連立方程式とは?加減法で解く

連立方程式とは、xとyの2つの文字をふくむ2つの式を組にしたもので、両方を同時に満たす(x,y)の組が解になります。てんびん図を使って「2つの式をたしても引いてもつりあいが崩れない」理由を示しながら、加減法で1文字を消して一次方程式に持ちこむ解き方をやさしく解説します。

先に答え

連立方程式とは 22 つの文字をふくむ 22 つの式の組で、両方を同時に満たす (x, y)(x,\ y) が解です(グラフでは 22 直線の交点)。加減法は 22 式をたすか引くかして 11 文字を消す解き方で、x+y=7x+y=7 と x−y=1x-y=1 をたすと 2x=82x=8 より x=4x=4、もどして y=3y=3。係数がそろっていないときは、何倍かしてからそろえます。

◎このページのゴール

連立方程式の意味を理解し、加減法で解けるようになる。

文字が2つになると急に難しく感じますが、やることは1つ。「1文字を消して、知っている一次方程式にする」だけ。まずは意味と、消す代表ワザ「加減法」を身につけましょう。

連立方程式とは

xx と yy の2つの文字を含む2つの方程式を組にしたものが連立方程式。両方を同時に満たす (x,y)(x,y) の組が解です。

{x+y=5x−y=1\begin{cases} x+y=5 \\ x-y=1 \end{cases}

この解は x=3, y=2x=3,\ y=2。実際、3+2=53+2=5 も 3−2=13-2=1 も成り立ちます。

✓理解チェック1

連立方程式の「解」とは何のことですか?
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答え:2つの方程式を両方同時に満たす xx と yy の組

連立方程式の解は「両方を同時に満たす (x, y)(x,\ y) の組」。片方だけ成り立ってもだめです。x+y=5x+y=5 と x−y=1x-y=1 なら x=3, y=2x=3,\ y=2 が解です。

グラフで見る:2直線の交点

それぞれの式を直線とみると、連立方程式の解は2直線の交点にあたります。

O -1123456 -3-2-11234567 解 (3, 2) x+y=5(青)と x−y=1(紫)の交点が解(3,2)

✓理解チェック2

それぞれの式を直線とみたとき、連立方程式の解はグラフ上のどこにあらわれますか?
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答え:2直線の交点

解は両方の式を同時に満たす点なので、両方の直線の上にある点=交点です。x+y=5x+y=5 と x−y=1x-y=1 なら交点 (3, 2)(3,\ 2) が解です。

加減法:たす・引いて1文字を消す

2つの式をたすか引くかして、片方の文字を消します。上の例は、たすと yy が消えます。

(x+y)+(x−y)=5+12x=6  ⇒  x=3\begin{aligned}(x+y)+(x-y)&=5+1\\ 2x&=6 \;\Rightarrow\; x=3\end{aligned}

x=3x=3 をどちらかの式に戻して、3+y=53+y=5 → y=2y=2。

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セナ

たすと y が消えるのは、+y と −y があるからだね。

……でも待って。そもそも別々の式を、勝手にたしてもいいの?

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ホクト先生

いい疑問だね。そこを納得しておくと、加減法がただの作業じゃなくなるよ。

なぜ、別々の式をたしてよいの?

== という記号は「左と右が同じ量」という意味です。

つまり式が1本あるということは、つりあったてんびんが1台あるということ。

実物のてんびんで加減法を説明した図。x+yと5、x−yと1がそれぞれつりあい、2つを足すと2xと6がつりあう

?どうして?

1台目:x+yx+y と 55 がつりあっている。

2台目:x−yx-y と 11 がつりあっている。

ここで、つりあった2台の中身を、左は左どうし・右は右どうしまとめて1台に乗せかえます。

左の皿に (x+y)+(x−y)(x+y)+(x-y)、右の皿に 5+15+1。

もともとどちらもつりあっていたのだから、合わせたあともつりあいは崩れません。

(x+y)+(x−y)=5+1(x+y)+(x-y)=5+1

だから別々の式をたしてよいのです。

これは1年生で習った等式の性質「同じ量をたしても等号は成り立つ」を、2つの式に広げたものです。

引き算も同じ理由でできます。つりあった片方から、つりあったもう片方を取りのぞいても、残りはつりあったままです。

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セナ

たまたま消えるように仕組んでるんじゃなくて、つりあいが崩れないから許されてるんだね。

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

そういうこと。あとはどう合わせれば文字が消えるかを選ぶだけ。

同じ文字で符号が反対なら「たす」、符号が同じなら「引く」と消える。消したい文字の係数の絶対値をそろえるのがコツだよ。

✓理解チェック3

同じ文字の係数の絶対値がそろっていて、符号が反対のとき、その文字を消すには?
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答え:2つの式をたす

