中学理科中学1年生物理

光の反射と屈折とは|入射角・反射角をやさしく図解【中1理科】

中1理科でつまずきやすい「光の反射と屈折」を図解。角は鏡の面ではなく法線から測ること、入射角=反射角の反射の法則、空気と水で光が折れ曲がる屈折の向き、水中から起こる全反射、鏡にうつる像まで、図と例題でやさしくわかります。

このページのゴール

反射の法則(入射角=反射角)と屈折のしくみを理解し、光の進み方や作図を図で説明できるようになる。

「鏡だと入射角=反射角って習ったのに、テストでバツになった…」——その原因の多くは、角をどこから測るかのかんちがいです。光の反射と屈折は、ルールさえ図でつかめば作図問題もこわくありません。算数で習った「角の測り方」がそのまま武器になります。

反射の法則(入射角=反射角)

やり方

  1. 光は何もなければ まっすぐ進む(直進)。
  2. 鏡などにあたると、向きを変えてはね返る(反射)。
  3. このとき 入射角 = 反射角。これが 反射の法則 です。

鏡に光をあてると、入ってきた光(入射光)と同じ角度ではね返ります(反射光)。たとえば入射角が 3030 度なら、反射角も 3030 度。これはどんな角度でも、いつでも成り立ちます。

角は「法線」から測る(最大のつまずき)

ここが一番のつまずきポイントです。入射角・反射角は、鏡の面から測るのではなく、面に垂直な線「法線(ほうせん)」から測ります。

鏡の面法線入射光反射光入射角反射角入射角 = 反射角(法線から測る)

法線とは「その面に垂直(90度)な線」のこと。入射角は「入射光と法線がつくる角」、反射角は「反射光と法線がつくる角」です。だから、鏡の面とのすき間を測ってしまうと答えがズレます。角の測り方そのものは、算数の角の大きさ(分度器)で習った考え方と同じ。基準の線(ここでは法線)からどれだけ開いているかを測ります。

コツ

入射角 3030 度の光は、鏡の面から見れば 6060かたむいています(9030=6090-30=60)。テストで「鏡から 6060 度」とある図を見て反射角を 6060 と書くと間違い。必ず法線からの角に直してから、入射角=反射角を使いましょう。

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セナ

なんでわざわざ法線(めんに垂直な線)から測るの? 鏡の面から測ったほうがかんたんそうなのに。

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ホクト先生

いい疑問! じつは光がななめに入る平らな面でも、曲がった面(球面の鏡など)でも、ルールを1つにまとめられるからなんだ。「法線から測る」と決めておけば、どんな面でも『入射角=反射角』の一言ですむ。屈折も同じく法線から測るから、反射と屈折で測り方をそろえられる、というメリットもあるよ。

理解チェック①

理解チェック②

屈折(空気⇄水・ガラスで光が折れる)

光が空気から水やガラスへ、また水やガラスから空気へとちがう物質に入るとき、境界で折れ曲がります。これを**屈折(くっせつ)**といいます。

空気法線入射光屈折光入射角屈折角空気→水:屈折角が入射角より小さい(法線側に寄る)

折れ曲がる向きにはきまりがあります。屈折角も入射角と同じく、法線から測る角です。

やり方

  • 空気 → 水・ガラス(こい物質へ入る):光は 法線側に寄る。= 屈折角 < 入射角。
  • 水・ガラス → 空気(うすい物質へ出る):光は 法線から離れる。= 屈折角 > 入射角。
  • 法線に対して まっすぐ(垂直)に入る光は、折れずにそのまま直進する。

水の入ったコップにストローをさすと折れて見えたり、水中の魚が実際より浅いところにいるように見えたりするのは、すべてこの屈折のせいです。

よくある間違い

まちがい

空気→水でも、光は「法線から離れる向き」に曲がると覚えてしまう

正しい

空気→水(こい物質へ)は 法線側に寄る。水→空気(うすい物質へ)は 法線から離れる

迷ったら「こい物質に入るほどブレーキがかかって法線側にすり寄る」とイメージ。逆に外(空気)へ出るときは法線から離れる、と覚えると向きを間違えません。

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セナ

水の中のストローが、水面のところで急にカクッと折れて見えるのはどうして?

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ホクト先生

それも屈折! ストローから出た光が、水から空気へ出るときに折れ曲がる。だからわたしたちの目には、実際とちがう向きから光が来たように見えて、ストローが折れて見えるんだ。魚が浅く見えるのも同じ理由。光がまっすぐ来ていないのに、目は「まっすぐ来た」と思いこむから、ズレた場所に見えるんだよ。

理解チェック③

全反射(水・ガラスから空気へ出るとき)

水やガラスから空気へ光が出るとき、入射角をだんだん大きくしていくと、ある角度をこえたところで光が空気へ出られなくなり、境界面で光が全部はね返ります。これを**全反射(ぜんはんしゃ)**といいます。

空気法線法線入射角(小)屈折角(大)空気へ出る入射角(大)全反射入射角が大きいと、空気へ出ずに全部はね返る

全反射が起こるのは、水・ガラス(こい物質)から空気(うすい物質)へ出るときだけです。逆に空気から水へ入るときには起こりません。光ファイバー(インターネットの通信ケーブル)は、この全反射でケーブル内に光を閉じこめて遠くまで届けています。

