増加率:もとにするのは「変化する前」
増加率は「もとの値から何%増えたか」。増加率(%)=(新−旧)÷旧×100です。
分母を新しい値にしてしまうのが最初の罠。割合の「もとにする量」と同じで、増加率の基準は変化する前の値です。
構成比 vs 実数:割合が増えても実数は別物
資料解釈で最も狙われるのがこの混同です。
「A社の構成比が10%から15%に増えた」なら、A社の売上も増えたんですよね?
そうとは限らないんだ。構成比は「全体の中での割合」。全体(母数)が大きく縮んでいたら、割合が増えても実数は減っていることもある。逆に構成比が下がっても、全体が伸びていれば実数は増えることもある。「何の何%か」を必ず確認しよう。
→資料解釈の解き方(3ステップ)
① 選択肢が聞いているのは実数か・割合(構成比)か・増加率かを見分ける
② 概算で明らかに違う選択肢を消す(正確な計算は最後)
③ 残った選択肢だけ、必要な桁まで計算して確定
指数(基準=100):同じ項目の変化を見る道具
指数は、ある年を100として各年が何倍かを表します。指数120なら基準年の1.2倍。注意点は、異なる項目どうしを指数で比べても実数の大小は分からないこと。A項目の指数150とB項目の指数120を比べても、基準(100にあたる実数)がちがうので「Aの方が多い」とは言えません。指数は同じ項目の時間変化を追うための道具です。
時短のカギは「計算しない」勇気
資料解釈は1問にかけられる時間が短い分野です。全部を正確に計算する人ほど時間切れになります。分数の大小は通分せず「分子が大きく分母が小さいほう」で判断、増加率は上から2〜3桁の概算で十分。「明らかに違う」選択肢を概算で切り、生き残ったものだけ詰める——この割り切りが合否を分けます。
✕公務員試験で狙われる定番ミス
❌ 増加率の分母を「新しい値」にする(分母はもとの値)
❌ 構成比(割合)が増えた=実数も増えた、と思い込む(母数次第)
❌ 指数で別項目どうしの実数を比べる(基準がちがうので比較不可)
❌ 全選択肢を律儀に計算して時間切れ(概算で切る)
例題(考え方を確かめよう)
- 来場者が2500人→3000人。増加率は?(答え:(3000−2500)÷2500×100=20%)
- 「B部門の構成比が20%→18%に下がった。B部門の売上は必ず減った」は正しい?(答え:誤り。全体が大きく増えていれば実数は増えることもある)
- 指数が基準年100→今年125。実数で何%増えた?(答え:25%増)