+y+y と −y-y のように符号が反対の項は、たすと打ち消し合って0になります。符号が同じときは、引くと消えます。

✓理解チェック4

連立方程式 x+y=7x+y=7 と x−y=3x-y=3 を加減法で解くと?
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答え:x=5, y=2x=5,\ y=2

たすと 2x=102x=10 → x=5x=5。5+y=75+y=7 → y=2y=2 です。

係数をそろえてから

係数がそろっていないときは、何倍かして係数の絶対値をそろえてから、たす・引くをします。

例:{3x+2y=7x+y=3\begin{cases} 3x+2y=7 \\ x+y=3 \end{cases} → 下の式を2倍して 2x+2y=62x+2y=6。yy の係数がそろったので引くと、

(3x+2y)−(2x+2y)=7−6  ⇒  x=1(3x+2y)-(2x+2y)=7-6 \;\Rightarrow\; x=1

x=1x=1 を x+y=3x+y=3 に戻して y=2y=2。

✕よくある間違い

引き算のとき、右辺も含めて全部引くのを忘れずに。また −(2x+2y)-(2x+2y) の符号は各項にかかります(−2x−2y-2x-2y)。符号ミスが最頻出です。

✓理解チェック5

3x+2y=73x+2y=7 と x+y=3x+y=3 で yy を消したい。まず何をしますか?
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答え:下の式を2倍して 2x+2y=62x+2y=6 にする

消したい yy の係数は 2 と 1。下の式の両辺を2倍すれば 2x+2y=62x+2y=6 となり、係数がそろって引き算で yy が消せます。何倍かするときは、必ず両辺に同じ数をかけます。

✓理解チェック6

連立方程式 2x+y=82x+y=8 と x+y=5x+y=5 の解は?
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答え:x=3, y=2x=3,\ y=2

yy の係数がそろっているので引く:(2x+y)−(x+y)=8−5(2x+y)-(x+y)=8-5 → x=3x=3。3+y=53+y=5 → y=2y=2。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:そのままたす・引く)

係数の絶対値がもうそろっています。たすか引くかで1文字を消しましょう。

  1. {x+y=6x−y=2\begin{cases} x+y=6 \\ x-y=2 \end{cases}
  2. {3x+y=10x+y=6\begin{cases} 3x+y=10 \\ x+y=6 \end{cases}
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  1. 符号が反対の yy があるので、たすと 2x=82x=8 → x=4x=4。4+y=64+y=6 → y=2y=2。x=4, y=2x=4,\ y=2(確かめ:4+2=64+2=6、4−2=24-2=2 ◎)
  2. yy の係数が同じなので、引くと 2x=42x=4 → x=2x=2。2+y=62+y=6 → y=4y=4。x=2, y=4x=2,\ y=4(確かめ:3×2+4=103\times2+4=10、2+4=62+4=6 ◎)

やってみよう②(標準:そろっている文字を消す)

たすか引くかを見分けて、1文字を消しましょう。

  1. {2x+3y=122x+y=8\begin{cases} 2x+3y=12 \\ 2x+y=8 \end{cases}
  2. {x+2y=73x+2y=11\begin{cases} x+2y=7 \\ 3x+2y=11 \end{cases}
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  1. xx の係数が同じなので、引くと (2x+3y)−(2x+y)=12−8(2x+3y)-(2x+y)=12-8 → 2y=42y=4 → y=2y=2。2x+2=82x+2=8 → x=3x=3。x=3, y=2x=3,\ y=2(確かめ:2×3+3×2=122\times3+3\times2=12、2×3+2=82\times3+2=8 ◎)
  2. yy の係数が同じなので、引くと (3x+2y)−(x+2y)=11−7(3x+2y)-(x+2y)=11-7 → 2x=42x=4 → x=2x=2。2+2y=72+2y=7 → 2y=52y=5 → y=52y=\dfrac{5}{2}。x=2, y=52x=2,\ y=\dfrac{5}{2}(確かめ:2+2×52=2+5=72+2\times\dfrac{5}{2}=2+5=7、3×2+2×52=6+5=113\times2+2\times\dfrac{5}{2}=6+5=11 ◎)

