中学理科中学3年生物理

運動とグラフ|速さの求め方・記録タイマー・等速直線運動【中3理科】

中3理科の「運動とグラフ」を図でやさしく。速さ=距離÷時間の基本、記録タイマーのテープの読み方、等速直線運動(速さ一定)とだんだん速くなる運動のちがいを、距離と時間・速さと時間の2つのグラフで整理。算数の速さ・比例・一次関数とつなげて理解できます。

このページのゴール

速さ=距離÷時間を理解し、記録タイマーのテープやグラフから運動のようすを読み取り、等速直線運動とだんだん速くなる運動を区別できるようになる。

「グラフが直線だと等速? それとも曲線が等速だっけ?」——運動の単元は、グラフが2種類(距離と時間/速さと時間)あって混乱しがちです。でも出発点は、算数で習った「速さ=距離÷時間」ただ1つ。記録タイマーのテープとグラフを図で結びつければ、運動のようすが目で見てわかるようになります。

速さの求め方(距離÷時間)

運動の「速さ」は、算数の速さとまったく同じ。ある時間に進んだ距離でくらべます。

?どうして?

速さ = 移動距離 ÷ かかった時間。単位は m/s(メートル毎秒)や km/h(キロメートル毎時)。

たとえば 0.10.1 秒で 66 cm 進んだなら、速さは 6÷0.1=606 \div 0.1 = 6060 cm/s。理科では、全体の距離を全体の時間で割った「平均の速さ」と、ごく短い時間で見た「瞬間の速さ」を区別します。スピードメーターが示すのは瞬間の速さです。

理解チェック①

記録タイマーのテープを読む

運動のようすを記録するのが記録タイマー。一定の時間ごとにテープへ点を打ちます(東日本は1秒間に50打点なので 11 打点= 0.020.02 秒、西日本は60打点)。ふつう5打点ごと(= 0.10.1 秒ごと)に区切って調べます。

等速間隔が一定=速さが変わらない加速間隔が広がる=だんだん速くなる点の間隔=0.02秒ごとに進んだ距離

点と点の間隔は「同じ時間に進んだ距離」。だから、間隔が一定なら速さも一定(等速)、間隔が広がっていくなら、だんだん速くなっているとわかります。テープを 55 打点(0.10.1 秒)ごとに切って横に並べると、長さがそのまま「その区間の速さ」を表す棒グラフになります。

理解チェック②

等速直線運動(速さが一定)

まっすぐな道を速さを変えずに進む運動を等速直線運動といいます。摩擦のない理想的な運動や、一定の速さで走るベルトコンベアなどが近いです。

iメモ

等速直線運動では、移動距離は時間に比例します(22 倍の時間で 22 倍の距離)。だから「距離と時間のグラフ」は原点を通る直線になります。

距離時間→距離と時間(直線)速さ時間→速さと時間(横ばい)

2つのグラフを混同しないコツは、たてじくが何かを必ず見ること。

  • 距離と時間のグラフ → 等速なら右上がりの直線(傾きが速さ)。
  • 速さと時間のグラフ → 等速なら水平な横ばいの直線(高さが速さ)。
セナちゃんのアイコン
セナ

距離のグラフは右上がりなのに、速さのグラフは真横…? 同じ運動なのに形がちがうの、こんがらがる!

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

そこ、みんなつまずくところ! たてじくがちがうからだよ。等速だと「距離はどんどんふえる」から、距離と時間のグラフは右上がり。でも「速さはずっと同じ」だから、速さと時間のグラフは真横。グラフを見たら、まずたてじくが距離か速さかを確認するクセをつけよう。ちなみに距離と時間のグラフの傾きが、その物体の速さになっているよ。

理解チェック③

だんだん速くなる運動(斜面・落下)

斜面をくだる台車や、落ちていく物体は、だんだん速くなります。進む向きに力(重力の斜面ぶんなど)がはたらき続けるからです。

距離時間→距離と時間(曲線)速さ時間→速さと時間(直線)

このときは、

  • 記録テープの間隔がだんだん広がる
  • 速さと時間のグラフは右上がりの直線(速さが一定の割合でふえる)。
  • 距離と時間のグラフは上にそり返る曲線(進む距離の増え方が大きくなる)。

逆に、進む向きと反対の力がはたらけば、だんだんおそくなります。力がはたらかない(つり合っている)ときは、速さが変わらない等速直線運動(慣性の法則)です。

理解チェック④

よくある間違い

よくある間違い

まちがい

「直線のグラフ=等速」と、たてじくを見ずに形だけで判断する

正しい

まずたてじくを確認。等速の「距離と時間」は右上がりの直線、「速さと時間」は横ばいの直線。同じ等速でも形がちがう

もう1つは、記録タイマーの時間の取りちがえ11 秒に 5050 打点なら 11 打点 0.020.02 秒、55 打点で 0.10.1 秒です。速さを出すときは「その区間の距離 ÷ その区間の時間」。たてじくの確認と、打点の時間さえ押さえれば混乱しません。

