中学理科中学1年生物理

フックの法則とは(ばねののび)|力との比例をやさしく【中1理科】

中1理科のフックの法則を、算数の「比例(y=ax)」とつなげて図解。ばねののびは加わる力(おもりの重さ)に比例すること、力の単位N(ニュートン)、のび‐力グラフが原点を通る直線になる読み取り方まで、図と例題でやさしくわかります。

このページのゴール

フックの法則(ばねののびは力に比例)を理解し、のびや力を比例の関係・グラフから求められるようになる。

ばねにおもりをつるすと、ぐーんとのびますよね。「おもりを2倍にしたら、のびも2倍になるの?」——その答えがフックの法則です。むずかしそうな名前ですが、中身は算数で習った「比例」とまったく同じ。図でつかめば、計算もグラフもすっきり読めます。

フックの法則とは

やり方

  1. ばねに加える(おもりの重さ)を大きくすると、ばねはのびる
  2. ばねののびは、加わる力に比例する(力が2倍ならのびも2倍)。
  3. だから のび = 決まった数 × 力 で計算できる。

これがフックの法則です。たとえば「11 N の力でのびが 22 cm」のばねなら、22 N で 44 cm、33 N で 66 cm……と、力に合わせてきれいにのびていきます。

まず「のび」をはっきりさせる

つまずきの第一歩は、ここです。フックの法則でいう「のび」は、ばね全体の長さではありません。

コツ

のび = おもりをつるしたあとの長さ - もとの長さ(自然長)

ばね全体の長さではなく、「もとよりどれだけ長くなったか」がのびです。

力が2倍 → のびも2倍天じょう(固定)自然長1N2cm自然長2N4cm緑の矢印が「のび」=自然長からのびた分だけ自然長(上のグレー部分)はどちらも同じ。のびだけが2倍1N→2cm / 2N→4cm

同じばねでも、11 N で 22 cm、22 N で 44 cm。力が 22 倍になると、のびもちょうど 22 倍。この「ぴったり比例する」が、フックの法則のいちばんの特徴です。

理解チェック①

力の単位「N(ニュートン)」

ばねを引く力=おもりの重さは、**N(ニュートン)**という単位ではかります。

コツ

質量 100g の物体にはたらく重力は、約 1N。

だから質量 200200 g なら約 22 N、500500 g なら約 55 N の力でばねを引きます(地球上での目安)。

質量100gごとに 約1N100g↓ 重力約1N200g↓ 重力約2N300g↓ 重力約3N
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セナ

「g(グラム)」じゃなくて「N(ニュートン)」を使うのはどうして?

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ホクト先生

g は「物の量(質量)」の単位、N は「力」の単位だからだよ。ばねをのばすのは“引く力”だから、力の単位 N を使うんだ。地球上では「質量 100100 g → 約 11 N」と決まっているから、おもりの質量さえわかれば力(N)にすぐ直せるよ。

理解チェック②

どうして「比例」なの?

ここが、このページのいちばん大事なところ。フックの法則は、算数の比例そのものです。

力を xx(N)、のびを yy(cm)とすると、表はこうなります。

xx(N)1234
のび yy(cm)2468

y÷xy\div x を計算すると、2÷1=22\div 1=24÷2=24\div 2=26÷3=26\div 3=2……といつも同じ数 22 になります。この「決まった数」が比例定数。だから、

y=2×xy = 2 \times x

と書けます。y=axy=ax の形(aa が決まった数)——これがまさに比例です。

?どうして?

フックの法則 = 「のび = 決まった数 × 力」 = 比例 y=axy=ax

決まった数 aa は「11 N でどれだけのびるか」を表します。上の例では a=2a=211 N で 22 cm のびるばね)。ばねが変われば、この数も変わります。

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セナ

じゃあ、決まった数(比例定数)はどうやって見つけるの?

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

のび÷\text{のび}\div\text{力} をすれば出るよ。たとえば「22 N で 66 cm のびた」なら、6÷2=36\div 2=3 だから決まった数は 33。あとは y=3xy=3x にあてはめれば、55 N のとき y=3×5=15y=3\times 5=15 cm と、どんな力でも計算できるんだ。比例がわかっていれば、フックの法則はもう解けたも同然だよ。

理解チェック③

のび‐力グラフは「原点を通る直線」

力(横じく)とのび(たてじく)の関係をグラフにすると、原点(0,0)を通るまっすぐな直線になります。これは比例のグラフの特徴そのものです。

のび(cm)力(N)123246原点y=2x

「力 00 のときはのびも 00(原点を通る)」「点がまっすぐ一直線に並ぶ」——この2つがそろっていれば、それは比例=フックの法則が成り立っている、というしるしです。グラフのかたむきが大きいほど、同じ力でよくのびる(やわらかい)ばねです。

