中学理科中学1年生地学
火山と火成岩|マグマのねばりけ・火山岩と深成岩をやさしく【中1理科】
中1理科の「火山と火成岩」を図でやさしく。マグマのねばりけで火山の形と噴火のようすが変わる理由、火山岩(斑状組織)と深成岩(等粒状組織)のちがい、できる場所と冷え方、無色鉱物・有色鉱物まで、図と例題で整理できます。
◎このページのゴール
マグマのねばりけで火山の形と噴火が変わることを理解し、火山岩と深成岩を冷え方・つくり(組織)で見分け、鉱物の特徴を説明できるようになる。
「富士山みたいな形の火山もあれば、平べったい火山もある。なんで形がちがうの?」——そのカギはマグマのねばりけです。中1理科の火山は暗記が多く見えますが、「ねばりけ」と「冷え方」の2つをつかめば、火山の形も、岩石の種類も、理由から説明できます。
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マグマのねばりけと火山の形
地下の岩石が高温でとけたものをマグマといい、地表にふき出したマグマが溶岩です。火山の形は、マグマの**ねばりけ(粘性)**で大きく変わります。
- ねばりけが弱い(黒っぽい)マグマ…さらさら流れるので、傾斜のゆるい平たい火山(例:マウナロア)。噴火はおだやか。
- ねばりけが中間…円すい形の火山(例:富士山・桜島)。
- ねばりけが強い(白っぽい)マグマ…流れにくくもり上がったドーム状の火山(例:昭和新山・雲仙普賢岳)。噴火は激しく爆発的。
✓理解チェック①
火成岩——火山岩と深成岩
マグマが冷えて固まった岩石を火成岩といいます。どこで・どれくらいの速さで冷えたかで、2種類に分かれます。
?どうして?
- 火山岩…マグマが地表や地表近くで急に冷えて固まった岩石。
- 深成岩…マグマが地下深くで、長い時間かけてゆっくり冷えて固まった岩石。
冷える速さがちがうと、岩石の中の鉱物(結晶)の育ち方が変わり、見た目(つくり)にはっきり差が出ます。「火山岩=急冷・地表近く/深成岩=ゆっくり・地下深く」をまず押さえましょう。
✓理解チェック②
つくり(組織)で見分ける
冷え方のちがいは、岩石の**つくり(組織)**にあらわれます。ここが見分けの決め手です。
- 火山岩 → 斑状組織…急に冷えたので大きな結晶が育ちきれず、**細かい粒(石基)の中に、ところどころ大きな結晶(斑晶)**が散らばる。
- 深成岩 → 等粒状組織…ゆっくり冷えたので、同じくらいの大きさの大きな結晶がびっしりつまる。
どうして冷える速さで、結晶の大きさが変わるの?
結晶は、ゆっくり時間をかけるほど大きく育つんだ。深成岩は地下深くで何万年もかけてゆっくり冷えるから、大きな結晶がそろってできる(等粒状)。火山岩は地表近くで急に冷えるから、結晶が育つひまがなくて、細かい石基ばかり。その中に、地下にいるうちに少しだけ育っていた大きな結晶(斑晶)が混じる——これが斑状組織だよ。ゆっくり=大きい結晶、急=細かいと覚えよう。
✓理解チェック③
鉱物と岩石の色
火成岩は、いくつかの**鉱物(結晶)**が集まってできています。鉱物は色で2種類に分けられ、岩石全体の色を決めます。
✓コツ
- 無色鉱物(白っぽい)…セキエイ、チョウ石。
- 有色鉱物(黒っぽい)…クロウンモ、カクセン石、キ石、カンラン石。
- 無色鉱物が多い岩石は白っぽく(ねばりけ強)、有色鉱物が多い岩石は黒っぽい(ねばりけ弱)。
火山岩と深成岩は、色(白→黒)で対応します:流紋岩−花こう岩(白っぽい)/安山岩−閃緑岩(中間)/玄武岩−斑れい岩(黒っぽい)。
岩石の色とマグマのねばりけはつながっています。白っぽい=無色鉱物が多い=ねばりけが強い=もり上がった火山、黒っぽい=有色鉱物が多い=ねばりけが弱い=平たい火山。色を手がかりにすると、火山の形まで予想できます。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
火山岩と深成岩のつくりを逆にし、「ゆっくり冷えた深成岩が斑状組織」としてしまう
火山岩(急冷)=斑状組織/深成岩(ゆっくり)=等粒状組織。ゆっくりほど結晶が大きく育つ
もう1つは、ねばりけと火山の形・色の対応の取りちがえ。ねばりけ強=白っぽい=もり上がる=激しい噴火/ねばりけ弱=黒っぽい=平たい=おだやか。色とねばりけと形を、ひとつながりで覚えましょう。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:火山の形)
次のマグマからできる火山の形を答えましょう。
- ねばりけが強い(白っぽい)マグマ
- ねばりけが弱い(黒っぽい)マグマ
答えと解説を見る
- もり上がったドーム状の火山(噴火は激しい)。
- 傾斜のゆるい平たい火山(噴火はおだやか)。
✏️ やってみよう②(標準:火成岩の見分け)
ある火成岩を観察したら、大きな結晶が同じくらいの大きさでびっしりつまっていました(等粒状組織)。
- これは火山岩・深成岩のどちら?
