中学理科中学1年生物質・化学

状態変化とは(固体・液体・気体)|融点・沸点と体積の変化【中1理科】

中1理科の「状態変化」を粒子モデルで図解。温度で粒子の運動とすきまが変わるしくみ、融点・沸点でグラフが平らになる理由、状態変化で質量は変わらず体積だけ変わること(水は氷になると体積がふえる例外)まで、図と例題でやさしくわかります。

このページのゴール

温度による状態変化のしくみを粒子モデルで理解し、融点・沸点、状態変化で質量は変わらず体積は変わること(水は例外)を説明できるようになる。

「水を冷やすと氷、あたためると水蒸気。見た目はぜんぜんちがうのに、ぜんぶ同じ“水”ってどういうこと?」——そのナゾを解くカギが状態変化です。温度で何が変わって、何が変わらないのか。粒子(つぶ)の動きで見れば、すっきりわかります。

状態変化とは(まず結論)

やり方

  1. 物質は温度によって、固体 ⇄ 液体 ⇄ 気体 とすがたを変える。これを状態変化という。
  2. 変わるのは粒子の運動の激しさとすきまだけ。粒子そのもの(種類・数)は変わらない。
  3. だから状態変化しても別の物質にはならない(氷も水も水蒸気も、ぜんぶ「水」)。

たとえば氷(固体)→水(液体)→水蒸気(気体)は、すべて同じ水。砂糖が燃えて別のものに変わるような「化学変化」とはちがい、状態変化は同じ物質のまま、すがたが変わるだけです。

どうして温度で固体・液体・気体に変わるの?

物質は、目に見えないほど小さな粒子(つぶ)の集まりです。あたためると、粒子は激しく動きまわろうとして、おたがいのすきまが広がります。この動きの激しさとすきまのちがいが、固体・液体・気体のちがいです。

固体液体気体規則正しく密ふれあい動くばらばら・広い粒子の数はどれも同じ(9個)
  • 固体:粒子が規則正しくびっしり並び、その場で小さくふるえるだけ。形も体積も変わらない。
  • 液体:粒子がふれあったまま動けるので、入れ物に合わせて形が変わる。
  • 気体:粒子がばらばらに飛びまわり、すきまがとても広い。自由に広がる。

あたためる(熱を加える)と、粒子の運動が激しくなって、固体→液体→気体の順にすきまが広がっていく、というわけです。

セナちゃんのアイコン
セナ

あたためると粒子そのものが大きくなって、ふくらむんじゃないの?

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

いいところに気づいたね。でも、粒子1つ1つの大きさは変わらないんだ。変わるのは「動きの激しさ」と「粒子どうしのすきま」。すきまが広がるから、全体としては体積がふえる。粒子の数も種類もそのままだから、別の物質には変わらないんだよ。

理解チェック①

融点・沸点と、温度が平らになるグラフ

固体がとけて液体になりはじめる温度を融点、液体がわいて気体になりはじめる温度を沸点といいます。水なら融点 00 ℃、沸点 100100 ℃です。

ふしぎなことに、状態変化しているあいだは、加熱しても温度が上がりません(一定のまま)。加えた熱が「温度を上げる」のではなく「状態を変える」ことに使われるからです。だからグラフは、融点・沸点のところで平らになります。

時間(加熱)→温度→0℃100℃融点(平ら)沸点(平ら)

平らな区間①(00 ℃)では氷と水が混ざり、固体→液体へ。平らな区間②(100100 ℃)では水と水蒸気が混ざり、液体→気体へ。この「平ら」が、状態変化が起きているサインです。

コツ

融点・沸点は物質ごとに決まった値です(水は 00 ℃・100100 ℃、エタノールは約 7878 ℃でわく)。だから融点や沸点を調べると、密度と同じように「何の物質か」を見分ける手がかりになります。質量や体積の考え方は密度(質量÷体積)のページでも使っているので、あわせて確認してみましょう。

理解チェック②

状態変化で「質量」と「体積」はどうなる?

ここが一番のポイントです。状態変化では質量(重さ)は変わりません。粒子の数も種類も変わらないからです。一方で体積は変わります。粒子のすきまが変わるからです。

多くの物質は、固体→液体→気体の順に体積がふえます(気体がいちばん大きい)。ところが水はちがいます。水が氷(固体)になると、体積がふえるのです。

水(液体)氷(固体)質量は同じもとの水面体積:小さい体積:ふえる

氷の粒子は、すきまの多い特別な並び方をするため、同じ質量でも体積が大きくなります(だいたい 1.11.1 倍ほど)。質量は同じで体積がふえる=氷の密度は水より小さい。だから密度のページで学んだとおり、氷は水に浮くのです。

コツ

まとめると:状態変化で 質量は変わらない/体積は変わる。ふつうは固体がいちばん体積が小さいが、水だけは氷(固体)になると体積がふえる例外。ペットボトルの水を凍らせるとパンパンにふくらむのは、このためです。