理解チェック④

よくある間違い

よくある間違い

まちがい

「のび」と「ばね全体の長さ」を同じものとして計算してしまう(全体 1313 cm をそのまま「のび」にする)

正しい

のび = 今の長さ - もとの長さ。全体 1313 cm・もと 1010 cm なら、のびは 1310=313-10=3 cm

比例しているのは「のび」と「力」です。問題で出てくる長さが「全体」なのか「のび」なのかを、まず読み分けましょう。また、おもりの質量(g)を、力の単位 N に直すのを忘れないように(100100 g → 約 11 N)。

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:のびを求める)

11 N で 44 cm のびる」ばねがあります。

  1. 33 N の力を加えると、のびは何 cm?
  2. このばねの「決まった数(比例定数)」はいくつ?
答えと解説を見る
  1. のび = 決まった数 × 力 = 4×3=124\times 3=1212 cm
  2. 11 N で 44 cm のびるので、決まった数は 4(式にすると y=4xy=4x

✏️ やってみよう②(標準:質量から力に直して求める)

11 N で 55 cm のびる」ばねに、質量 200200 g のおもりをつるしました。

  1. 200200 g のおもりがばねを引く力は、およそ何 N?
  2. ばねののびは何 cm?
答えと解説を見る
  1. 質量 100100 g で約 11 N なので、200200 g は約 2N
  2. のび = 5×2=105\times 2=1010 cm(質量を N に直してから比例で計算)

✏️ やってみよう③(応用:表・全体の長さ)

あるばねで実験すると、下の表のようになりました。もとの長さ(自然長)は 88 cm です。

力(N)123
のび(cm)369
  1. このばねの決まった数を求め、y=axy=ax の形で式に表しなさい。
  2. 44 N の力を加えたとき、ばね全体の長さは何 cm?
答えと解説を見る
  1. のび÷=3÷1=3\text{のび}\div\text{力}=3\div 1=3(どの列でも 6÷2=36\div 2=39÷3=39\div 3=3)。決まった数は 33 で、式は y=3xy=3x
  2. のび = 3×4=123\times 4=12 cm。全体の長さ = もとの長さ + のび = 8+12=208+12=20 cm。「のび」と「全体の長さ」を区別するのがポイント。

おうちの方へ

フックの法則のつまずきは、多くが2か所に集中します。①「のび」と「ばね全体の長さ」の混同、②おもりの質量(g)を力(N)に直す手順、です。まず「のび=今の長さ-もとの長さ」を口に出して確認させ、グラフや表では「全体」か「のび」かを毎回読み分けさせると安定します。そして最大のポイントは、これが算数の比例 y=axそのものだということ。「のび÷力=決まった数」と気づければ、理科の計算は算数の力でそのまま解けます。比例があいまいなら、一度小6の比例に戻るのが近道です。

ばねののびは、力にきれいに比例する——フックの法則は、むずかしい暗記ではなく「比例」を理科で見つけ直す単元です。算数で身につけた y=axy=ax が、そのまま武器になります。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • フックの法則 = ばねののびは、加わる力(おもりの重さ)に比例する
  • 力の単位は N(ニュートン)。質量 100g の物体にはたらく重力は約 1N
  • 大事なのは「ばねののび」。のび = 今の長さ - もとの長さ(全体の長さではない)。
  • のび = 決まった数 × 力。これは算数の比例 y=axそのもの。
  • のび‐力のグラフは、原点を通る直線になる(比例のしるし)。

よくある質問

フックの法則とは何ですか?

フックの法則とは、ばねののびが、加わる力(おもりの重さ)に比例するという法則です。力が2倍になれば、のびも2倍になります。式にすると「のび=決まった数×力」で、算数で習う比例y=axとまったく同じ形です。

「のび」と「ばね全体の長さ」はどうちがうの?

のびとは、おもりをつるしたあとの長さから、もとの長さ(自然長)を引いた分のことです。たとえばもとの長さ10cmのばねが13cmになったら、のびは13−10=3cm。力に比例するのはばね全体の長さではなく「のび」なので、問題でどちらを聞かれているかを読み分けることが大切です。

なぜばねののびは力に比例するといえるの?

のび÷力を計算すると、いつも同じ数(比例定数)になるからです。たとえば1Nで2cm、2Nで4cm、3Nで6cmのびるばねは、どれものび÷力=2。この決まった数は「1Nで何cmのびるか」を表し、式はy=2xという比例になります。グラフにすると原点を通る直線になるのも、比例が成り立っているしるしです。

おもりの質量(g)は、どうやって力(N)に直すの?

地球上では、質量100gの物体にはたらく重力が約1N(ニュートン)です。だから200gなら約2N、500gなら約5N。ばねの計算では、まず質量をNに直してから「のび=決まった数×力」にあてはめます。

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