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:速さ)

次の速さを求めましょう。

  1. 44 秒で 2020 m 進んだ物体の平均の速さ。
  2. 記録タイマーで、0.10.1 秒に 33 cm 進んでいた区間の速さ(cm/s)。
答えと解説を見る
  1. 20÷4=520 \div 4 = 55 m/s
  2. 3÷0.1=303 \div 0.1 = 3030 cm/s。どちらも「距離÷時間」です。

✏️ やってみよう②(標準:テープを読む)

記録タイマー(11 秒間に 5050 打点)で、ある 55 打点ぶんのテープの長さが 55 cm でした。

  1. この 55 打点ぶんの時間は何秒?
  2. この区間の速さは何 cm/s?
答えと解説を見る
  1. 11 打点 0.020.02 秒なので、0.02×5=0.10.02 \times 5 = 0.10.1秒
  2. 5÷0.1=505 \div 0.1 = 5050 cm/s

✏️ やってみよう③(応用:グラフを見分ける)

次の運動は、等速直線運動・だんだん速くなる運動のどちら? 理由も書きましょう。

  1. 「速さと時間」のグラフが、時間じくに平行な水平の直線。
  2. 「距離と時間」のグラフが、上にそり返る曲線。
答えと解説を見る
  1. 等速直線運動。速さが時間とともに変わらない(一定)から。
  2. だんだん速くなる運動。同じ時間に進む距離がふえていくので、距離の増え方が大きくなり曲線になる。このとき「速さと時間」のグラフは右上がりの直線になります。

おうちの方へ

運動の単元でつまずく一番の原因は、グラフが「距離と時間」と「速さと時間」の2種類あり、同じ運動でも形がちがうことです。等速直線運動は、距離と時間なら右上がりの直線、速さと時間なら横ばいの直線——どちらも「等速」を表します。お子さんがグラフで迷ったら、「まずたてじくが距離か速さかを見る」と声かけしてあげてください。記録タイマーは「点の間隔=同じ時間に進んだ距離」で、間隔が一定なら等速、広がるなら加速。土台は算数の速さ(距離÷時間)で、距離と時間のグラフの傾きが速さになる点は一次関数とつながります。計算が苦手なら、まず速さの3公式に戻るのが近道です。

「速さ=距離÷時間」を出発点に、テープの間隔とグラフのたてじくを見る。——これだけで、等速直線運動も、だんだん速くなる運動も、目で見分けて説明できるようになります。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 速さ = 移動距離 ÷ 時間。単位は m/s(メートル毎秒)や km/h。
  • 記録タイマーは一定の時間ごとに点を打つ(東日本は1秒間に50打点=1打点 0.02秒)。
  • 等速直線運動=速さが一定の運動。移動距離は時間に比例する。
  • 等速直線運動の距離と時間のグラフは原点を通る直線、速さと時間のグラフは横ばい。
  • だんだん速くなる運動(斜面・落下)は、テープの間隔が広がり、速さと時間のグラフは右上がり

よくある質問

等速直線運動とは何ですか?

等速直線運動とは、まっすぐな道すじを速さを変えずに進む運動のことです。移動距離は時間に比例するので、距離と時間のグラフは原点を通る右上がりの直線、速さと時間のグラフは水平な横ばいの直線になります。力がはたらかない(つり合っている)とき、物体は等速直線運動を続けます(慣性の法則)。

速さの公式は何ですか?

速さ=移動距離÷かかった時間です。単位はm/s(メートル毎秒)やkm/h(キロメートル毎時)を使います。たとえば2秒間で10m進んだ物体の平均の速さは、10÷2=5m/sです。理科では、全体の距離÷全体の時間で出す「平均の速さ」と、ごく短い時間で見た「瞬間の速さ」を区別します。

なぜ同じ等速直線運動なのに、グラフの形が2種類あるのですか?

たてじくがちがうからです。等速では距離はどんどんふえるので「距離と時間」のグラフは右上がりの直線になり、速さはずっと同じなので「速さと時間」のグラフは水平な横ばいになります。グラフを見たら、まずたてじくが距離か速さかを確認するのがコツです。

記録タイマーのテープは、どう読めばいいですか?

点と点の間隔が「同じ時間に進んだ距離」を表します。間隔が一定なら速さが一定(等速)、間隔がだんだん広がるなら、だんだん速くなる運動です。東日本の記録タイマーは1秒間に50打点なので、1打点は0.02秒、ふつう区切りに使う5打点ぶんは0.1秒になります。

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