並べ方(順列)の数え方|樹形図でもれなく数える

「A・B・Cをならべる並び方は何通り?」をやさしく解説。樹形図を使って、落ちや重なりなく数えるコツ、数字カードで整数を作る問題まで、図と例題でしっかりわかります。

このページのゴール

樹形図を使って、並べ方(順番が関係ある場合の数)を、落ちや重なりなく数えられるようになる。

「A・B・C の3人が1列にならぶ並び方は、何通り?」——答えは 66 通りです。場合の数は、特別な公式を暗記する単元ではありません。順序よく、もれなく書き出すこと。その最強の道具が**樹形図(じゅけいず)**です。図でいっしょに攻略しましょう。

「並べ方」は順番に意味がある

まず大事な区別から。場合の数には2つの仲間があります。

  • 並べ方…ならぶ順番に意味がある。「A→B→C」と「B→A→C」はちがう並び方。
  • 組み合わせ…選ぶだけで順番は関係ない(次のレッスンで学びます)。

このレッスンは並べ方。たとえば「3人がかけっこで1位・2位・3位になる順」「3けたの整数を作る」など、順番がちがえば別ものとして数える場面です。

コツ

「並べる」「順番」「1位・2位」「○けたの数」という言葉が出てきたら、並べ方だと思ってください。数えるときは、行き当たりばったりではなく「1番目はA、2番目は…」と順序を決めていくのがコツです。

樹形図でもれなく数える

樹形図は、木の枝のように場合を枝分かれさせて、すべてを書き出す図です。A・B・C の3人の並び方をかいてみましょう。

やり方

  1. 1番目に来る人で枝を分ける(A/B/C の3本)。
  2. それぞれの枝から、2番目に来られる人で枝を分ける(残り2人)。
  3. さらに3番目(残り1人)。いちばん右まで行った枝の数を数える。
1番目2番目3番目並び方ABCBCACABCBCABAA→B→CA→C→BB→A→CB→C→AC→A→BC→B→A

いちばん右まで行った枝は 6本。だから並び方は 6通りです。樹形図なら、数えもれも二重数えもなく、すべてを見える形にできます。

理解チェック①

なぜ 3×2×13\times2\times1 になるの?

樹形図をよく見ると、かけ算で数えられることが分かります。

1番目3通り×2番目(残り)2通り×3番目(残り)1通り3 × 2 × 1 = 6 通り

1番目を選ぶと3通り。そのそれぞれについて2番目が2通り、さらにそれぞれについて3番目が1通り。だから 3×2×1=63\times2\times1=6「○通りが、それぞれ△通りに分かれる」ときは、かけ算でまとめて数えられるのです。ただし、慣れるまでは樹形図で確かめるのがいちばん安全です。

iメモ

4人をならべるなら 4×3×2×1=244\times3\times2\times1=24 通り。1番目に4人のだれか、2番目は残り3人、3番目は残り2人、4番目は残り1人。1つずつ減っていくのがポイントです。

数字カードで整数を作る(0に注意)

並べ方の問題でよく出るのが「数字カードで整数を作る」タイプ。ここには落とし穴があります。

例題: 001122 の3枚のカードで、2けたの整数は何通り作れる?

ふつうに 3×2=63\times2=6 ……としたいところですが、十の位に 00 は使えません0202 は2けたの整数ではなく、ただの 22)。だから十の位は 11222通りだけ。一の位は残り2枚から選んで2通り。

2×2=4 (通り)2\times2=4\ \text{(通り)}

十の位一の位できる整数12020110122021十の位に0はダメ

できる整数は 10,12,20,2110, 12, 20, 214通り。「先頭の位に 00 は来られない」を忘れると、66 通りと数えまちがえます。

理解チェック②

いっしょに解こう

セナちゃんのアイコン
セナ

A・B・C の並び方、たし算で 3+2+1=63+2+1=6 じゃダメなの? どうしてかけ算なの?

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ホクト先生

いい質問。樹形図を見てごらん。1番目が A のときだけで、もう2通り(ABC と ACB)あるよね。B のときも2通り、C のときも2通り。「3つのグループに、それぞれ2通りずつ」だから 3×2=63\times2=6グループの数×1グループの中身でかけ算になるんだ。

セナちゃんのアイコン
セナ

なるほど! じゃあ数字カードのときに 00 を引いて数が減るのは?

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

十の位に 00 を置くと「0505」みたいに2けたの整数にならないからだよ。だから十の位だけ 00 を使えない。問題のルール(先頭に0はダメ、など)を樹形図にちゃんと反映させるのが大事だね。

よくある間違い

つまずきやすい2つを先回りします。

❌ 並び方を「3+2+13+2+1」とたし算する → 枝が枝分かれするので 3×2×1=63\times2\times1=6(かけ算)。

❌ 数字カード 0,1,20,1,2 で2けた → 3×2=63\times2=6 通り → 先頭に0は使えない。2×2=42\times2=4 通り

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:樹形図で数える)

樹形図をかいて、もれなく数えましょう。

  1. 1・2・3 の3枚のカードを1列にならべる並べ方は何通り?
  2. 4人(A・B・C・D)が1列にならぶ並び方は何通り?
答えと解説を見る
  1. 3×2×1=63\times2\times1=6 通り(123, 132, 213, 231, 312, 321)
  2. 4×3×2×1=244\times3\times2\times1=24 通り(1番目4通り→2番目3通り→3番目2通り→4番目1通り)

✏️ やってみよう②(標準:1位・2位を決める)

「全員はならべず、一部の順番だけ」を決める問題です。

  1. 4人の中から、リレーの第1走者と第2走者を決める方法は何通り?
  2. 5人の中から、班長と副班長を1人ずつ決める方法は何通り?
答えと解説を見る
  1. 第1走者が4通り、第2走者は残り3通り → 4×3=124\times3=12 通り
  2. 班長が5通り、副班長は残り4通り → 5×4=205\times4=20 通り(班長と副班長は役がちがうので、順番に意味がある=並べ方)

✏️ やってみよう③(応用:数字カードと0)

先頭の位に 00 が使えないことに注意しましょう。

  1. 00112233 の4枚で、2けたの整数は何通り作れる?
  2. 112233 の3枚で、3けたの整数は何通り作れる?
答えと解説を見る
  1. 十の位は 00 以外の3通り、一の位は残り3枚から3通り → 3×3=93\times3=9 通り
  2. 00 がないので先頭の制限なし。3×2×1=63\times2\times1=6 通り(123, 132, 213, 231, 312, 321)

おうちの方へ

この単元は公式暗記ではなく「順序よく、もれなく書き出す」習慣づくりが本質です。最初は遅くても、樹形図を全部かかせてください。3×2×13\times2\times1 のようなかけ算は、樹形図の構造(枝が枝分かれする=かけ算になる)を理解してからで十分です。数字カードの問題で「先頭の位に0は置けない」を見落とす子が多いので、問題のルールを樹形図に反映できているか、いっしょに確認してあげると効果的です。

並べ方(順番が関係ある数え方)ができるようになりました。次は「選ぶだけ」の組み合わせ方へ進みましょう。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 並べ方は順番に意味がある数え方(ABとBAは別もの)。
  • 樹形図をかけば、もれなく・重なりなく数えられる。
  • 1番目→2番目→…と順序を決めて枝分かれさせる。
  • 33 人をならべる並び方は 3×2×1=63\times2\times1=6 通り。
  • 数字カードで整数を作るときは、いちばん上の位に0は使えないことに注意。
#場合の数#並べ方#順列#樹形図#小6算数