- この岩石は、地表近く・地下深くのどちらでできた?
答えと解説を見る
- 深成岩(等粒状組織)。
- 地下深く(ゆっくり冷えたので、大きな結晶がそろってできた)。
✏️ やってみよう③(応用:色とねばりけ)
白っぽい火山岩(流紋岩)が見つかりました。
- この岩石には、無色鉱物・有色鉱物のどちらが多い?
- もとのマグマのねばりけと、火山の形・噴火のようすを予想しなさい。
答えと解説を見る
- 無色鉱物(セキエイ・チョウ石など)が多い。
- ねばりけは強い。火山はもり上がったドーム状で、噴火は激しく爆発的になりやすい。
家おうちの方へ
火山の単元は暗記語が多いので、2つの幹で整理すると覚える量が減ります。①マグマのねばりけ(強い=白っぽい=もり上がる=激しい/弱い=黒っぽい=平たい=おだやか)と、②冷え方(地表近くで急冷=火山岩=斑状組織/地下深くでゆっくり=深成岩=等粒状組織)。とくに「ゆっくり冷えるほど結晶が大きく育つ」という原理を、結晶の成長のイメージで伝えると、斑状・等粒状の区別が丸暗記でなくなります。火山岩−深成岩の対応(流紋岩−花こう岩…)や鉱物名は、表で色の順(白→黒)に並べると整理しやすいです。富士山や旅行先の火山の形を一緒に見ると、知識が実物とつながります。地層の凝灰岩(火山灰)ともつなげてあげてください。
マグマのねばりけが火山の形を決め、冷え方が岩石のつくりを決める。ねばりけ強=白っぽく激しい、冷えがゆっくり=結晶が大きい。——この2つの幹をつかめば、火山も火成岩もまとめて説明できます。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- マグマ=地下の岩石が高温でとけたもの。地表に出たものが溶岩。
- マグマのねばりけで火山の形が変わる。ねばりけが強い(白っぽい)ほどもり上がった形・激しい噴火、弱い(黒っぽい)ほど平らな形・おだやかな噴火。
- 火成岩=マグマが冷えて固まった岩石。
- 火山岩…地表近くで急に冷える→斑状組織(流紋岩・安山岩・玄武岩)。
- 深成岩…地下深くでゆっくり冷える→等粒状組織(花こう岩・閃緑岩・斑れい岩)。
よくある質問
火成岩とは何ですか?
火成岩とは、マグマが冷えて固まってできた岩石のことです。地表や地表近くで急に冷えて固まったものを火山岩、地下深くで長い時間をかけてゆっくり冷えて固まったものを深成岩といいます。なお、マグマは地下の岩石が高温でとけたもので、地表にふき出したものが溶岩です。
マグマのねばりけで、火山の形はどう変わるの?
ねばりけが弱い(黒っぽい)マグマはさらさら流れるので、傾斜のゆるい平たい火山になり、噴火はおだやかです。ねばりけが強い(白っぽい)マグマは流れにくいので、もり上がったドーム状の火山になり、噴火は激しく爆発的になりやすいです。富士山や桜島のような円すい形は、ねばりけが中間の火山です。
なぜ冷える速さで、結晶の大きさが変わるの?
結晶は、時間をかけてゆっくり冷えるほど大きく育つからです。深成岩は地下深くで長い時間をかけて冷えるので、大きな結晶がそろった等粒状組織になります。火山岩は地表近くで急に冷えるため結晶が育つひまがなく、細かい石基の中に、地下にいるうちに少しだけ育っていた大きな結晶(斑晶)が混じる斑状組織になります。
火山岩と深成岩は、どうやって見分けるの?
岩石のつくり(組織)で見分けます。火山岩は、細かい粒(石基)の中に大きな結晶(斑晶)が散らばる斑状組織。深成岩は、同じくらいの大きさの大きな結晶がびっしりつまった等粒状組織です。火山岩には流紋岩・安山岩・玄武岩、深成岩には花こう岩・閃緑岩・斑れい岩があります。