よくある間違い

よくある間違い

まちがい

氷がとけて水になると、すきまがつまるから「質量が軽くなる」

正しい

変わるのは体積だけ。粒子の数は同じなので質量は変わらない

状態変化で減ったり増えたりするのは体積(すきま)であって、質量ではありません。「あたためたら蒸発して軽くなった」のは、気体が容器の外へ逃げて粒子の数が減った場合の話。密閉していれば質量は変わりません。「水は氷になると体積がふえる(例外)」という点も、ふつうの物質と逆なので要注意です。

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:粒子のようすと状態)

次の説明は、固体・液体・気体のどれにあてはまりますか。

  1. 粒子が規則正しくびっしり並び、その場でふるえているだけ。
  2. 粒子がばらばらに飛びまわり、すきまがとても広い。
  3. 粒子がふれあったまま動け、入れ物に合わせて形が変わる。
答えと解説を見る
  1. 固体(形も体積も変わらない)
  2. 気体(自由に広がる)
  3. 液体(形は変わるが体積は変わりにくい)

あたためると 固体→液体→気体 の順に粒子の運動が激しくなり、すきまが広がります。

✏️ やってみよう②(標準:融点・沸点とグラフ)

水を加熱したときの温度変化について答えましょう(融点 00 ℃、沸点 100100 ℃)。

  1. グラフが平らになる温度を2つ答えなさい。
  2. 100100 ℃で温度が上がらないあいだ、加えた熱は何に使われていますか。
答えと解説を見る
  1. 0 ℃(固体→液体)と 100 ℃(液体→気体)。
  2. **液体から気体への状態変化(沸騰)**に使われている。状態変化のあいだは温度が上がらず一定になります。

✏️ やってみよう③(応用:質量と体積)

考えて答えましょう。

  1. 9090 g の水を冷やして、すべて氷にした。氷の質量は何 g ですか。
  2. 1のとき、氷の体積は水のときと比べてどうなりますか。理由もあわせて答えなさい。
答えと解説を見る
  1. 90 g(状態変化しても粒子の数は変わらないので、質量は変わりません)。
  2. 体積はふえる。水は氷になるとき、すきまの多い並び方になるため、同じ質量でも体積が大きくなるから(水の特別な性質)。質量が同じで体積がふえるので、氷の密度は水より小さくなり、氷は水に浮きます。

おうちの方へ

状態変化のつまずきは、多くが「状態変化=別の物質に変わる(化学変化)」という混同です。状態変化はあくまで同じ物質のまま、粒子の運動とすきまが変わるだけ、と区別させてあげてください。とくに「質量は変わらない/体積は変わる」は、テストで何度も問われます。氷を凍らせるとふくらむ(水は例外)こと、状態変化中は温度が一定でグラフが平らになることを、家庭の冷凍庫やお湯がわく場面と結びつけて話すと定着します。融点・沸点が物質ごとに決まっている点は、密度と同じく「物質を見分ける手がかり」としてつなげると理解が深まります。

状態変化は、粒子の動きという1つの見方で、氷・水・水蒸気のちがいも、グラフが平らになる理由も、ぜんぶ説明できます。「変わるのはすきま、変わらないのは質量」——この2つを覚えておけば、もう迷いません。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 物質は温度によって 固体・液体・気体 の3つの状態に変化する(状態変化)。
  • 状態変化は 粒子の運動の激しさとすきま が変わるだけ。粒子そのものは変わらない。
  • 固体がとけはじめる温度が 融点、液体がわきはじめる温度が 沸点
  • 状態変化のあいだは温度が 一定(加熱しても上がらない)→ グラフが平らになる。
  • 状態変化しても 質量は変わらないが、体積は変わる。多くは固体で小さく、水は 氷になると体積がふえる例外

よくある質問

状態変化とは何ですか?

状態変化とは、物質が温度によって固体・液体・気体とすがたを変えることです。変わるのは粒子の運動の激しさと粒子どうしのすきまだけで、粒子の種類や数は変わりません。だから氷も水も水蒸気もすべて同じ「水」のままで、別の物質に変わる化学変化とはちがいます。

なぜ温度が変わると、固体・液体・気体に変化するの?

あたためると粒子の運動が激しくなり、粒子どうしのすきまが広がるからです。固体は粒子が規則正しくびっしり並んでその場でふるえるだけ、液体は粒子がふれあったまま動き、気体は粒子がばらばらに飛びまわってすきまがとても広い状態です。粒子1つ1つの大きさは変わらず、動きとすきまだけが変わります。

加熱し続けているのに、融点や沸点で温度が上がらなくなるのはなぜ?

状態変化しているあいだは、加えた熱が温度を上げることではなく、状態を変えることに使われるからです。水なら融点0℃で固体から液体へ、沸点100℃で液体から気体へ変わるあいだ、温度は一定のままです。だから加熱時間と温度のグラフは、融点・沸点のところで平らになります。

状態変化で質量や体積はどうなりますか?

質量は変わらず、体積だけが変わります。粒子の数が変わらないので質量はそのままですが、粒子のすきまが変わるので体積が変わるのです。多くの物質は固体がいちばん体積が小さくなりますが、水は例外で、氷になると体積がふえます(約1.1倍)。ペットボトルの水を凍らせるとパンパンにふくらむのはこのためです。

#状態変化#融点#沸点#粒子モデル#中1理科