ぶといいよ。
✓理解チェック③
よくある間違い
✕よくある間違い
とけて見えなくなったから、食塩は消えて軽くなった
見えないだけで残っている。重さは「水+食塩」のまま変わらない
もう一つ注意。「温度を上げればどんなものでもたくさんとける」と思いがちですが、食塩はあたためてもあまり増えません。温度で大きく増えるのはミョウバンや砂糖などです。とかすものによって変わり方がちがう、と覚えておきましょう。
とけたものを取り出す方法
いったんとけて見えなくなったものも、また取り出せます。方法は2つです。
→やり方
- 水を蒸発させる…水をあたためて減らすと、とけきれなくなったものが出てくる(食塩はこの方法が向く)。
- 温度を下げる…温度を下げると、とけていられる量が減って、あまった分がつぶになって出てくる(ミョウバンが向く)。
食塩は温度を下げてもとける量がほとんど変わらないので、水を蒸発させて取り出します。ミョウバンは温度を下げるととける量がぐっと減るので、温度を下げるだけでつぶが出てきます。出てきたつぶを紙でこし取れば、とけていたものを取りもどせます。
✓理解チェック④
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:重さの保存)
全体の重さ = 水の重さ + とかしたものの重さ、で考えましょう。
- 200 g の水に 25 g の食塩を全部とかしました。できた食塩水の重さは?
- ある砂糖水は全体で 150 g で、とかした砂糖は 30 g でした。使った水は何 g?
答えと解説を見る
- → 225 g
- → 120 g(全体から砂糖の分を引く)
✏️ やってみよう②(標準:水の量ととける量)
水の量ととける量は比例の関係です。
- 水 50 mL に食塩が 18 g までとけました。水 150 mL なら、およそ何 g までとける?
- 水 100 mL にミョウバンが 6 g までとけました。水 50 mL なら、およそ何 g までとける?
答えと解説を見る
- 水が3倍(50→150 mL)なので、とける量も3倍。 → およそ 54 g
- 水が半分(100→50 mL)なので、とける量も半分。 → およそ 3 g
✏️ やってみよう③(応用:温度と取り出し方)
ものによる変わり方のちがいを考えましょう。
- 60 ℃ の水にミョウバンをたくさんとかしました。これを 20 ℃ まで冷やすと、とけていたミョウバンはどうなりますか。
- 食塩水から食塩を取り出したいとき、「冷やす」と「水を蒸発させる」のどちらがよいですか。理由も書きなさい。
答えと解説を見る
- 温度を下げるととける量が大きく減るので、とけきれなくなったミョウバンがつぶになって出てくる。
- 水を蒸発させるほうがよい。食塩は温度を下げてもとける量がほとんど変わらず、冷やしてもつぶが出にくいから。
家おうちの方へ
もののとけ方のつまずきの多くは、「見えない=なくなった」という思い込みです。「見えないだけで、小さなつぶになって残っている」と言いかえると納得しやすくなります。重さの話は、てんびんやはかりで「とかす前後の重さが同じ」を実際に確かめると一気に腑に落ちます。「水の量を増やすととける量も増える」は、算数の割合・比例と同じ考え方なので、こさ=割合とつなげてあげてください。温度については「食塩はあたためてもあまり増えない/ミョウバンは大きく増える」というちがいが要で、ここを混同しやすいので、グラフの形のちがいで整理すると定着します。
「とけても重さは変わらない」「水の量や温度でとける量が変わる」「だから水を蒸発させたり冷やしたりすると取り出せる」——この3つがつながると、もののとけ方はぜんぶ1本の線でつながって見えてきます。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- ものが水にとけて見えなくなっても、なくなったわけではない。
- 全体の重さ = 水の重さ + とかしたものの重さ(重さは変わらない)。
- 水の量を増やすと、とける量も増える。
- 水の温度を上げると、ミョウバンは大きく増えるが、食塩はあまり増えない。
- とけたものを取り出すには、水を蒸発させるか温度を下げる。
よくある質問
ものが水にとけて見えなくなると、重さはどうなりますか?
とけて見えなくなっても、重さは変わりません。とけたものは小さなつぶになって水の中に広がっているだけで、なくなったわけではないからです。全体の重さは「水の重さ+とかしたものの重さ」のままです。
とかしたあとの食塩水の重さは、どうやって求めますか?
「水の重さ+とかしたものの重さ」で求めます。たとえば100gの水に20gの食塩を全部とかすと、できた食塩水は120gです。食塩が見えなくなっても、20g分はちゃんと水の中に残っています。
なぜとけて見えなくなっても、重さは消えないのですか?
とけたものが、目に見えないくらい小さなつぶに分かれて、水のすきまに散らばっているだけだからです。見えないだけで、つぶ自体はどこにも行っていません。つぶの重さはそのまま残るので、てんびんではかると「水+とかしたもの」の重さは変わりません。
水の温度を上げると、食塩とミョウバンのとける量はどうちがいますか?
ミョウバンは、温度を上げるととける量が大きく増えます。いっぽう食塩は、温度を上げてもとける量はあまり増えません(ほぼ横ばい)。だから食塩をもっととかしたいときは温度ではなく水の量を増やすのがよく、とけたものを取り出すときも、ミョウバンは温度を下げ、食塩は水を蒸発させる方法が向いています。