中学理科中学1年生物理
音の伝わり方|振幅・振動数と音の速さ(雷までの距離)をやさしく【中1理科】
中1理科の「音」を図でやさしく。音は物の振動が伝わること、真空では伝わらない理由、音の速さ約340m/sで雷までの距離を計算する方法、音の大きさ(振幅)と高さ(振動数)の波形の見方まで。算数の速さとつなげて、波形のグラフも読めるようになります。
◎このページのゴール
音が振動として伝わることと、音の大きさ(振幅)・高さ(振動数)のちがいを波形で理解し、音の速さ(約340m/s)を使って雷までの距離などを計算できるようになる。
「いなずまが光ってから、少しおくれてゴロゴロ鳴るのはなぜ?」——その答えが音の速さです。音は中1理科の入り口でつまずきやすい単元ですが、正体は「物の振動が伝わる」というだけ。速さの計算は算数の速さそのもので、音の大きさ・高さも波形の図を見れば一目でわかります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
音はどう伝わる?——振動が伝わる
音は、物が振動することで生まれます(音を出すもの=音源・発音体)。その振動が、まわりの空気を次々にゆらして伝わり、わたしたちの耳(鼓膜)をふるわせます。
iメモ
音は空気・水・金属などの物質を伝わります。物質がない真空中では伝わりません(伝えるものがないから)。
たとえば音さをたたくと、震えながら音が出ます。手で押さえて振動を止めると、音も止まります。振動=音なのです。糸電話で声が伝わるのも、糸の振動が伝わるから。宇宙(真空)で音が聞こえないのは、振動を伝える物質がないためです。
✓理解チェック①
音の速さと「雷までの距離」
音は空気中を約 m/s(秒速340メートル)で進みます。これは光(約 万 km/s)よりずっとおそい。だから、いなずまは光ってから音が遅れて届きます。
光は一瞬で届くので、「光ってから音が鳴るまでの秒数」をはかれば、雷までの距離がわかります。
?どうして?
距離 = 音の速さ × かかった時間。音の速さ m/s なので、 秒おくれたら m =約1km先。
これは算数の速さ・道のり・時間そのもの。「速さ×時間=距離」「距離÷速さ=時間」を行き来するだけです。
✓理解チェック②
音の大きさ=振幅
音の「大きさ(音量)」は、振動のゆれはば=振幅で決まります。オシロスコープで波形を見ると一目です。
振幅(波の高さ)が大きいほど、大きい音。弦を強くはじく、太鼓を強くたたくと、振動のゆれが大きくなって音も大きくなります。波の横方向の細かさ(次に出てくる振動数)は変わりません。
✓理解チェック③
音の高さ=振動数
音の「高さ」は、 秒間に振動する回数=振動数で決まります。単位は Hz(ヘルツ)。
振動数が多い(波が密)ほど高い音、少ない(波がまばら)ほど低い音です。弦を短く・細く・強く張ると振動数が増えて高くなります。なお、音の大きさを決める振幅とは別もの——大きい音でも低いことも、小さい音でも高いこともあります。
「大きい音」と「高い音」って同じじゃないの? どこがちがうの?
ぜんぜんちがうよ! 大きさ=振幅、高さ=振動数。たとえば大だいこを強くたたくと「大きいけど低い音」、笛をそっとふくと「小さいけど高い音」。波形で見ると、大きさは波の高さ(たて)、高さは波の細かさ(よこ)。2つは別々に変えられるんだ。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
「大きい音=高い音」と考え、振幅と振動数を混同してしまう
大きさ=振幅(波のたての高さ)/高さ=振動数(波のよこの細かさ)。2つは別もの
もう1つは、雷の計算で光の時間を気にしてしまうこと。光はほぼ一瞬で届くので、「光ってから音まで」の秒数が、そのまま音の進んだ時間。あとは「距離=速さ×時間」を使うだけです。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:音の速さ)
音の速さを m/s とします。
- 花火が見えてから 秒後に音が聞こえた。花火までの距離は?
- m 先で打った手の音は、何秒後に聞こえる?
答えと解説を見る
- → 1360 m。
- 時間=距離÷速さ= → 2.5秒後。
✏️ やってみよう②(標準:波形を読む)
2つの波形を比べます。
- 振幅が大きいほうは、何が大きい?
- 同じ時間に波の数が多いほうは、どんな音?
答えと解説を見る
- 音の大きさ(振幅が大きい=大きい音)。
- 高い音(波が多い=振動数が多い=高い音)。波の「たて」が大きさ、「よこの細かさ」が高さです。
✏️ やってみよう③(応用:やまびこ)
がけに向かって叫んだら、 秒後にやまびこ(反射した音)が返ってきました。音の速さを m/s とします。
- 音が往復した距離は何 m?
- がけまでの距離は何 m?
答えと解説を見る
- → 680 m(声ががけまで行って、はね返って戻る往復の距離)。
- 往復で m なので、片道は半分。 → 340 m。
家おうちの方へ
音のつまずきは、ほぼ「音の大きさ(振幅)と高さ(振動数)の混同」に集まります。波形で「たての大きさ=音の大きさ/よこの細かさ=音の高さ」と見分けられると、一気に整理されます。大だいこ(大きいが低い)と笛(小さいが高い)のように、2つが独立して変わる例を出すと納得しやすいです。計算は、雷やこだまの距離など算数の速さ(速さ×時間=距離)そのもの。光はほぼ一瞬で届くので、「光ってから音まで」の秒数を音の時間として使う、という1点だけ押さえれば解けます。音が真空で伝わらない(振動を伝える物質がない)ことも、糸電話や宇宙の例で結びつけてあげてください。
音は振動が伝わるもの。大きさは振幅、高さは振動数、速さは約340m/s。——この3つさえ押さえれば、波形を読むのも、雷までの距離を出すのも、同じ考え方で進められます。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 音は物が振動して出て、その振動が空気・水・固体を伝わる。真空では伝わらない。
- 音の速さは空気中で約340 m/s。光よりずっとおそい(だから雷は光ってから音が遅れる)。
- 距離 = 音の速さ × 時間。算数の速さそのもの。
- 音の大きさは振幅(ゆれの大きさ)で決まる。
- 音の高さは振動数(1秒間の振動の回数・単位Hz)で決まる。多いほど高い音。
よくある質問
音はどうやって伝わるのですか?
音は物が振動することで生まれ、その振動が空気・水・金属などの物質を次々にゆらして伝わります。そして、わたしたちの耳(鼓膜)をふるわせることで音として聞こえます。
なぜ真空では音が伝わらないのですか?
音は振動を伝える物質(空気・水・固体など)を通って伝わるので、物質がない真空中では伝えるものがなく、音が伝わらないからです。宇宙(真空)で音が聞こえないのはこのためです。
いなずまが光ってから音が遅れて聞こえるのはなぜですか?
光の速さ(約30万km/s)に比べて、音の速さは約340m/sとずっとおそいからです。光はほぼ一瞬で届くので、光ってから音が鳴るまでの秒数で雷までの距離がわかります。距離=音の速さ×時間なので、3秒遅れたら340×3=1020mで約1km先です。
音の大きさと高さは何で決まりますか?
音の大きさは振幅(ゆれはば・波のたての高さ)で決まり、振幅が大きいほど大きい音になります。音の高さは振動数(1秒間の振動の回数・単位Hz)で決まり、振動数が多いほど高い音になります。大きさと高さは別ものなので、大きくても低い音、小さくても高い音があります。