中学理科中学2年生生物
消化と吸収|消化酵素・柔毛のはたらきをやさしく【中2理科】
中2理科の「消化と吸収」を図でやさしく。消化とは何か、だ液(アミラーゼ)・胃液(ペプシン)・すい液・胆汁のはたらき、デンプン・タンパク質・脂肪が最後に何になるか、小腸の柔毛で養分を吸収するしくみまで、表と図で整理できます。
◎このページのゴール
消化が食物を吸収できる養分に分解することだと理解し、おもな消化酵素のはたらきと養分の最終産物、小腸の柔毛での吸収のしくみを説明できるようになる。
「ごはんをかんでいると、だんだん甘くなるのはなぜ?」——それは、だ液がデンプンを糖に変えている、まさに消化の現場です。中2理科の消化は、酵素や養分の名前が多くてつまずきがちですが、「何が・何を・何に変えるか」を表で整理し、最後に柔毛で吸収する流れをつかめば、すっきり頭に入ります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
消化とは——吸収できる大きさに分解する
食べた物は、そのままでは体に取り込めません。消化とは、食物を吸収できる小さな養分に分解することです。口から肛門まで続く1本の管(消化管:口→食道→胃→小腸→大腸)を通る間に進みます。
iメモ
消化には、食物を細かくくだく物理的な消化(かむ・胃でまぜる)と、消化酵素で養分を分解する化学的な消化があります。消化酵素は、決まった養分にだけはたらき、体温くらいの温度でよくはたらく性質があります。
ごはん(デンプン)をかむと甘くなるのは、だ液にふくまれる消化酵素が、デンプンを甘い糖に分解しているから。消化の主役が、この消化酵素です。
✓理解チェック①
消化液と消化酵素のはたらき
どの消化液が、どの養分にはたらくかを整理しましょう。表で覚えるのがいちばんの近道です。
✓コツ
| 消化液 | ふくむ消化酵素 | はたらく養分 |
|---|---|---|
| だ液 | アミラーゼ | デンプン |
| 胃液 | ペプシン | タンパク質 |
| すい液 | アミラーゼ・トリプシン・リパーゼ | デンプン・タンパク質・脂肪 |
| 胆汁(酵素なし) | ― | 脂肪を細かくする(消化を助ける) |
| 小腸の壁の酵素 | ― | 最終的に分解 |
ポイントは2つ。すい液はデンプン・タンパク質・脂肪の3つすべてにはたらく万能選手であること。そして胆汁は消化酵素をふくまないこと——胆汁は肝臓でつくられ胆のうにためられ、脂肪を細かいつぶにして(乳化)、リパーゼがはたらきやすくする「助っ人」です。
✓理解チェック②
養分は最後に何になる?
何段階かの消化を経て、3つの養分はそれぞれ決まった形まで分解されます。ここはテスト頻出です。
- デンプン → ブドウ糖
- タンパク質 → アミノ酸
- 脂肪 → 脂肪酸とモノグリセリド
「デンプンはブドウ糖、タンパク質はアミノ酸、脂肪は脂肪酸+モノグリセリド」。この3対応をセットで覚えると、次の「吸収」もつながります。
✓理解チェック③
吸収のしくみ(小腸の柔毛)
分解された養分は、小腸で吸収されます。小腸の内側のかべには、無数の小さな突起柔毛があります。
柔毛がたくさんあることで、小腸の内側の表面積がとても大きくなり、養分を効率よく吸収できます。吸収される行き先は、養分によってちがいます。
- ブドウ糖・アミノ酸 … 柔毛の中の毛細血管へ → 血液で肝臓・全身へ。
- 脂肪酸・モノグリセリド … 柔毛で再び脂肪になり、リンパ管へ。
どうして小腸って、わざわざ細かいデコボコ(柔毛)になってるの?