コツ

全反射が起こり始めるぎりぎりの入射角を 臨界角(りんかいかく) といいます(言葉は中学では発展)。臨界角より大きい入射角になると全反射。水なら約48度、ガラスなら約42度が目安です。「外へ出ようとして角度が急すぎると、出られずにはね返る」とイメージしましょう。

理解チェック④

鏡にうつる像

鏡を見ると、自分が鏡の奥にいるように見えます。これは、物体からの光が鏡で反射し、その反射光がまっすぐ目に届くため、鏡の奥から光が来たように感じるからです。

物体像(見える位置)像は鏡をはさんで対称の位置に見える

像は、鏡の面をはさんで物体と対称(同じきょり・反対側)の位置に見えます。鏡から 3030 cm の位置に立つと、像は鏡の奥 3030 cm のところにできる、というわけです。鏡の像が左右反対に見えるのも、この反射のしくみによるものです。

理解チェック⑤

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:反射の法則)

反射の法則「入射角=反射角」を使って答えましょう。角はすべて法線から測った角です。

  1. 鏡に光をあてたら入射角が 3535 度だった。反射角は何度?
  2. 反射角が 6060 度だった。入射角は何度?
答えと解説を見る
  1. 入射角=反射角だから、反射角は 35度
  2. 同じく 60度。反射では、入射角と反射角はいつも等しくなります。

✏️ やってみよう②(標準:面から測った角に注意)

「鏡の面から測った角」が出てきます。まず法線からの角(入射角)に直してから考えましょう。

  1. 光が鏡の面に対して 2020 度の角度であたった。入射角は何度? また反射角は?
  2. 光が鏡の面に対して 7070 度の角度であたった。反射角は何度?
答えと解説を見る
  1. 入射角は法線から測るので 9020=7090-20=70。入射角は 70度、反射角も 70度
  2. 入射角は 9070=2090-70=20 度。反射角も 20度。面からの角と、法線からの角を取りちがえないことがポイントです。

✏️ やってみよう③(応用:屈折・全反射・像)

これまでの内容を使って答えましょう。

  1. 光が空気から水へななめに入った。屈折角は入射角より大きい、小さい、どっち?
  2. 水中から空気へ向かう光の入射角を少しずつ大きくしていくと、やがて光が空気へ出なくなった。この現象を何という?
  3. 鏡から 8080 cm 離れて立った。鏡にうつる像はどこに見える?
答えと解説を見る
  1. 空気→水(こい物質へ)は法線側に寄るので、屈折角は入射角より 小さい
  2. 全反射。こい物質(水)からうすい物質(空気)へ出るとき、入射角が大きいと境界で全部はね返ります。
  3. 鏡の奥 80cm の位置(鏡の面をはさんで対称)。

おうちの方へ

光の反射・屈折のつまずきの多くは、「角を法線から測る」という約束を見落とすことから始まります。テスト図では「鏡の面から○度」と書かれることがあり、ここで 9090 度との引き算(9090-\square)が必要になります。算数の角の大きさ(分度器)に一度戻り、「基準の線からどれだけ開いているか」を測るのが角度だと確認すると、すっと入ります。屈折の向きは「こい物質へ入ると法線側に寄る/うすい物質へ出ると法線から離れる」を、ストローや水中の魚の実体験とつなげて伝えると定着します。全反射は光ファイバーの話題が効果的です。

光の反射と屈折は、「角は法線から測る」「向きにはきまりがある」という2つの軸さえつかめば、作図問題も現象の説明も同じ考え方でほどけます。見えている世界が、光のルールでできていることが少しずつわかってきます。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 光はまっすぐ進む(直進)。鏡などにあたると向きを変えて進む。
  • 反射の法則:入射角 = 反射角。角は鏡の面ではなく 法線(面に垂直な線)から測る。
  • 屈折:空気⇄水・ガラスの境界で光が折れ曲がる。空気→水は法線側に寄り、水→空気は法線から離れる。
  • 全反射:水やガラスから空気へ出るとき、入射角が大きいと境界で全部はね返る。
  • 鏡にうつる像は、鏡の奥に物体があるように見える(左右が反対に見える)。

よくある質問

光の反射の法則とは何ですか?

反射の法則とは、光が鏡などにあたってはね返るとき、入射角と反射角がいつも等しくなるという法則です。入射角が30度なら反射角も30度になります。ただし角は、鏡の面からではなく、面に垂直な線(法線)から測ることに注意が必要です。

なぜ入射角や反射角は、鏡の面ではなく法線から測るの?

平らな面でも曲がった面(球面の鏡など)でも、ルールを1つにまとめられるからです。「法線から測る」と決めておけば、どんな面でも「入射角=反射角」の一言ですみます。屈折角も同じく法線から測るので、反射と屈折で角の測り方をそろえられるという利点もあります。

光の屈折とは何ですか?どちら向きに曲がるの?

屈折とは、光が空気から水・ガラスなど、ちがう物質に入るときに境界で折れ曲がる現象です。空気から水へ入るときは法線側に寄り(屈折角が入射角より小さい)、水から空気へ出るときは法線から離れます(屈折角が入射角より大きい)。水中のストローが折れて見えたり、魚が実際より浅く見えたりするのは、この屈折のためです。

全反射とはどんな現象ですか?

全反射とは、水やガラスから空気へ光が出るとき、入射角がある角度をこえると光が空気へ出られなくなり、境界面で全部はね返る現象です。空気から水へ入るときには起こりません。光ファイバーは、この全反射で光をケーブルの中に閉じこめ、遠くまで届けています。

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