小学理科小学5年生地学
流れる水のはたらき|しん食・運搬・たい積と川の上流下流【小5理科】
小5理科「流れる水のはたらき」を図解でやさしく。流れる水の3つのはたらき(しん食・運搬・たい積)、流れが速い・水が多いほどはたらきが大きいこと、上流と下流で石の大きさや形がちがう理由、カーブの外側と内側のちがいまで、図と例題でわかります。
◎このページのゴール
流れる水の3つのはたらき(しん食・運搬・たい積)を理解し、流れの速さや水の量、川の上流・下流、カーブの内外で地形がどう変わるかを説明できるようになる。
「川の上流の石はゴツゴツ大きいのに、下流の石はまるくて小さいのはなぜ?」——その答えはぜんぶ、流れる水のはたらきにあります。水は地面をけずり、土や石を運び、そして積もらせます。このしくみがわかると、川の地形も大雨の災害も「なるほど!」とつながって見えてきます。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
流れる水の3つのはたらき
流れる水のはたらきは、つぎの3つです。この3つの名前と役わりをおさえることが、この単元のいちばんの土台になります。
→やり方
- しん食…流れる水が、地面や川底・川岸をけずるはたらき。
- 運搬…けずり取った土や石・砂を、流れで運ぶはたらき。
- たい積…運ばれてきた土や石・砂を、積もらせるはたらき。
砂場で水を流すと、水の通り道がほられ(しん食)、けずれた砂が流れていき(運搬)、流れがゆるくなったところに砂がたまります(たい積)。川でも、まったく同じことが起きています。
「けずる(しん食)→ 運ぶ(運搬)→ 積もらせる(たい積)」。この3つはいつもセットで起きています。けずられた場所とたまった場所が、川の地形をつくっていくのです。
✓理解チェック①
流れが速い・水が多いほど、はたらきは大きい
同じ水でも、はたらきの大きさはいつも同じではありません。流れが速いほど、そして水の量が多いほど、しん食と運搬のはたらきは大きくなります。
ふだんおだやかな川でも、大雨で水が増えて流れが速くなると、しん食と運搬がとても大きくなります。川底や川岸が大きくけずられ、ふだんは動かない大きな石まで運ばれて、地形が一気に変わることがあります。これが川の災害につながります。
雨がふったくらいで、川ってそんなに変わるものなの?
うん、ものすごく変わるよ。水の量が増えて流れが速くなると、しん食と運搬の力がぐっと強くなるんだ。ふだんはびくともしない岸がけずられたり、大きな石や木が流されたりする。だから大雨のときの川は近づくと危険なんだ。災害を防ぐために、川にはていぼうや、流れる水の力を弱める工夫がしてあるんだよ。
✓理解チェック②
上流と下流で、石の大きさと形がちがう
川を上流から下流まで見ていくと、流れの速さも、石の大きさや形も変わっていきます。これも流れる水のはたらきで説明できます。
なぜ下流の石は小さく丸いのでしょう。石は運ばれていくあいだ、川底や石どうしでぶつかったりこすれたりして、角がけずれていくからです。だから上流では大きく角ばっていた石も、長い道のりを運ばれるうちに、下流では小さく丸くなります。
✓コツ
- 上流…流れが速い → しん食が強い。谷が深く、石は大きく角ばっている。
- 下流…流れがゆるい → たい積が進む。小さく丸い石や砂がたまり、広い川原ができる。
✓理解チェック③
曲がったところは、外側がしん食・内側がたい積
川がカーブしているところを上から見ると、外側と内側ではたらきがちがうのがよくわかります。
カーブの外側は流れが速いので、川岸がしん食されてけずられ、岸はがけのように切り立ち、川は深くなります。いっぽうカーブの内側は流れがゆるいので、運ばれてきた砂や石がたい積して、浅くなり、川原が広がります。同じ1本の川でも、場所によってけずる側とたまる側に分かれているのです。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
上流の石は「強い水でけずられた」から小さくなる。だから上流ほど石は小さい
石は運ばれるあいだにぶつかり合って小さく丸くなる。だから上流ほど大きく角ばり、下流ほど小さく丸い
「速い水=石が小さい」と早とちりしがちですが、ぎゃくです。上流の流れは速くて石を動かせるぶん、まだけずれきっていないので大きくて角ばっています。下流まで長く運ばれて、ようやく小さく丸くなるのです。3つのはたらき(しん食・運搬・たい積)も、名前と役わりを取りちがえないようにしましょう。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:3つのはたらき)
つぎのはたらきを、それぞれ「しん食」「運搬」「たい積」のどれか答えましょう。
- 流れる水が、川底や川岸をけずる。
- 流れる水が、けずった石や砂を運ぶ。
- 流れがゆるくなって、運んできた砂を積もらせる。
答えと解説を見る
- しん食(けずる)
- 運搬(運ぶ)
- たい積(積もらせる)
「けずる→運ぶ→積もらせる」の順でセットになっています。
✏️ やってみよう②(標準:上流と下流)
つぎの文が、上流のことなら「上流」、下流のことなら「下流」と答えましょう。
- 流れが速く、谷が深い。
- 大きくて角ばった石が多い。
- 小さくて丸い石や砂がたまり、広い川原ができる。
答えと解説を見る
- 上流(流れが速く、しん食が強い)
- 上流(まだ運ばれていないので大きく角ばる)
- 下流(運ばれて丸くなり、たい積が進む)
上流=大きく角ばる・しん食が強い、下流=小さく丸い・たい積が進む、と整理しましょう。
✏️ やってみよう③(応用:カーブと増水)
つぎの問いに答えましょう。
- 川が曲がっているところで、川原ができやすいのは外側と内側のどちら?