吸収を効率よくするためだよ。平らなかべより、無数の柔毛があるほうが、養分にふれる表面積がずっと大きくなる。タオルがツルツルの板より水をよく吸うのと同じイメージ。小腸の柔毛をぜんぶ広げると、テニスコートくらいの面積になるとも言われるんだ。だから、必要な養分をしっかり吸収できるんだよ。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
胆汁に消化酵素があると思ったり、吸収先(毛細血管/リンパ管)を逆にする
胆汁は酵素なし(脂肪を細かくするだけ)。ブドウ糖・アミノ酸は毛細血管/脂肪の成分はリンパ管
もう1つは、養分の最終産物の取りちがえ。デンプン→ブドウ糖/タンパク質→アミノ酸/脂肪→脂肪酸とモノグリセリド。3つをセットで覚え、すい液が3養分すべてにはたらくこともおさえましょう。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:酵素と養分)
次の消化酵素がはたらく養分を答えましょう。
- アミラーゼ(だ液)
- ペプシン(胃液)
答えと解説を見る
- デンプン。
- タンパク質。すい液はデンプン・タンパク質・脂肪の3つすべてにはたらきます。
✏️ やってみよう②(標準:最終産物)
次の養分は、消化されて最終的に何になりますか。
- デンプン
- 脂肪
答えと解説を見る
- ブドウ糖。
- 脂肪酸とモノグリセリド。タンパク質はアミノ酸になります。
✏️ やってみよう③(応用:吸収先)
小腸の柔毛で吸収された養分の行き先について答えましょう。
- ブドウ糖とアミノ酸は、柔毛の中の何に入る?
- 脂肪酸とモノグリセリドは、再び脂肪になって何に入る?
答えと解説を見る
- 毛細血管(→血液で肝臓・全身へ運ばれる)。
- リンパ管。吸収先がちがう点がよく問われます。
家おうちの方へ
消化の単元は用語が多いので、表で「消化液→酵素→はたらく養分」を整理するのが近道です。とくに問われるのは、①すい液は3養分すべてにはたらく、②胆汁は酵素をふくまない(脂肪を細かくするだけ)、③養分の最終産物(デンプン→ブドウ糖/タンパク質→アミノ酸/脂肪→脂肪酸とモノグリセリド)、④吸収先(ブドウ糖・アミノ酸は毛細血管/脂肪の成分はリンパ管)の4点です。柔毛は「表面積を大きくして効率よく吸収する」工夫だと、タオルの例えなどで結びつけると納得しやすいです。吸収された養分は血液の循環で全身へ運ばれる、と次の単元につなげてあげてください。
消化液と酵素の対応を表で押さえ、養分の最終産物を3対応で覚え、最後は柔毛で吸収。——この流れがつかめれば、消化と吸収はまとめて説明できるようになります。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 消化=食物を、吸収できる小さな養分に分解すること。消化酵素がはたらく。
- だ液のアミラーゼはデンプン、胃液のペプシンはタンパク質、すい液は3種類すべてを分解する。
- 胆汁は脂肪を細かくする(消化を助ける)が、消化酵素はふくまない。
- 最終的に、デンプン→ブドウ糖、タンパク質→アミノ酸、脂肪→脂肪酸とモノグリセリド。
- 養分は小腸の柔毛で吸収。ブドウ糖・アミノ酸は毛細血管、脂肪の成分はリンパ管へ。
よくある質問
消化とは何ですか?
消化とは、食べた物を体に吸収できる小さな養分に分解することです。口から肛門まで続く1本の消化管(口→食道→胃→小腸→大腸)を通る間に進みます。食物を細かくくだく物理的な消化と、消化酵素で養分を分解する化学的な消化があり、消化の主役は消化酵素です。
デンプン・タンパク質・脂肪は最後に何になりますか?
デンプンはブドウ糖に、タンパク質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とモノグリセリドに分解されます。この3つの対応はテストによく出るので、セットで覚えると次の吸収のしくみにもつながります。だ液のアミラーゼはデンプン、胃液のペプシンはタンパク質にはたらき、すい液は3つすべてにはたらきます。
なぜ小腸のかべには柔毛がたくさんあるの?
柔毛がたくさんあると、小腸の内側の表面積がとても大きくなり、養分を効率よく吸収できるからです。平らなかべより無数の柔毛があるほうが養分にふれる面が増え、タオルがツルツルの板より水をよく吸うのと同じしくみです。柔毛をぜんぶ広げるとテニスコートくらいの面積になるとも言われます。
胆汁には消化酵素がふくまれているの?
いいえ、胆汁には消化酵素はふくまれていません。胆汁は肝臓でつくられ胆のうにためられ、脂肪を細かいつぶにして(乳化)、消化酵素のリパーゼがはたらきやすくする助っ人の役割です。消化酵素をふくまないのに消化を助ける点がよく問われるので注意しましょう。