y=ax² の変化の割合

関数y=ax²の変化の割合を、放物線と割線(2点を結ぶ直線)の図でわかりやすく。一次関数と違い一定でないこと、公式a(p+q)の使い方が身につきます。

このページのゴール

y=ax²の変化の割合を、定義と公式a(p+q)で求められるようになる。

一次関数では「変化の割合=傾き」で一定でした。でも y=ax² では、場所によって変化の割合が変わります。グラフの「2点を結ぶ直線の傾き」として見ると、その意味がよくわかります。

変化の割合とは

変化の割合=yの増加量xの増加量\text{変化の割合}=\dfrac{y\text{の増加量}}{x\text{の増加量}}

定義は一次関数と同じ。例えば y=x2y=x^2x=13x=1\to3 のとき、yy191\to9 なので、

9131=82=4\dfrac{9-1}{3-1}=\dfrac{8}{2}=4

グラフで見る:割線の傾き

変化の割合は、放物線上の2点を結ぶ直線(割線)の傾きです。下の図の点線の傾きが「4」にあたります。

O (1, 1) (3, 9) (1,1) と (3,9) を結ぶ直線の傾き = 変化の割合 = 4

公式:a(p+q)

y=ax2y=ax^2x=px=p から x=qx=q まで変化するときの変化の割合は、

a(p+q)a(p+q)

で求められます。さきほどの例(a=1, p=1, q=3a=1,\ p=1,\ q=3)なら 1×(1+3)=41\times(1+3)=4。定義どおり計算しても、公式を使っても同じです。

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セナ

公式があると速いね! でもなんで a(p+q) になるの?

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ホクト先生

aq2ap2qp\dfrac{aq^2-ap^2}{q-p} を計算すると、aq2ap2=a(q+p)(qp)aq^2-ap^2=a(q+p)(q-p) だから qpq-p が約分されて a(p+q)a(p+q) が残るんだ。因数分解(平方の差)が効いてるね。

理解チェック①

一次関数との違い

よくある間違い

y=ax²の変化の割合を「いつも同じ(一定)」と思うのはまちがい。一次関数は一定ですが、y=ax²は xx の範囲によって変わります(a(p+q)a(p+q)p,qp,q が入るため)。区間ごとに計算が必要です。

理解チェック②

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:公式 a(p+q) で求める)

公式 a(p+q)a(p+q) を使って、変化の割合を求めましょう。

  1. y=x2y=x^2x=14x=1\to4
  2. y=3x2y=3x^2x=02x=0\to2
答えと解説を見る
  1. a(p+q)=1×(1+4)=5a(p+q)=1\times(1+4)=5(確かめ:定義で 16141=153=5\dfrac{16-1}{4-1}=\dfrac{15}{3}=5 ◎)
  2. a(p+q)=3×(0+2)=6a(p+q)=3\times(0+2)=6(確かめ:定義で 12020=122=6\dfrac{12-0}{2-0}=\dfrac{12}{2}=6 ◎)

✏️ やってみよう②(標準:a が負・p が負のとき)

aapp が負でも、そのまま公式に代入すれば求められます。

  1. y=x2y=-x^2x=13x=1\to3
  2. y=12x2y=\dfrac12x^2x=24x=-2\to4
答えと解説を見る
  1. a(p+q)=1×(1+3)=4a(p+q)=-1\times(1+3)=-4(確かめ:定義で 9(1)31=82=4\dfrac{-9-(-1)}{3-1}=\dfrac{-8}{2}=-4 ◎)
  2. a(p+q)=12×(2+4)=12×2=1a(p+q)=\dfrac12\times(-2+4)=\dfrac12\times2=1(確かめ:定義で 824(2)=66=1\dfrac{8-2}{4-(-2)}=\dfrac{6}{6}=1 ◎)

✏️ やってみよう③(応用:変化の割合=平均の速さ)

ものが落ちはじめてからの落下距離 yy(m)が、時間 xx(秒)について y=5x2y=5x^2 で表せるとします。このとき「変化の割合」は、その区間の平均の速さ(m/秒)を表します。

  1. x=1x=1 秒から x=3x=3 秒までの変化の割合(=平均の速さ)を求めなさい。
答えと解説を見る
  1. a(p+q)=5×(1+3)=5×4=20a(p+q)=5\times(1+3)=5\times4=20。よって平均の速さは秒速 20 m。(確かめ:定義で求めると、x=1x=1y=5×12=5y=5\times1^2=5x=3x=3y=5×32=45y=5\times3^2=45 なので 45531=402=20\dfrac{45-5}{3-1}=\dfrac{40}{2}=20 ◎。落下距離 4040 m を 22 秒で進んだ平均の速さ、という意味になります)

i🎓 高校ではこう発展する

いまの「2点を結ぶ直線(割線)の傾き」は、高校で 平均変化率 と呼ばれます。その2点をどんどん近づけて1点に重ねた“瞬間の傾き”を考えるのが 微分(導関数)y=ax2y=ax^2 の変化の割合 a(p+q)a(p+q)qqpp に近づけると 2ap2ap になり——これがそのまま微分で求める「接線の傾き」です。中3のこの単元は、高校数学Ⅱ「微分」のいちばんやさしい入り口になっています。

おうちの方へ

変化の割合は「2点を結ぶ直線の傾き」とグラフで見せると、なぜ場所によって変わるかが直感でわかります(放物線は場所で傾きが違う)。公式 a(p+q)a(p+q) は便利ですが、まずは定義(yの増加量÷xの増加量)で意味を押さえてから使わせると定着します。

最後は、xx の範囲(変域)から yy の範囲を求める問題です。放物線ならではの“落とし穴”に注意します。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 変化の割合 = yの増加量 ÷ xの増加量(定義は一次関数と同じ)。
  • y=ax²では変化の割合は一定ではない(場所で変わる)。
  • x=px=p から x=qx=q までの変化の割合は a(p+q)a(p+q)
  • グラフでは「2点を結ぶ直線(割線)の傾き」。

よくある質問

y=ax²の変化の割合はどうやって求めますか?

xがpからqまで変化するとき、変化の割合は公式 a×(p+q) で求められます。たとえば y=x² で x=1から3までなら、1×(1+3)=4 です。定義(yの増加量÷xの増加量)で計算しても同じ値になります。

なぜ変化の割合の公式は a(p+q) になるの?

定義どおりの式 (aq²−ap²)÷(q−p) を計算すると出てきます。分子は aq²−ap²=a(q+p)(q−p) と因数分解(平方の差)できるので、(q−p) が約分されて a(p+q) だけが残るからです。

y=ax²の変化の割合は、一次関数のようにいつも一定ですか?

一定ではありません。一次関数の変化の割合は傾きと同じでいつも一定ですが、y=ax²では公式 a(p+q) にpとqが入るため、xの区間によって値が変わります。だから区間ごとに計算し直す必要があります。

変化の割合は、グラフや実際の場面では何を表していますか?

グラフでは、放物線上の2点を結ぶ直線(割線)の傾きを表します。落下のような動きの場面では、その区間の平均の速さという意味になります。高校では、この2点を近づけていく考え方がそのまま微分(瞬間の傾き)につながります。

#関数#変化の割合#中3数学