中学理科中学1年生物質・化学
質量パーセント濃度の求め方|公式と計算をやさしく【中1理科】
中1理科でつまずきやすい「質量パーセント濃度」を、算数の「割合・百分率」とつなげて図解。溶質・溶媒・溶液のちがい、濃度=溶質÷溶液×100の意味、濃度から溶質の質量を求める公式の変形まで、帯図と例題でわかります。
◎このページのゴール
溶質・溶媒・溶液を区別し、質量パーセント濃度=溶質÷溶液×100で、濃度や溶質の質量を求められるようになる。
「食塩水のこさ(濃度)って、どこを何で割ればいいの?」——ここでつまずく人がとても多い単元です。でも安心してください。質量パーセント濃度は、じつは算数で習った「割合・百分率」とまったく同じ。図でつかめば、公式を丸暗記しなくても解けます。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
まず「溶質・溶媒・溶液」を区別する
濃度の計算でつまずく一番の原因は、ことばの取りちがえです。3つだけ、はっきり区別しましょう。
- 溶質(ようしつ):とけているもの(例:食塩、砂糖)。
- 溶媒(ようばい):とかしている液体(例:水)。
- 溶液(ようえき):溶質と溶媒が合わさった全体(例:食塩水)。溶質 + 溶媒 = 溶液。
✓コツ
ポイントは 溶液 = 溶質 + 溶媒 であること。食塩水の質量は「水の質量」ではなく、「食塩+水」の合計です。ここをまちがえると、あとの計算がぜんぶずれてしまいます。
✓理解チェック①
質量パーセント濃度の求め方
→やり方
- 溶質の質量(とけているものの重さ)を調べる。
- 溶液の質量=溶質+溶媒(全体の重さ)を出す。
- 濃度(%)= 溶質の質量 ÷ 溶液の質量 × 100 で計算する。
たとえば、食塩 g を水 g にとかした食塩水なら、溶液は g。
濃度は 20 % です。
✓理解チェック②
どうして「全体」で割るの?(割合との関係)
質量パーセント濃度は、「全体(溶液)の中に、溶質がどれくらいの割合でふくまれているか」を百分率(%)で表したもの。つまり、算数で習った割合・百分率とまったく同じです。
食塩水 g を「 マス」と考えると、食塩 g は マス分。全体にしめる割合は 、つまり 20 %。算数の式「割合 = くらべる量 ÷ もとにする量」に、そのまま当てはまります。
✓コツ
算数とのことばの対応を覚えておくと、ぜったいに迷いません。
- もとにする量(基準・全体)= 溶液(食塩水ぜんぶ)
- くらべる量(一部)= 溶質(とけている食塩)
- **割合 → 百分率(%)**にするために をする
わたし、いつも「水で割ればいい」って思っちゃう…。さっきも で割っちゃった。
すごくよくある間違いだよ! 割るのは「水(溶媒)」じゃなくて「食塩水ぜんぶ(溶液)」なんだ。算数でいう“もとにする量”は、いつも「全体」だったよね。濃度も同じで、全体は「溶質+溶媒」。だから水 g じゃなくて、食塩水 g で割るんだよ。
✓理解チェック③
濃度から「溶質の質量」を求める(公式の変形)
「濃度(%)= 溶質 ÷ 溶液 × 100」の関係から、求めたいものに合わせて式を変えられます。とくによく出るのが「溶質の質量を求める」パターンです。
→やり方
- 濃度を求める:
- 溶質を求める:
- 溶液を求める:
たとえば、5 %の食塩水 200 gにとけている食塩の質量は、
なので 10 g。これは算数の「もとにする量 × 割合 = くらべる量」と同じ式です()。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
溶質 ÷ 溶媒(水) で計算してしまう()→ 全体ではなく水で割っている
溶質 ÷ 溶液(全体)()→ もとにする量は「食塩水ぜんぶ」
割る相手に迷ったら、**「もとにする量=全体=溶質+溶媒」**を思い出しましょう。水(溶媒)の質量だけで割るのは、算数でいう「くらべる量÷一部」になってしまい、答えがずれます。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:濃度を求める)
濃度(%)= 溶質 ÷ 溶液 × 100 で求めましょう。
- 食塩 g を水 g にとかした食塩水。質量パーセント濃度は?
