小学理科小学4年生地学
雨水の行方と地面の様子|水は高い所から低い所へ・つぶの大きさとしみこみ方【小4理科】
雨水の行方とは、ふった雨が「流れる・しみこむ・じょうはつする」の3つに分かれて動いていくことです。小4理科の「雨水の行方と地面の様子」を図でやさしく解説。水が高い所から低い所へ流れること、じゃり・すな・土のつぶの大きさとしみこみ方をくらべる実験、水たまりができる場所の理由までわかります。
ふった雨水は
- 高い所から低い所へ流れる
- 地面にしみこむ
- じょうはつして空気中へ出る
の つに分かれます。水はかならず高い所から低い所へ流れるので、水たまりはまわりより低い所にできます。しみこみ方はつぶが大きいほど速く(すな場は速く、ねん土のような細かい土はしみこみにくい)なります。
◎このページのゴール
雨水が「流れる・しみこむ・じょうはつする」の3つに分かれることを知り、水は高い所から低い所へ流れること、つぶが大きいほど水が速くしみこむことを、実験のようすとあわせて説明できるようになる。
「あんなにふった雨は、どこへ行ったんだろう?」——雨がやんだあとの校庭を見ると、水たまりができている所と、もうかわいている所があります。 このちがいには、ちゃんと理由があります。 ここでは、雨水がどこへ行くのか、そしてなぜ水たまりができる場所とできない場所があるのかを、図で見ていきます。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
ふった雨は「3つの道」に分かれる
雨は、消えてなくなるわけではありません。 ふった雨水は、大きく3つに分かれて動いていきます。
→やり方
- 高い所から低い所へ流れる…地面の上を、低いほうへ低いほうへと流れていく。
- 地面にしみこむ…土やすなのすき間を通って、地面の中へ入っていく。
- じょうはつして空気中へ…水面や地面から水じょう気になって、空気の中へ出ていく。
このうち ③のじょうはつ は、水のすがた で学んだはたらきです。 晴れた日に水たまりが消えるのは、水が水じょう気になって空気の中へ出ていくからです。
このページでは、のこりの ①流れる と ②しみこむ をくわしく見ていきます。
水は高い所から低い所へ流れる
水は、自分から高い所へのぼることはできません。 かならず 高い所から低い所へ 流れます。
だから、雨がふったあとの水たまりは、まわりより低くへこんでいる所 にできます。 「なんとなくここにできる」のではなく、その場所が低いから水が集まるのです。
地面のかたむきを調べる3つの方法
目で見ただけでは、地面のかたむきはなかなか分かりません。 そこで、こんな方法で調べます。
| 調べ方 | やり方 | 分かること |
|---|---|---|
| とい(雨どい) | といを地面に置いて、そっと水を流す | 水が流れていったほうが低い |
| ビー玉 | 平らな板を地面に置き、その上にビー玉をそっと置く | ビー玉が転がっていったほうが低い |
| 水平器(すいへいき) | 地面に置いて、中のあわのかたよりを見る | あわがかたよったほうが高い |
3つとも、たしかめているのは同じことです。 「この場所は、どちらのほうが低いのか」を見ています。
でも、校庭ってほとんど平らに見えるよ。かたむいてるの?
見た目では分からないくらいの、ほんの少しのかたむきがあるんだ。 その少しのかたむきでも、水はちゃんと低いほうへ流れていくよ。 だから、といに水を流したり、ビー玉を置いたりして調べるんだね。 学校の校庭は、雨水がたまらないように、わざと少しかたむけて作られていることが多いよ。
✓理解チェック1
つぶが大きいほど、水は速くしみこむ
地面に落ちた水は、土のすき間を通って中へしみこんでいきます。 このしみこむ速さは、土のつぶの大きさ でかわります。
つぶが大きいほど、水は速くしみこみます。 つぶとつぶの間の すき間が大きくて、水が通りやすい からです。
つぶが小さいと、水はしみこみにくくなります。 すき間も小さくなって、水がなかなか通れないからです。
じゃり・すな・土をくらべると
じゃり・すな場のすな・花だんの土(運動場の土)を、同じ量の水でくらべると、こうなります。
| くらべるもの | つぶの大きさ | 水のしみこみ方 | 水たまり |
|---|---|---|---|
| じゃり | 大きい | いちばん速くしみこむ | できにくい |
| すな(すな場のすな) | 中くらい | わりと速くしみこむ | できにくい |
| 土(運動場・花だんの土) | 小さい | いちばんおそい・しみこみにくい | できやすい |
「じゃり → すな → 土」の順に、つぶが小さくなり、しみこむのもおそくなります。
✓理解チェック2
しみこみ方をくらべる実験
じっさいに、しみこむ速さをくらべてみましょう。
→やり方
- 同じ大きさの入れものを3つ用意する(下に小さな穴をあけたプラスチックのコップなど)。
- じゃり・すな・土を、それぞれ同じ量入れる。
- 上から同じ量の水(たとえば100mL)を、いっぺんに注ぐ。
- 水が下に落ちきるまでの時間を、ストップウォッチで秒ではかる。
- 3つの時間をくらべて、表に書く。
時間がみじかいほど、水が速くしみこんだということです。
?なぜ、土の量や水の量を同じにするの?