- 大雨で水の量が増えて流れが速くなると、しん食と運搬のはたらきはどうなる?
- それによって、川やそのまわりにはどんなことが起きる可能性がある?
答えと解説を見る
- 内側。内側は流れがゆるくたい積するので、川原ができやすい(外側は速くしん食され、深くなる)。
- 大きくなる。流れが速く水が多いほど、しん食・運搬は強くなる。
- 川底や川岸が大きくけずられたり、大きな石まで運ばれたりして、地形が変わる・こう水などの災害が起きることがある。だから増水した川には近づかない。
家おうちの方へ
「流れる水のはたらき」のつまずきは、ほぼ3つです。1つめは3つのはたらきの名前と役わりの取りちがえ(しん食=けずる/運搬=運ぶ/たい積=積もらせる)。「けずる→運ぶ→積もらせる」と動作で言いかえると定着します。2つめは**「速い・多いほどはたらきが大きい」。雨どいや砂場、ペットボトルの水で実際に砂を流し、水を多く・勢いよくしたときのちがいを見せると体でわかります。3つめが「上流は大きく角ばる・下流は小さく丸い」**で、ここは「速い水=石が小さい」と逆に覚えてしまいがちです。石は“運ばれるあいだに削れて丸く小さくなる”と原理で押さえてください。増水時の川の危険にも触れ、防災の意識につなげると理科がぐっと身近になります。中学の地層へ自然につながる、土台の大切な単元です。
流れる水のはたらきは、「しん食(けずる)・運搬(運ぶ)・たい積(積もらせる)」の3つ。そして流れが速い・水が多いほどはたらきは大きく、上流と下流・カーブの内外で地形は変わっていきます。この3つの目で川を見ると、大地のなりたちが見えてきます。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 流れる水には3つのはたらき。地面をけずる「しん食」、土や石を運ぶ「運搬」、運んだものを積もらせる「たい積」。
- 流れが速いほど、水の量が多いほど、しん食と運搬のはたらきは大きくなる。
- 上流は流れが速く、石は大きく角ばっている。しん食が強い。
- 下流は流れがゆるく、石は小さく丸い。たい積が進む。
- 川が曲がったところは、外側がしん食(深い)、内側がたい積(浅い・川原)。
よくある質問
流れる水の3つのはたらきとは何ですか?
しん食・運搬・たい積の3つです。しん食は地面や川底・川岸をけずるはたらき、運搬はけずった土や石・砂を流れで運ぶはたらき、たい積は運ばれてきたものを積もらせるはたらきです。「けずる→運ぶ→積もらせる」といつもセットで起きています。
なぜ下流の石は小さく丸いのですか?
石は運ばれていくあいだに、川底や石どうしでぶつかったりこすれたりして、角がけずれていくからです。上流では大きく角ばっていた石も、長い道のりを運ばれるうちに、下流では小さく丸くなります。「速い水でけずられて小さくなる」のではなく、「運ばれるあいだに丸く小さくなる」のがポイントです。
上流と下流では、流れや石はどうちがいますか?
上流は流れが速く、しん食が強いので、谷が深く、石は大きく角ばっています。下流は流れがゆるく、たい積が進むので、小さく丸い石や砂がたまり、広い川原ができます。同じ川でも、上流から下流へ行くほど石は小さく丸くなっていきます。
川が曲がったところでは、外側と内側でどうちがいますか?
カーブの外側は流れが速いので、川岸がしん食されてけずられ、がけのようになって川は深くなります。内側は流れがゆるいので、運ばれてきた砂や石がたい積して、浅くなり川原が広がります。同じ1本の川でも、けずる側とたまる側に分かれています。