並べ方(順列)の数え方|樹形図でもれなく数える
「A・B・Cをならべる並び方は何通り?」をやさしく解説。樹形図を使って、落ちや重なりなく数えるコツ、数字カードで整数を作る問題まで、図と例題でしっかりわかります。
◎このページのゴール
樹形図を使って、並べ方(順番が関係ある場合の数)を、落ちや重なりなく数えられるようになる。
「A・B・C の3人が1列にならぶ並び方は、何通り?」——答えは 通りです。場合の数は、特別な公式を暗記する単元ではありません。順序よく、もれなく書き出すこと。その最強の道具が**樹形図(じゅけいず)**です。図でいっしょに攻略しましょう。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
「並べ方」は順番に意味がある
まず大事な区別から。場合の数には2つの仲間があります。
- 並べ方…ならぶ順番に意味がある。「A→B→C」と「B→A→C」はちがう並び方。
- 組み合わせ…選ぶだけで順番は関係ない(次のレッスンで学びます)。
このレッスンは並べ方。たとえば「3人がかけっこで1位・2位・3位になる順」「3けたの整数を作る」など、順番がちがえば別ものとして数える場面です。
✓コツ
「並べる」「順番」「1位・2位」「○けたの数」という言葉が出てきたら、並べ方だと思ってください。数えるときは、行き当たりばったりではなく「1番目はA、2番目は…」と順序を決めていくのがコツです。
樹形図でもれなく数える
樹形図は、木の枝のように場合を枝分かれさせて、すべてを書き出す図です。A・B・C の3人の並び方をかいてみましょう。
→やり方
- 1番目に来る人で枝を分ける(A/B/C の3本)。
- それぞれの枝から、2番目に来られる人で枝を分ける(残り2人)。
- さらに3番目(残り1人)。いちばん右まで行った枝の数を数える。
いちばん右まで行った枝は 6本。だから並び方は 6通りです。樹形図なら、数えもれも二重数えもなく、すべてを見える形にできます。
✓理解チェック①
なぜ になるの?
樹形図をよく見ると、かけ算で数えられることが分かります。
1番目を選ぶと3通り。そのそれぞれについて2番目が2通り、さらにそれぞれについて3番目が1通り。だから 。「○通りが、それぞれ△通りに分かれる」ときは、かけ算でまとめて数えられるのです。ただし、慣れるまでは樹形図で確かめるのがいちばん安全です。
iメモ
4人をならべるなら 通り。1番目に4人のだれか、2番目は残り3人、3番目は残り2人、4番目は残り1人。1つずつ減っていくのがポイントです。
数字カードで整数を作る(0に注意)
並べ方の問題でよく出るのが「数字カードで整数を作る」タイプ。ここには落とし穴があります。
例題: 、、 の3枚のカードで、2けたの整数は何通り作れる?
ふつうに ……としたいところですが、十の位に は使えません( は2けたの整数ではなく、ただの )。だから十の位は か の2通りだけ。一の位は残り2枚から選んで2通り。
できる整数は の 4通り。「先頭の位に は来られない」を忘れると、 通りと数えまちがえます。
✓理解チェック②
いっしょに解こう
A・B・C の並び方、たし算で じゃダメなの? どうしてかけ算なの?
いい質問。樹形図を見てごらん。1番目が A のときだけで、もう2通り(ABC と ACB)あるよね。B のときも2通り、C のときも2通り。「3つのグループに、それぞれ2通りずつ」だから 。グループの数×1グループの中身でかけ算になるんだ。
なるほど! じゃあ数字カードのときに を引いて数が減るのは?
十の位に を置くと「」みたいに2けたの整数にならないからだよ。だから十の位だけ を使えない。問題のルール(先頭に0はダメ、など)を樹形図にちゃんと反映させるのが大事だね。
✕よくある間違い
つまずきやすい2つを先回りします。
❌ 並び方を「」とたし算する → 枝が枝分かれするので ⭕ (かけ算)。
❌ 数字カード で2けた → 通り → 先頭に0は使えない。⭕ 通り。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:樹形図で数える)
樹形図をかいて、もれなく数えましょう。
- 1・2・3 の3枚のカードを1列にならべる並べ方は何通り?
- 4人(A・B・C・D)が1列にならぶ並び方は何通り?
答えと解説を見る
- 通り(123, 132, 213, 231, 312, 321)
- 通り(1番目4通り→2番目3通り→3番目2通り→4番目1通り)
✏️ やってみよう②(標準:1位・2位を決める)
「全員はならべず、一部の順番だけ」を決める問題です。
- 4人の中から、リレーの第1走者と第2走者を決める方法は何通り?
- 5人の中から、班長と副班長を1人ずつ決める方法は何通り?
答えと解説を見る
- 第1走者が4通り、第2走者は残り3通り → 通り
- 班長が5通り、副班長は残り4通り → 通り(班長と副班長は役がちがうので、順番に意味がある=並べ方)
✏️ やってみよう③(応用:数字カードと0)
先頭の位に が使えないことに注意しましょう。
- ・・・ の4枚で、2けたの整数は何通り作れる?
- ・・ の3枚で、3けたの整数は何通り作れる?
答えと解説を見る
- 十の位は 以外の3通り、一の位は残り3枚から3通り → 通り
- がないので先頭の制限なし。 通り(123, 132, 213, 231, 312, 321)
家おうちの方へ
この単元は公式暗記ではなく「順序よく、もれなく書き出す」習慣づくりが本質です。最初は遅くても、樹形図を全部かかせてください。 のようなかけ算は、樹形図の構造(枝が枝分かれする=かけ算になる)を理解してからで十分です。数字カードの問題で「先頭の位に0は置けない」を見落とす子が多いので、問題のルールを樹形図に反映できているか、いっしょに確認してあげると効果的です。
並べ方(順番が関係ある数え方)ができるようになりました。次は「選ぶだけ」の組み合わせ方へ進みましょう。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 並べ方は順番に意味がある数え方(ABとBAは別もの)。
- 樹形図をかけば、もれなく・重なりなく数えられる。
- 1番目→2番目→…と順序を決めて枝分かれさせる。
- 人をならべる並び方は 通り。
- 数字カードで整数を作るときは、いちばん上の位に0は使えないことに注意。