中学理科中学1年生物質・化学
気体の発生と性質(酸素・二酸化炭素・水素・アンモニア)|集め方を図解【中1理科】
中1理科の「気体の発生と性質」を図で整理。酸素・二酸化炭素・水素・アンモニアのつくり方と見分け方、上方置換・下方置換・水上置換の選び方を、水へのとけやすさと空気との重さ比べでやさしく解説。表で性質をまとめ、例題で確かめられます。
◎このページのゴール
おもな気体(酸素・二酸化炭素・水素・アンモニア)の発生方法と性質を理解し、水へのとけやすさと空気との重さから、正しい集め方(水上・上方・下方置換)を選べるようになる。
「この気体は、なんで水の中で集めるの? こっちは口を下に向けるの?」——気体の集め方は丸暗記すると混乱しますが、決め手はたった2つ。水にとけやすいかと、空気より重いか軽いかだけです。図で見れば、酸素も二酸化炭素も水素もアンモニアも、集め方を自分で選べるようになります。
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おもな気体の性質と見分け方
まずは4つの代表的な気体の「性格」をつかみましょう。見分け方(検出法)とセットで覚えるのがコツです。
iメモ
- 酸素…自分は燃えないが、ものを燃やすのを助ける(助燃性)。火のついた線香を入れると炎を上げて激しく燃える。
- 二酸化炭素…石灰水を白くにごらせる。水に少しとけて酸性(炭酸水)、空気より重い。
- 水素…気体の中でいちばん軽い。マッチの火でポンと音を立てて燃え、水ができる。
- アンモニア…刺激臭があり、水に非常によくとける。空気より軽く、水溶液はアルカリ性(赤色リトマス紙が青に)。
「酸素=燃やす」「二酸化炭素=石灰水が白くにごる」「水素=ポンと燃えて水」「アンモニア=刺激臭・アルカリ性」。この検出法を結びつけておくと、テストの「気体を見分けよ」にそのまま対応できます。
✓理解チェック①
気体の発生方法
気体は、決まった薬品の組み合わせでつくれます。代表的なものを押さえましょう。
→やり方
- 酸素…二酸化マンガンに**オキシドール(うすい過酸化水素水)**を加える。
- 二酸化炭素…石灰石(貝がら・卵のから)にうすい塩酸を加える。
- 水素…亜鉛や鉄などの金属にうすい塩酸を加える。
- アンモニア…塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する。
「金属+うすい塩酸→水素」「石灰石+うすい塩酸→二酸化炭素」のように、何に何を加えるかをセットで覚えます。とくに塩酸は、相手が金属なら水素、石灰石なら二酸化炭素と、結果が変わる点に注意です。
✓理解チェック②
集め方の選び方(水上・上方・下方置換)
ここが最大のポイント。集め方は2つの質問に答えるだけで決まります。
選び方の順番はこうです。
- ① 水にとけにくい → 水上置換(水と置きかえる)。気体が水にとけないので、純粋に集められて量も見やすい。酸素・水素・二酸化炭素はこれでOK。
- ② 水にとけやすい → 水上置換は使えないので、空気との重さで決める。
- 空気より軽い → 上方置換(容器の口を上に向け、上にためる)。例:アンモニア。
- 空気より重い → 下方置換(口を下に向け、下にためる)。例:二酸化炭素(とけやすさは少しなので水上でも可)。
アンモニアって、なんで水の中で集めちゃダメなの?