やってみよう③(応用:両方そろえてから/文章題)

両方の係数をそろえてから消す問題と、文章題に挑戦。立式して加減法で解きましょう。

  1. {2x+3y=133x+2y=12\begin{cases} 2x+3y=13 \\ 3x+2y=12 \end{cases}
  2. ノート1冊とペン1本を買うと220円、ノート2冊とペン3本を買うと520円。ノート1冊とペン1本の値段は?
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  1. yy をそろえる。上の式を ×2\times2 で 4x+6y=264x+6y=26、下の式を ×3\times3 で 9x+6y=369x+6y=36。引くと (9x+6y)−(4x+6y)=36−26(9x+6y)-(4x+6y)=36-26 → 5x=105x=10 → x=2x=2。2×2+3y=132\times2+3y=13 → 3y=93y=9 → y=3y=3。x=2, y=3x=2,\ y=3(確かめ:2×2+3×3=4+9=132\times2+3\times3=4+9=13、3×2+2×3=6+6=123\times2+2\times3=6+6=12 ◎)
  2. ノート1冊を xx 円、ペン1本を yy 円とおく。{x+y=2202x+3y=520\begin{cases} x+y=220 \\ 2x+3y=520 \end{cases}。上の式を ×2\times2 で 2x+2y=4402x+2y=440。下から引くと (2x+3y)−(2x+2y)=520−440(2x+3y)-(2x+2y)=520-440 → y=80y=80。x+80=220x+80=220 → x=140x=140。ノート140円・ペン80円(確かめ:140+80=220140+80=220、2×140+3×80=280+240=5202\times140+3\times80=280+240=520 ◎)

家おうちの方へ

連立方程式は「1文字を消す→中1の一次方程式に持ち込む」のが本質です。加減法は「係数の絶対値をそろえて、符号が反対ならたす・同じなら引く」。最大のミスは引き算の符号(右辺や各項の符号)なので、1行ずつていねいに書かせてください。グラフの交点=解、というイメージも持たせると理解が深まります。

加減法ができたら、もう1つの解き方代入法へ。式の形によって使い分けられると強いです。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 連立方程式=2つの文字を含む2つの式の組。両方を同時に満たす(x, y)が解。
  • グラフでは2直線の交点が解。
  • 加減法:2式をたすか引くかで1文字を消す。
  • 消したい文字の係数の絶対値をそろえてから計算する。

よくある質問

連立方程式の加減法とは何ですか?

2つの式をたすか引くかして1文字を消し、一次方程式にして解く方法です。消したい文字の係数の絶対値をそろえ、符号が反対ならたす、同じなら引くと消えます。たとえば x+y=5 と x−y=1 をたすと 2x=6 → x=3、これを戻して y=2 と求めます。

なぜ2つの式をたすと文字が消えるの?

+y と −y のように、同じ文字で符号が反対の項は、たすと打ち消し合って0になるからです。符号が同じ場合は、引くと消えます。だから加減法では、まず消したい文字の係数の絶対値をそろえてから、たすか引くかを選びます。

連立方程式の解とはどういう意味ですか?

2つの方程式を両方同時に満たす (x, y) の組のことです。グラフで見ると、それぞれの式を直線とみたときの2直線の交点が解にあたります。たとえば x+y=5 と x−y=1 の解 x=3、y=2 は、2つの直線の交点 (3, 2) です。

加減法の引き算で気をつけることは?

右辺も含めて全部引くことと、符号ミスです。−(2x+2y) のように引くときは、かっこ内の各項に − がかかって −2x−2y になります。符号ミスが最頻出なので、1行ずつていねいに書くのがコツです。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 一次方程式(移項・解き方)に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 印刷して、手を動かす
    読んでわかっても、手が動くとは限りません。無料のプリントを刷って、量をこなしてください。
  3. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
#連立方程式#加減法#中2数学