節税のしくみ(掛金 × 税率)
iDeCoの掛金は、その年の所得から丸ごと差し引けます(所得控除)。すると税金の計算のもとになる「課税所得」が掛金のぶん小さくなり、その税率ぶんだけ税金が戻ってくる(軽くなる)というしくみです。式にすると、これだけです。
- 1年の節税額 = 1年の掛金 ×(所得税率 + 住民税率10%)
ポイントは、節税額が「税率」で決まること。同じ掛金でも、税率の高い人(課税所得が大きい人)ほど戻ってくる税金は大きくなります。これは小5で習った「割合(税率)× もとにする量(掛金)」そのものです。
同じ金額を積み立てても、人によって戻ってくる税金が違うの?
そう。戻る額は「掛金 × 税率」だから、税率が高い人ほど節税も大きい。逆に、課税所得がない(税金を払っていない)人は、この節税メリットは受けられないんだ。
✓理解チェック
節税だけじゃない(掛金が育つ)
iDeCoは「掛金の節税」に加えて、積み立てたお金を運用しながら増やす制度でもあります(運用益も非課税)。毎月の掛金が、複利でどれくらいに育つかも見ておきましょう。
ツール掛金の積立シミュレーター
毎月の掛金・想定年利・年数を入れると、将来の合計(目安)が出ます。
毎月つみたてると、いくらになる?
🌱 毎月コツコツ積み立て、複利で運用したと仮定した目安です。実際の運用にはリスクがあり、利回りは一定ではありません(増減します)。あくまでイメージ用の試算です。
✓2つのメリットを合わせて考える
iDeCoには「掛金の節税(毎年)」と「運用益が非課税(増えた分にも税金がかからない)」の2つの税メリットがあります。上の2つの計算機を使えば、「毎年いくら節税できて、将来いくらに育つか」を両方の面から見積もれます。
NISAとの違い(どっちを使う?)
iDeCoもNISAも「税金で得をする」制度ですが、役割が違います。ざっくり下の表のように整理できます。
| iDeCo | NISA | |
|---|---|---|
| 掛金の節税 | あり(全額所得控除) | なし |
| 運用益 | 非課税 | 非課税 |
| 引き出し | 原則60歳まで不可 | いつでも可 |
| 向いている使い方 | 老後資金づくり | 使う時期が自由なお金 |
「節税しながら老後資金を作りたい」ならiDeCo、「いつでも引き出せる非課税枠で増やしたい」ならNISA、という分け方が基本です。両方を併用する人も多くいます。NISA側の増え方は つみたて(NISA)の増え方 で計算できます。
やってみよう(練習)
✏️ やってみよう(練習問題)
- 1年の掛金が27.6万円、税率合計が15%(所得税5%+住民税10%)の人の、1年の節税額は?
- 同じ掛金で、税率合計が30%の人の節税額は? 1の人の何倍?
- 2の人が20年つづけると、節税の合計はいくら?
答えと解説を見る
- 276,000 × 0.15 = 41,400円。
- 276,000 × 0.30 = 82,800円。1の人の2倍(税率が2倍だから)。
- 82,800 × 20 = 1,656,000円(約166万円)。掛金が育つ運用益とは別に、これだけ税金が軽くなる計算。