中学理科中学2年生地学
湿度の求め方(飽和水蒸気量)|公式と計算をやさしく【中2理科】
中2理科でつまずく「湿度」を、算数の割合(%)とつなげて図解。湿度=水蒸気量÷飽和水蒸気量×100の意味、飽和水蒸気量とは何か、%の計算のしかた、露点の求め方まで。気温が下がると湿度が上がる理由も、図と例題でわかります。
◎このページのゴール
湿度=水蒸気量÷飽和水蒸気量×100の意味(割合)を理解し、湿度や露点を求められるようになる。
「天気予報の湿度60%って、いったい何の60%?」——その答えのカギが飽和水蒸気量です。湿度は中2理科でつまずきやすい単元ですが、じつは算数で習った「割合(%)」とまったく同じ考え方。もとにする量が「飽和水蒸気量」になるだけです。図でつかめば、公式を丸暗記しなくても大丈夫です。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
湿度の求め方
→やり方
- いまの空気の 水蒸気量(g/m³)を調べる。
- その気温の 飽和水蒸気量(g/m³)を表から読む。
- 湿度(%)= 水蒸気量 ÷ 飽和水蒸気量 × 100 で計算する。
たとえば、気温 ℃(飽和水蒸気量 g/m³)の空気に、水蒸気が g/m³ ふくまれているなら、
湿度は 60%。「いまの水蒸気量が、限界量の何%か」を表しているわけです。
飽和水蒸気量って何?
空気が含める水蒸気の量には限界があります。1m³の空気が含めるギリギリの水蒸気量を飽和水蒸気量(g/m³)といいます。気温が高いほど大きくなります(あたたかい空気ほどたくさんの水蒸気をかかえこめる)。
同じ水蒸気量(青い部分)でも、気温が高い ℃の空気は「大きな器」なのでまだ余裕があり湿度は低め。気温が低い ℃の空気は「小さな器」なので、すぐいっぱいになり湿度は高くなります。器の大きさ=飽和水蒸気量です。
✓コツ
湿度は「いまの水蒸気量が、その気温で入る限界量の何%か」。だからもとにする量(くらべる基準)は飽和水蒸気量です。割る向きに迷ったら、「限界量を (=100%)として比べる」と思い出しましょう。
水蒸気の量が同じなら、湿度もずっと同じじゃないの?
そこが勘ちがいしやすいところ! 湿度は水蒸気量だけじゃ決まらないんだ。気温が下がると飽和水蒸気量(器の大きさ)が小さくなるから、水蒸気量が同じでも湿度は上がる。夜に冷えて湿度が高くなったり、窓がくもったりするのはこのためだよ。
✓理解チェック①
湿度の計算(割合=%)
湿度は、算数の**割合(百分率)**そのものです。「くらべる量 ÷ もとにする量 × 100」で%を出すのと、まったく同じしくみ。くらべる量=いまの水蒸気量/もとにする量=飽和水蒸気量にあたります。
帯全体(飽和水蒸気量 g/m³)を %とすると、いまの水蒸気量 g/m³ はそのうちの %。これが湿度です。割合のもとにする量・くらべる量・割合の関係と、まったく同じしくみです。
✓コツ
「もとにする量」を間違えるのが最大のつまずきです。湿度ではもとにする量はつねに飽和水蒸気量(その気温の限界量)。水蒸気量で割ってしまうと、ぜんぜん違う数になります。
✓理解チェック②
露点って何?
空気を冷やしていくと、飽和水蒸気量がだんだん小さくなり、やがていまの水蒸気量=飽和水蒸気量になります。このとき湿度はちょうど %。これ以上冷えると入りきらなくなった水蒸気が水滴になって出てきます。この水滴ができ始める温度を露点といいます。
青い線(飽和水蒸気量)は気温が下がるほど低くなります。気温を下げていって、青い線がいまの水蒸気量(赤い点線)と重なった温度が露点。露点では湿度が %で、それより冷えると水滴(露・きり・雲)ができます。
✓コツ
露点の求め方:いまの空気の水蒸気量と等しい飽和水蒸気量になる気温を、表からさがすだけ。たとえば水蒸気量が g/m³ なら、飽和水蒸気量が g/m³ になる気温(約 ℃)が露点です。
✓理解チェック③
よくある間違い
✕よくある間違い
飽和水蒸気量 ÷ 水蒸気量 ×100 で計算してしまう()→ 100%を超えておかしい
水蒸気量 ÷ 飽和水蒸気量 ×100()→ 60%
割る向きに迷ったら、**もとにする量はつねに飽和水蒸気量(限界量=100%の基準)**だと思い出せばOK。湿度がふつう100%を超えないのも、「限界量に対する割合」だからです。また、水蒸気量が同じでも気温が変われば湿度は変わる点にも注意しましょう。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:湿度を求める)
湿度 = 水蒸気量 ÷ 飽和水蒸気量 × 100 で求めましょう。
- 飽和水蒸気量 g/m³、水蒸気量 g/m³ の空気。湿度は?
