小学理科小学6年生物理
てこのつり合いのきまり|支点・力点・作用点をやさしく【小6理科】
小6理科の「てこ」を図解でやさしく。支点・力点・作用点の見分け方、支点から遠いほど小さい力で持ち上がるしくみ、てこが水平につり合う条件「おもりの重さ×きょりが左右で等しい」まで、てんびん図と例題でわかります。
◎このページのゴール
てこの3つの点(支点・力点・作用点)とつり合いの条件(おもりの重さ×支点からのきょりが左右で等しい)を理解し、つり合う位置やおもりの重さを求められるようになる。
「重い石を、棒1本でひょいと持ち上げられるのはなぜ?」——その答えがてこです。むずかしそうに見えますが、コツはたった2つ。「3つの点を見分けること」と、「重さ × きょり で考えること」。図でつかめば、つり合いの問題もスラスラ解けるようになります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
てこの3つの点(支点・力点・作用点)
→やり方
- 支点…てこが回るときに、動かないところ(支える点)。
- 力点…人が力を加えるところ。
- 作用点…ものに力がはたらくところ(持ち上げたい物がある点)。
棒を使って重い物を持ち上げる場面を考えます。下の図で、3つの点がどこにあるか見てみましょう。
支点はてこが回る中心、力点は手でおす(引く)ところ、作用点は持ち上げたい物のあるところ。まずこの3つを見分けるのが、てこ全部の出発点です。
支点・力点・作用点って、いつも同じならび順なの?
いい質問! ならび順は道具によってちがうよ。でも**「支点は動かないところ」「力点は力を加えるところ」「作用点はものにはたらくところ」**という意味は、いつも同じ。だから、まず「どこが動かない?」「どこを手でおす?」と考えれば、ならび順がちがっても見分けられるんだ。
✓理解チェック①
なぜ「支点から遠く」を持つと軽くなる?
てこの大きな良さは、支点から力点までを遠くするほど、小さい力で持ち上げられること。なぜそうなるのかを図で見てみましょう。
支点を中心に考えると、力点が遠いほど「てこのうで」が長くなり、少ない力でも大きく回そうとする働きが生まれます。シーソーで、軽い子でも遠くにすわると重い子をうかせられるのと同じしくみです。
✓コツ
ポイントは「支点から力点までのきょり」。支点に近い手元で持つと重く感じ、はしのほうを持つと軽く感じます。くぎぬきやスコップを「長く持つ」と楽なのは、このためです。
✓理解チェック②
てこがつり合うきまり(重さ × きょり)
てこ(実験用てこ・てんびん)が水平につり合うのは、左右で次の値が等しいときです。
→やり方
おもりの重さ × 支点からのきょり が、左と右で等しいとき、てこは水平につり合う。
- 左の(おもりの重さ × きょり)= 右の(おもりの重さ × きょり)
- きょりは、支点からはかる(うでの先からではない)。
下の図で、左うでにつるしたおもりと、右うでにつるすおもりがつり合う様子を見てみましょう。
左は 、右は 。左右が等しいので、てこは水平につり合います。式は「重さ × きょり」をかけ算するだけ。とてもシンプルです。
右のおもりが軽い(20g)のに、つり合うのはどうして?
軽いぶん、支点から遠く(きょり6)につるしているからだよ。「重さ × きょり」で考えると、軽くても遠ければ大きくなる。だから軽いおもりは遠くに、重いおもりは近くにするとつり合う。これ、じつは算数の反比例そのものなんだ。重さが2倍になったら、きょりは半分にすればつり合うよ。
✓コツ
「つり合うおもりの重さ(または位置)」を求めるときは、先に分かっている側で「重さ × きょり」を計算して、もう片方が同じ値になるように考えます。たとえば左が なら、右は「重さ × きょり = 」になればOKです。
✓理解チェック③
よくある間違い
✕よくある間違い
きょりを「うでの先(はし)から」はかってしまう/重さどうし・きょりどうしを足してくらべる
きょりは支点からはかる。つり合いは**「重さ × きょり」のかけ算**を左右でくらべる()
迷ったら「支点を中心に、重さ × きょり」と声に出して確認。たし算ではなくかけ算で、きょりの基準は支点です。
身のまわりは「てこ」だらけ
3つの点のならび順で、道具は大きく3タイプに分けられます。
✓コツ
- はさみ・くぎぬき…支点がまん中にある(力点と作用点の間)。小さい力で大きく切ったり抜いたりできる。
- 栓抜き・空きカン落とし…作用点がまん中、または支点がはし。てこで栓を持ち上げる。
- ピンセット・トング…力点がまん中にあり、小さい物をやさしくつまめる(力は大きくならないが、細かく動かせる)。
くぎぬきやはさみは、はしのほうを持つほど(支点から力点が遠いほど)楽になります。これも「重さ × きょり」のきまりが、毎日のくらしで働いている証拠です。
✓理解チェック④
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:3つの点を見分ける)
くぎぬきで、くぎを抜く場面を考えます。
- 動かないところ(てこが回る中心)を何という?