くらべたいのは「つぶの大きさのちがい」だけだからです。
もし土の量や水の量までちがっていたら、しみこむ時間にちがいが出ても、それがつぶのせいなのか、量のせいなのか分からなくなってしまいます。
模範解答:「くらべたいつぶの大きさ以外の条件を同じにして、つぶの大きさのちがいだけを調べるため。」
はかった時間をくらべるときは、算数の考え方が役に立ちます。 「同じ量にそろえてからくらべる」というやり方は、単位量あたりの大きさ(小5算数)と同じ考え方です。
土だけ多く入れちゃったら、ダメなの?
ダメなんだ。 土が多ければ、水が通るきょりも長くなるから、それだけで時間がのびてしまうよね。 そうすると「土はしみこみにくい」と言いきれなくなる。 だから、くらべたいところ以外はぜんぶ同じにする。 これは理科の実験でいちばん大事な約束で、中学でも高校でもずっと使うよ。
水たまりができやすい場所・できにくい場所
ここまでを合わせると、水たまりができる理由が説明できます。
水たまりができやすいのは、次の2つが重なった場所です。
- まわりより低く、へこんでいる…水が高い所から流れこんで集まる。
- 土のつぶが小さくて、しみこみにくい…集まった水が地面に入っていかない。
✓コツ
運動場は、土のつぶが小さく、たくさんの人が歩いて地面がかたくおしかためられています。 だから水がしみこみにくく、水たまりができやすいのです。
すな場は、つぶの大きなすなでできています。 すき間が大きくて水がすぐしみこむので、雨がやんだあとも水たまりはほとんど残りません。
同じ校庭の中でも、場所によって水たまりのできやすさがちがうのは、地面の高さとつぶの大きさという2つの理由があるからです。
✓理解チェック3
よくある間違い
✕よくある間違い
水は近いほうへ流れると思う/つぶが小さいほどすき間が多くて水がよくしみこむと思う
水はきょりに関係なく高い所から低い所へ流れる/つぶが大きいほどすき間が大きく、水は速くしみこむ
「つぶが小さいほうがすき間だらけでよくしみこみそう」と考えてしまう人が多いところです。 つぶが小さいと、すき間も小さくなります。 細かい土をぎゅっとしきつめた地面ほど、水は通りにくくなる、と覚えましょう。
やってみよう(練習問題)
やってみよう①(基本:雨水の行方)
ふった雨水の行き先を、3つ答えましょう。
- 地面の上を、どこからどこへ流れていく?
- 地面に対して、どうなる?
- 晴れた日に水たまりが消えるのは、水が何になって空気中へ出ていくから?