- 飽和水蒸気量 g/m³、水蒸気量 g/m³ の空気。湿度は?
答えと解説を見る
- → 75%
- → 20%
もとにする量(割る数)は、つねに飽和水蒸気量です。
✏️ やってみよう②(標準:水蒸気量を求める)
公式を変形して求めましょう(水蒸気量 = 飽和水蒸気量 × 湿度 ÷ 100)。
- 気温 ℃(飽和水蒸気量 g/m³)、湿度 %の空気の水蒸気量は?
- 飽和水蒸気量 g/m³、湿度 %の空気の水蒸気量は?
答えと解説を見る
- → 8.65 g/m³
- → 24 g/m³
湿度(割合)から「くらべる量=水蒸気量」を求めるときは、もとにする量(飽和水蒸気量)に割合をかけます。
✏️ やってみよう③(応用:露点・冷やしたときの湿度)
下の飽和水蒸気量の表を使って考えましょう。
| 気温(℃) | 10 | 15 | 20 | 25 |
|---|---|---|---|---|
| 飽和水蒸気量(g/m³) | 9.4 | 12.8 | 17.3 | 23.1 |
- 気温 ℃、湿度 %の空気がある。水蒸気量を求め、露点を答えなさい。
- 1の空気を ℃まで冷やしたとき、湿度は何%になる?
答えと解説を見る
- 水蒸気量 = → 約 9.24 g/m³。飽和水蒸気量が g/m³ になるのは表の ℃()に近いので、露点は約 10 ℃。
- ℃の飽和水蒸気量は g/m³。湿度 = → 約 72%。気温が下がって飽和水蒸気量が小さくなったので、水蒸気量が同じでも湿度は上がります。
家おうちの方へ
湿度のつまずきの正体は、多くが算数の「割合(%)」の理解不足です。「湿度=飽和水蒸気量を100%としたときの、いまの水蒸気量の割合」と言いかえ、割合・百分率に一度戻ると、すっと入ります。とくにもとにする量が飽和水蒸気量だという点を押さえるのがコツ。さらに「水蒸気量が同じでも気温が下がれば湿度は上がる」(器が小さくなるから)こと、露点は「冷やして湿度が100%になる温度」であることを、冬の窓の結露や冷たいコップの水滴と結びつけて伝えると定着します。飽和水蒸気量は表から読む値なので、暗記ではなく「表を使う」と教えてあげてください。
湿度がわかると、「なぜ窓がくもるのか」「なぜ夜に湿度が上がるのか」が、ぜんぶ同じ1つの考え方で説明できます。理科の計算は、算数の「割合」の力がそのまま武器になります。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 湿度(%)= 空気1m³中の水蒸気量 ÷ その気温の飽和水蒸気量 × 100。
- 飽和水蒸気量は「1m³の空気が含める水蒸気の限界量(g/m³)」。気温が高いほど大きい。
- 湿度は算数の割合(%)そのもの。もとにする量=飽和水蒸気量。
- 露点は、水蒸気が飽和して水滴になり始める温度。そのときの飽和水蒸気量=いまの水蒸気量。
- 気温が下がると飽和水蒸気量が小さくなるので、水蒸気量が同じでも湿度は上がる。
よくある質問
湿度とは何ですか?
湿度とは、その気温で空気にふくめる限界の水蒸気量(飽和水蒸気量)を100%としたときの、いまふくまれている水蒸気量の割合をパーセントで表したものです。つまり「いまの水蒸気量が限界量の何%か」を表しています。算数で習う割合(百分率)とまったく同じ考え方で、もとにする量が飽和水蒸気量になるだけです。
湿度を求める公式は何ですか?
湿度(%)=いまの空気1立方メートル中の水蒸気量 ÷ その気温の飽和水蒸気量 × 100 です。たとえば飽和水蒸気量23.1g/m3(グラム毎立方メートル)の空気に水蒸気が13.86g/m3ふくまれているなら、13.86÷23.1×100=60で湿度は60%です。もとにする量(割る数)は、つねに飽和水蒸気量です。
なぜ気温が下がると湿度が上がるの?
気温が下がると飽和水蒸気量(空気がかかえこめる限界量)が小さくなるからです。ふくまれる水蒸気量が同じでも、もとにする量である飽和水蒸気量が小さくなると、その割合である湿度は大きくなります。夜に冷えて湿度が高くなったり、冷たい窓がくもったりするのはこのためです。
露点とは何ですか?
露点とは、空気を冷やしていって、いまの水蒸気量とその気温の飽和水蒸気量が等しくなり、水蒸気が水滴になり始める温度です。このとき湿度はちょうど100%になり、これ以上冷えると入りきらない水蒸気が水滴(露・きり・雲)になって出てきます。露点は、いまの水蒸気量と等しい飽和水蒸気量になる気温を表からさがして求めます。