アンモニアは水にとてもよくとけるんだ。水の中で集めようとすると、出てきたそばから水にとけて消えてしまう。だから水を使わない上方置換・下方置換にするんだよ。アンモニアは空気より軽いから上方置換。逆に二酸化炭素は空気より重いから、下方置換でも集められる。「水にとけるかどうか」がいちばん最初の分かれ道だよ。
✓理解チェック③
性質と集め方のまとめ表
ここまでを1つの表にすると、見分けと集め方がひと目でわかります。
✓コツ
| 気体 | おもな性質・検出法 | 水へのとけ方 | 空気と比べた重さ | おもな集め方 |
|---|---|---|---|---|
| 酸素 | ものを燃やす | とけにくい | 少し重い | 水上置換 |
| 二酸化炭素 | 石灰水が白くにごる | 少しとける | 重い | 水上置換/下方置換 |
| 水素 | ポンと燃えて水 | とけにくい | 最も軽い | 水上置換 |
| アンモニア | 刺激臭・アルカリ性 | 非常によくとける | 軽い | 上方置換 |
表は丸暗記しようとせず、「まず水にとけるか→だめなら重さで決める」という流れ(前の図)で考えれば、自分で組み立てられます。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
集め方を「空気との重さ」だけで決めてしまい、水にとけやすい気体まで水上置換にする
まず「水にとけにくいか」を最初に確認。とけにくければ水上置換、とけやすいときだけ重さ(上方・下方)で決める
もう1つは、同じ「うすい塩酸」でも相手で発生気体が変わること。金属+塩酸→水素/石灰石+塩酸→二酸化炭素です。検出法(酸素=燃やす、二酸化炭素=石灰水、水素=ポンと音)と取りちがえないようにしましょう。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:気体を見分ける)
次の性質をもつ気体の名前を答えましょう。
- 火のついた線香を入れると、炎を上げて激しく燃えた。
- 鼻をさすにおい(刺激臭)があり、水溶液はアルカリ性。
答えと解説を見る
- 酸素(ものを燃やすはたらき=助燃性)。
- アンモニア(刺激臭・水によくとけ・アルカリ性)。
✏️ やってみよう②(標準:発生方法)
次の気体を発生させる薬品の組み合わせを答えましょう。
- 二酸化炭素
- 水素
答えと解説を見る
- 石灰石(貝がら等)+うすい塩酸。
- 亜鉛や鉄などの金属+うすい塩酸。同じ塩酸でも、相手が石灰石なら二酸化炭素、金属なら水素になります。
✏️ やってみよう③(応用:集め方を選ぶ)
次の気体に最も適した集め方を、理由とともに答えましょう。
- アンモニア
- 酸素
答えと解説を見る
- 上方置換。水にとてもよくとけるので水上置換は使えず、空気より軽いので口を上に向けて上にためます。
- 水上置換。水にとけにくいので、水と置きかえて集めるのが基本です(純粋に集まり量も見やすい)。
家おうちの方へ
気体の単元は暗記が多く見えますが、つまずきの中心は「集め方の選び方」です。ここは丸暗記ではなく、「①水にとけにくいか(→水上置換)→②とけやすいなら空気より軽い/重いで上方・下方を選ぶ」という流れ図で考えさせると、自分で導けるようになります。性質は「検出法とセット」(酸素=燃やす、二酸化炭素=石灰水が白くにごる、水素=ポンと音で水、アンモニア=刺激臭・アルカリ性)で覚えると定着します。発生方法は「金属+塩酸→水素」「石灰石+塩酸→二酸化炭素」のように、何に何を加えるかをペアで。表は最後に確認用として使い、まず流れで考える順番を大切にしてください。
「水にとけにくければ水上置換。とけやすいなら、軽いか重いかで上方・下方」——この一本の流れさえつかめば、気体の集め方は暗記から「自分で選べる」に変わります。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 酸素…ものを燃やすはたらき(助燃性)。火のついた線香が炎を上げて燃える。
- 二酸化炭素…石灰水を白くにごらせる。水に少しとけ、空気より重い。
- 水素…いちばん軽い。火を近づけるとポンと音を立てて燃え水ができる。
- アンモニア…刺激臭、水にとてもよくとけ、空気より軽い。水溶液はアルカリ性。
- 集め方は 水にとけにくい→水上置換/とけやすく空気より軽い→上方置換/とけやすく重い→下方置換。
よくある質問
気体の集め方(水上置換・上方置換・下方置換)は、どうやって選ぶのですか?
まず「水にとけにくいか」を確認し、とけにくければ水上置換を選びます。水にとけやすい気体は水上置換が使えないので、空気より軽ければ上方置換、重ければ下方置換にします。酸素・水素は水上置換、アンモニアは上方置換、二酸化炭素は水に少しとけるだけなので水上置換でも下方置換でも集められます。
なぜアンモニアは水上置換で集められないの?
アンモニアは水に非常によくとけるため、水の中で集めようとすると、出てきたそばから水にとけて消えてしまうからです。だから水を使わない集め方にし、空気より軽いので、容器の口を上に向けて上にためる上方置換を使います。
酸素・二酸化炭素・水素・アンモニアは、どうやって見分けるの?
酸素は、火のついた線香を入れると炎を上げて激しく燃えます(ものを燃やす助燃性)。二酸化炭素は石灰水を白くにごらせます。水素は火を近づけるとポンと音を立てて燃え、水ができます。アンモニアは刺激臭があり、水溶液はアルカリ性です。
同じうすい塩酸なのに、水素と二酸化炭素のどちらが発生するの?
塩酸を加える相手で変わります。亜鉛や鉄などの金属にうすい塩酸を加えると水素が、石灰石(貝がらや卵のから)にうすい塩酸を加えると二酸化炭素が発生します。同じ塩酸でも相手がちがうと発生する気体が変わる点が、テストでよく問われます。