答えと解説を見る
- 高い所から低い所へ流れる。
- 地面の中へしみこむ。
- 水じょう気になって出ていく(じょうはつ)。
雨水は消えてなくなるのではなく、「流れる・しみこむ・じょうはつする」の3つに分かれて動いています。
やってみよう②(標準:しみこみ方の実験)
同じ大きさの入れものに、じゃり・すな・土を同じ量ずつ入れ、上から同じ量の水を注ぎました。 下に水が落ちきるまでの時間は、次のようになりました。
| 入れたもの | 落ちきるまでの時間 |
|---|---|
| ア | 8秒 |
| イ | 25秒 |
| ウ | 120秒 |
- ア・イ・ウは、じゃり・すな・土のどれですか。
- つぶがいちばん大きいのはどれですか。
答えと解説を見る
- ア=じゃり、イ=すな、ウ=土
- ア(じゃり)
時間がみじかいほど、水が速くしみこんだということです。 つぶが大きいほどすき間が大きく、水が通りやすいので、速くしみこみます。
やってみよう③(応用:記述と考察)
しみこみ方をくらべる実験について答えましょう。
- 入れものの大きさ・土の量・水の量を同じにするのはなぜですか。文で書きましょう。
- 校庭のはしに、雨のあといつも水たまりができます。考えられる理由を2つ書きましょう。
答えと解説を見る
- 「くらべたいつぶの大きさ以外の条件を同じにして、つぶの大きさのちがいだけを調べるため。」 量までちがうと、時間のちがいがつぶのせいなのか量のせいなのか分からなくなります。
- ・まわりより地面が低くへこんでいて、水が集まってくるから。 ・土のつぶが小さく、かたくおしかためられていて、水がしみこみにくいから。
「高さ(かたむき)」と「つぶの大きさ」の2つを両方書けると、しっかりした答えになります。
家おうちの方へ
この単元のつまずきは、大きく2つです。 1つは**「水は近いほうへ流れる」という思いこみ**。水は高さだけで流れる向きが決まります。といに水を流したり、板の上でビー玉を転がしたりして、実際に「低いほうへ動く」ことを目で見せると、ぐっと納得します。 もう1つは**「つぶが小さいほうがよくしみこみそう」という逆の直感**。すな場のすなと、花だんの細かい土を、それぞれざるやペットボトルに入れて水を注いでみると、差がはっきり分かります。 実験のときは、入れものの大きさ・土の量・水の量をそろえることをお子さんに言葉で説明させてください。「くらべたいところ以外は同じにする」という考え方は、中学・高校の理科でずっと使う土台になります。 なお、水たまりが消える理由(じょうはつ)は 水のすがた で、空気や水そのものの性質は 空気と水のせいしつ であつかっています。
雨水の行方は、「高い所から低い所へ流れる」「つぶが大きいほど速くしみこむ」の2つでほとんど説明できます。 次に雨がやんだら、校庭のどこに水たまりができているか見てみてください。 その場所が低いのか、それとも土のつぶが小さいのか——自分で理由を考えられるようになっているはずです。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- ふった雨は ①高い所から低い所へ流れる ②地面にしみこむ ③じょうはつして空気中へ の3つに分かれる。
- 水はかならず高い所から低い所へ流れる。だから水たまりはまわりより低い所にできる。
- 地面のかたむきは、といに水を流す・ビー玉を置く・水平器を使うと調べられる。
- つぶが大きいほど水は速くしみこむ(すき間が大きいから)。つぶが小さいとしみこみにくい。
- しみこみ方をくらべる実験では、土の量・水の量・入れものの大きさを同じにする。
よくある質問
雨がふったあと、水はどこへ行くのですか?
大きく3つに分かれます。1つめは、地面の上を高い所から低い所へ流れていくこと。2つめは、地面の中にしみこんでいくこと。3つめは、じょうはつして水じょう気になり、空気の中へ出ていくことです。ふった雨は消えてなくなるのではなく、この3つの道に分かれて動いています。
土のつぶの大きさと、水のしみこみ方にはどんな関係がありますか?
つぶが大きいほど、水は速くしみこみます。つぶとつぶの間にあるすき間が大きくて、水が通りやすいからです。ぎゃくに、つぶが小さいとすき間も小さくなるので、水はしみこみにくくなります。じゃり・すな・土でくらべると、しみこむのが速いのはじゃり、いちばんおそいのは土です。
水たまりができやすいのは、どんな場所ですか?
2つの条件が重なった場所です。1つは、まわりより低くへこんでいる場所。水は高い所から低い所へ流れるので、低い所に集まります。もう1つは、土のつぶが小さくて水がしみこみにくい場所です。運動場に水たまりができやすく、すな場にできにくいのは、このちがいのためです。
しみこみ方をくらべる実験で、同じにすることは何ですか?
入れものの大きさ、入れる土の量、注ぐ水の量の3つを同じにします。くらべたいのは「つぶの大きさのちがい」だけだからです。土の量や水の量までちがっていると、しみこむ速さがちがったときに、それがつぶのせいなのか量のせいなのか分からなくなってしまいます。
この単元でつまずいたとき、家庭でできること
- 水のすがた(小4理科)に戻るつまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
- 説明役を、外部にまかせる教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。