- 手で力を加えるところを何という?
- くぎにふれて、力がはたらくところを何という?
答えと解説を見る
- 支点(動かない中心)
- 力点(手で力を加えるところ)
- 作用点(くぎに力がはたらくところ)
「動かない」「力を加える」「ものにはたらく」の3つの言葉で見分けます。
✏️ やってみよう②(標準:つり合うおもりを求める)
支点を中心にしたてこ(左右に同じ間かくの目もり)で考えます。
- 左うでの支点から の位置に g。右うでの支点から の位置に何gをつるすとつり合う?
- 左うでの支点から の位置に g。右うでに g をつるすとき、支点から何の位置にすればつり合う?
答えと解説を見る
- 左は 。右も「重さ × きょり = 」にする。きょり5だから → 20 g
- 左は 。右は「重さ × きょり = 」。重さ90だから → 支点から 2 の位置
軽いおもり(90g)でも、近く(きょり2)にすればつり合います。
✏️ やってみよう③(応用:反比例で考える)
つり合いと「重さ × きょり」を使って考えましょう。
- 左うでの支点から の位置に g がある。右うでに同じ g をつるしてつり合わせるには、支点から何の位置にする?
- あるてこで、おもりの重さを3倍にした。同じところでつり合わせ続けるには、支点からのきょりを何倍にすればよい?
答えと解説を見る
- 左は 。右も にする。重さ60だから → 支点から 4 の位置(左右が同じ重さなら、きょりも同じ)。
- 「重さ × きょり」を同じ値に保つには、重さが3倍なら、きょりは 倍。これが反比例です。重いほど支点に近づけます。
家おうちの方へ
てこのつまずきは、たいてい2か所です。1つは3つの点(支点・力点・作用点)の混同。「動かないのが支点」「力を加えるのが力点」「ものにはたらくのが作用点」と、意味で覚えさせると道具がちがっても見分けられます。もう1つはつり合いの計算。「重さ+きょり」と足してしまう子が多いので、必ず**「重さ × きょり」のかけ算で、しかもきょりは支点から**はかる、と確認してください。重さときょりが反比例になっている点に気づくと、算数とつながって一気に納得します。シーソーや実験用てこで、実際に手で動かして体感させるのがいちばんの近道です。
てこは「3つの点を見分ける」「重さ × きょりでつり合いを考える」——この2つだけ。身のまわりの道具やシーソーを、同じきまりで説明できるようになります。算数の反比例の力が、そのまま理科の武器になります。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- てこには3つの点。動かない支点、力を加える力点、ものにはたらく作用点。
- 支点から力点までが遠いほど、小さい力で持ち上げられる。
- てこが水平につり合うのは 「おもりの重さ × 支点からのきょり」が左右で等しいとき。
- きょりは支点からはかる。うでの先からではない。
- 重さときょりは反比例。重いおもりほど支点に近づける(算数の比例・反比例とつながる)。
よくある質問
てこの支点・力点・作用点とは、それぞれどこですか?
支点は、てこが回るときに動かないところ(支える点)です。力点は、人が力を加えるところ。作用点は、ものに力がはたらくところ(持ち上げたい物がある点)です。道具によって3つの点のならび順はちがいますが、動かないのが支点、力を加えるのが力点、ものにはたらくのが作用点、という意味はいつも同じです。
てこがつり合うきまり(公式)は何ですか?
てこは、左右で「おもりの重さ × 支点からのきょり」が等しいとき、水平につり合います。たとえば左が 30g × きょり4 = 120、右が 20g × きょり6 = 120 なら、左右が等しいのでつり合います。きょりは支点からはかり、たし算ではなくかけ算で考えるのがポイントです。
なぜ支点から遠くを持つと、小さい力で持ち上げられるのですか?
支点から力点までが遠いほど「てこのうで」が長くなり、少ない力でも大きく回そうとする働きが生まれるからです。シーソーで、軽い子でも遠くにすわると重い子をうかせられるのと同じしくみです。だからくぎぬきやスコップは、はしのほう(支点から遠く)を長く持つほど楽になります。
てこのきょりは、どこからはかるのですか?
きょりは、うでの先(はし)からではなく、必ず支点からはかります。よくある間違いは、重さどうし・きょりどうしを足してくらべてしまうことですが、つり合いは「重さ × きょり」のかけ算を左右でくらべます。迷ったら「支点を中心に、重さ × きょり」と声に出して確認しましょう。