箱ひげ図と四分位範囲(四分位数の求め方とよみ方)
中2「箱ひげ図」を図でやさしく解説。四分位数(第1・第2・第3四分位数)の求め方、四分位範囲、箱ひげ図のかき方とよみ方、複数データの比較まで、図と例題でわかります。
◎このページのゴール
四分位数と四分位範囲を求め、箱ひげ図をかき・よみ、複数データの分布を比べられるようになる。
箱ひげ図は、たくさんのデータの「散らばり」を、たった5つの数でコンパクトに表す図です。何クラスもの分布を横に並べて、ひと目で比べられるのが強み。カギは「四分位数」。求め方さえつかめば、かくのも読むのも一気にわかります。
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箱ひげ図とは
箱ひげ図は、データを小さい順に並べたときの 5つの数(最小値・・・・最大値) で、分布を表す図です。「箱」と「ひげ」でできています。
箱はデータのまん中50%( から )、その中の線が中央値 。ひげは両はし(最小値・最大値)まで。箱が短いほど、まん中のデータが密集しています。
四分位数の求め方
データを小さい順に並べ、4等分する位置の値が四分位数です。手順はシンプル。
→やり方
- データを小さい順に並べる。
- (第2四分位数)=全体の中央値。
- で前半・後半に分ける。
- (第1四分位数)=前半の中央値。
- (第3四分位数)=後半の中央値。
例:データ (11個)。
- … まん中(6番目)= 9。
- 前半 の中央値 → 6。
- 後半 の中央値 → 12。
データが偶数個のときは、まん中がないよね?
そのときは、中央の2つの値の平均を中央値にするんだ。たとえば8個なら、4番目と5番目の平均が 。前半・後半もそれぞれ偶数個なら、同じように中央2つの平均をとる。「中央値の求め方」をそのまま に使えばOKだよ。
✓理解チェック①
四分位範囲
データのまん中50%が、どれくらい散らばっているかを表すのが 四分位範囲 です。
?どうして?
四分位範囲 =
(さらに、四分位範囲の半分を「四分位偏差」という。)
ふつうの範囲(最大−最小)は、極端な値(外れ値)に大きく左右されます。四分位範囲はまん中50%だけを見るので、極端な値の影響を受けにくいのが利点です。
上の例では、四分位範囲 。範囲は ですが、四分位範囲は外れ値に強い散らばりの指標です。
✓理解チェック②
かき方・よみ方・比較
箱ひげ図は、5つの数(最小・・・・最大)を数直線の上に表します。
→やり方
かき方
- 数直線をかく。
- から まで「箱」をかく。
- 箱の中の中央値 に縦線を入れる。
- 最小値・最大値まで「ひげ」をのばす。
複数のデータを縦に並べると、散らばりが比べられます。箱が短い=まん中が密集(散らばり小)、箱が長い=散らばり大。中央値の位置で「どちらが高めか」も分かります。ヒストグラムよりコンパクトに、何組ものデータを一度に比較できるのが、箱ひげ図の最大の強みです。
✓理解チェック③
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:四分位数)
データ (9個)について。
- 中央値 は?
- と は?
答えと解説を見る
- 5番目の 9
- 前半 の中央値 5、後半 の中央値 14
✏️ やってみよう②(標準:四分位範囲・範囲)
上の問題①のデータで答えましょう。
- 四分位範囲は?
- 範囲は?
答えと解説を見る
- 9
- 最大−最小 13
✏️ やってみよう③(応用:よみ取り)
ある箱ひげ図が、最小値 5、 8、 12、 15、最大値 20 を表しています。
- 四分位範囲は?
- データの半分(まん中50%)は、どの範囲に入る?
答えと解説を見る
- 7
- から 、すなわち 8以上15以下(箱の部分)
i🎓 高校ではこう発展する
四分位数・四分位範囲で「散らばり」をとらえる見方は、高校「データの分析」(数学Ⅰ)で 分散・標準偏差 へと発展します。四分位範囲がまん中50%の散らばりを表すのに対し、標準偏差は全データの散らばりを1つの数で表す指標です。さらに、2種類のデータの関係の強さを見る 相関係数・散布図 も学びます。箱ひげ図で身につけた「数でばらつきを要約して比べる」感覚が、そのまま高校統計の土台になります。
家おうちの方へ
箱ひげ図のねらいは「散らばりを5数で要約し、複数データを一度に比較する」ことです。まず四分位数を確実に——「Q₂=全体の中央値、Q₁=前半の中央値、Q₃=後半の中央値」。偶数個のときは中央2つの平均、という中央値のルールがそのまま使えます(前半・後半に Q₂ 自身を含めない流儀が一般的)。四分位範囲(Q₃−Q₁)は外れ値に強い散らばりの指標で、範囲(最大−最小)との違いを押さえると価値が伝わります。読み取りでは「箱の長さ=散らばり」「箱の中の線=中央値の位置」。ヒストグラムと行き来すると理解が深まります。
四分位数・四分位範囲・箱ひげ図で、データの散らばりを要約し比較できるようになりました。次は中3、調べきれないほど大きな集団を「標本」で推測する「標本調査」に進みます。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- データを小さい順に並べ、4等分する位置の値が四分位数。
- 第2四分位数 は中央値。 は前半の中央値、 は後半の中央値。
- 四分位範囲 = (まん中50%の散らばり)。
- 箱ひげ図は、最小値・・・・最大値の5つで分布を表す。
- 複数のデータの散らばりを、コンパクトに比べられる。
よくある質問
箱ひげ図とは何ですか?
箱ひげ図とは、データを小さい順に並べたときの5つの数(最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値)で、データの散らばりを表す図です。箱はまん中50%のデータの範囲を、ひげは最小値・最大値までの広がりを表します。複数のデータの分布をひと目で比べられるのが強みです。
四分位数はどうやって求めますか?
データを小さい順に並べ、まず全体の中央値を第2四分位数(Q2)とします。次にQ2で前半と後半に分け、前半の中央値が第1四分位数(Q1)、後半の中央値が第3四分位数(Q3)です。データが偶数個のときは、中央の2つの値の平均を中央値とします。
四分位範囲とは何ですか?範囲とのちがいは?
四分位範囲とは、Q3−Q1で求める、データのまん中50%の散らばりを表す値です。範囲(最大値−最小値)は極端な値(外れ値)に大きく左右されますが、四分位範囲はまん中50%だけを見るので、外れ値の影響を受けにくいのが利点です。
箱ひげ図の箱が短いと、何が読み取れますか?
箱の長さは四分位範囲(まん中50%の散らばり)を表すので、箱が短いほど、まん中のデータが密集している(散らばりが小さい)ことが読み取れます。2つのクラスの箱ひげ図を並べたとき、箱が短いほうが、まん中50%の散らばりが小さいクラスです。箱の中の縦線は中央値の位置を表します。
なぜ箱ひげ図を使うと便利なの?
たくさんのデータの散らばりを、最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値のたった5つの数に要約して表せるからです。何クラスものデータを並べて、散らばりや中央値の位置をひと目で比べられます。ヒストグラムを何枚も並べるよりコンパクトに比較できるのが、箱ひげ図の最大の強みです。
箱ひげ図は、どんな場面で使われていますか?
クラスやチームごとのテストの点や記録のタイムを並べて比べる場面、製品の測定値や地域・月ごとの気温を比較する場面などで使われています。スポーツでは選手の成績のばらつきを見て、安定性(箱の短さ)を評価することもできます。この見方は高校の統計(分散・標準偏差)へとつながります。