- 砂糖 g を水 g にとかした砂糖水。質量パーセント濃度は?
答えと解説を見る
- 溶液 = g。濃度 = 25 %
- 溶液 = g。濃度 = 15 %
✏️ やってみよう②(標準:溶質の質量を求める)
公式を変形して求めましょう(溶質 = 溶液 × 濃度 ÷ 100)。
- %の食塩水 g にとけている食塩の質量は?
- %の食塩水 g をつくるには、食塩は何g必要?
答えと解説を見る
- 溶質 = → 30 g
- 溶質 = → 10 g(水は g)
✏️ やってみよう③(応用:溶媒の量や濃度の変化)
順番に考えましょう。
- %の食塩水 g には、食塩と水がそれぞれ何g入っている?
- %の食塩水 g に、水を g 加えた。濃度は何%になる?
答えと解説を見る
- 食塩(溶質)= g。水(溶媒)= g。→ 食塩30 g・水170 g
- はじめの食塩 = g。水を加えても食塩の量は変わらない。新しい溶液 = g。濃度 = 2.5 %(水でうすめると濃度は下がる)。
家おうちの方へ
濃度のつまずきの正体は、ほとんどが「何で割るか」の迷いです。多くの子が「水(溶媒)」で割ってしまいますが、正しくは「食塩水ぜんぶ(溶液=溶質+溶媒)」で割ります。ここは中1理科の計算問題でも、算数の割合でも、つまずきポイントがまったく同じです。「もとにする量=全体」「くらべる量=とけているもの」と言いかえ、一度割合・百分率に戻ると、すっと入ることが多いです。公式を丸暗記させるより、「全体の中にどれくらい入っているか」という図のイメージを共有してあげてください。
濃度がわかると、料理の塩加減も、点滴も、海水の塩分も、ぜんぶ「全体に対する割合」という1つの考え方で見えてきます。理科の計算は、算数の「割合」の力がそのまま武器になります。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 質量パーセント濃度 = 溶質の質量 ÷ 溶液の質量 × 100(単位は %)。
- 溶質=とけているもの、溶媒=とかす液体、溶液=溶質+溶媒(全体)。
- 「溶液(全体)」が算数の「もとにする量」、「溶質」が「くらべる量」。濃度は割合そのもの。
- 溶質の質量 = 溶液の質量 × 濃度 ÷ 100(公式を変形して求める)。
- わる相手は「水(溶媒)」ではなく 「食塩水(溶液=全体)」。ここが最大のつまずき。
よくある質問
質量パーセント濃度とは何ですか?
質量パーセント濃度とは、溶液(全体)の中に溶質(とけているもの)がどれくらいの割合でふくまれているかを、百分率(%)で表したものです。算数で習う割合・百分率とまったく同じ考え方です。
質量パーセント濃度の公式は何ですか?
質量パーセント濃度(%)=溶質の質量÷溶液の質量×100です。溶液の質量は溶質+溶媒(全体)の合計です。たとえば食塩20gを水80gにとかすと溶液は100gなので、20÷100×100=20%になります。
どうして水(溶媒)ではなく全体(溶液)で割るのですか?
濃度は全体の中に溶質がどれくらいの割合で入っているかを表すので、もとにする量は全体=溶液(溶質+溶媒)になるからです。算数の割合でも、もとにする量はいつも全体でした。水(溶媒)だけで割ると答えがずれてしまいます。
溶質・溶媒・溶液のちがいは何ですか?
溶質はとけているもの(例:食塩)、溶媒はとかしている液体(例:水)、溶液は溶質と溶媒が合わさった全体(例:食塩水)です。溶質+溶媒=溶液の関係になります。食塩水の質量は水だけでなく、食塩と水の合計であることに注意しましょう。