平行線と線分の比(中点連結定理)

三角形に平行線を引くとできる線分の比の性質と、中点連結定理を図でやさしく解説。DE∥BCのときAD:DB=AE:ECが成り立つ理由を「2組の角が等しい相似」から説明し、2辺の中点を結ぶと底辺に平行で長さが半分になることまで、比例式の計算とあわせて身につきます。

先に答え

△ABC\triangle ABC で DE∥BCDE \parallel BC のとき、AD:DB=AE:ECAD:DB=AE:EC と AD:AB=AE:AC=DE:BCAD:AB=AE:AC=DE:BC が成り立ちます。22 つは分母がちがう(部分どうしか、全体との比か)ので取りちがえに注意します。中点連結定理は「22 辺の中点を結ぶと、底辺に平行で長さは半分」で、BC=10BC=10 cmなら中点を結んだ線分は 55 cmです。

◎このページのゴール

平行線と線分の比・中点連結定理を使って、辺の長さを求められるようになる。

三角形に平行線を引くと、辺が同じ比に分かれます。これは相似の代表的な使いどころ。入試の長さ問題でよく出ます。中点連結定理までまとめて攻略しましょう。

三角形と平行線の比

△ABC で、辺BCに平行な直線が AB、AC を D、E で切るとき、

AD:DB=AE:EC,AD:AB=AE:AC=DE:BCAD:DB=AE:EC,\qquad AD:AB=AE:AC=DE:BC ABCDEDE∥BC

✓理解チェック1

△ABC で DE∥BC のとき、AD:DBAD:DB と等しい比はどれ?
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答え:AE:ECAE:EC

平行線が2辺を同じ比に分けるので AD:DB=AE:ECAD:DB=AE:EC です。DE:BCDE:BC と等しいのは全体との比 AD:ABAD:AB なので、区別しましょう。

✓理解チェック2

DE∥BC で AD=6, DB=3AD=6,\ DB=3 のとき、AE:ECAE:EC をもっとも簡単な整数の比で表すと?
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答え:2:12:1

平行線は2辺を同じ比に分けるので AE:EC=AD:DB=6:3=2:1AE:EC=AD:DB=6:3=2:1 です。左右を入れかえて 1:21:2 としないよう、対応の順に気をつけましょう。

なぜ比が等しい?(相似だから)

DE∥BC だと、△ADE と △ABC は相似になります(∠A が共通、DE∥BC より同位角が等しい=2組の角)。相似な図形では対応する辺の比が等しいので、AD:AB=AE:AC=DE:BCAD:AB=AE:AC=DE:BC が成り立つのです。

セナちゃんのアイコン
セナ

平行線を引くと相似な三角形が現れるんだね!

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

そう。「平行 → 同位角・錯角が等しい → 2組の角 → 相似」。平行線を見たら相似を疑う、が合言葉だよ。

✓理解チェック3

DE∥BC のとき、△ADE と △ABC が相似だといえる根拠(相似条件)は?
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答え:2組の角がそれぞれ等しい

∠A が共通、DE∥BC より同位角が等しいので、「2組の角がそれぞれ等しい」を満たします。平行線を見たら相似を疑う、が合言葉です。

✓理解チェック4

DE∥BC のとき、∠ADE=∠ABC\angle ADE=\angle ABC といえる根拠は?
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答え:平行線の同位角が等しい

DE∥BC を直線AB が横切っているとみると、∠ADE\angle ADE と ∠ABC\angle ABC は同位角の位置にあります。錯角で等しくなるのは ∠BDE\angle BDE と ∠DBC\angle DBC のほうです。

辺の長さを求める

例:AD=4, DB=2, AE=6AD=4,\ DB=2,\ AE=6 のとき ECEC は? AD:DB=AE:ECAD:DB=AE:EC より、

4:2=6:EC  ⇒  4×EC=12  ⇒  EC=34:2=6:EC \;\Rightarrow\; 4\times EC=12 \;\Rightarrow\; EC=3

✓理解チェック5

DE∥BC で AD=3, DB=6, AE=4AD=3,\ DB=6,\ AE=4 のとき、ECEC は?
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答え:88

AD:DB=AE:ECAD:DB=AE:EC → 3:6=4:EC3:6=4:EC → 3×EC=243\times EC=24 → EC=8EC=8 です。

中点連結定理

三角形の2辺の中点を結ぶと、その線分は

→やり方

  • 残りの辺(底辺)に平行
  • 長さは底辺の半分
ABCMNMN∥BCMN=½BC

例:BC=10BC=10 なら、中点を結んだ MN=5MN=5。

✓理解チェック6

△ABCで、M・NがそれぞれAB・ACの中点。BC=14BC=14 のとき、MNMN は?
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答え:77

中点連結定理より MN=½BC=½×14=7 です。MNはBCに平行にもなります。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:三角形と平行線の比)

AD:DB=AE:ECAD:DB=AE:EC を使い、比例式で求めましょう。

  1. DE∥BC で AD=2, DB=3, AE=4AD=2,\ DB=3,\ AE=4 のとき、ECEC は?
  2. 平行線を見たら、まず何を疑うとよいですか。
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  1. AD:DB=AE:ECAD:DB=AE:EC → 2:3=4:EC2:3=4:EC → 2×EC=122\times EC=12 → EC=6EC=6(確かめ:内項×外項 3×4=123\times4=12、2×6=122\times6=12 で一致 ◎)
  2. 相似(平行線から同位角・錯角が等しくなり、「2組の角が等しい」相似な三角形ができる)。

やってみよう②(標準:DEの長さ・中点連結定理)

AD:AB=DE:BCAD:AB=DE:BC や、中点連結定理(平行で半分)を使いましょう。

  1. DE∥BC で AD=5, AB=8, BC=16AD=5,\ AB=8,\ BC=16 のとき、DEDE は?
  2. △ABC で、M・N がそれぞれ AB・AC の中点。BC=20BC=20 のとき、MNMN は?
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  1. AD:AB=DE:BCAD:AB=DE:BC → 5:8=DE:165:8=DE:16 → 8×DE=808\times DE=80 → DE=10DE=10(確かめ:内項×外項 8×DE=8×10=808\times DE=8\times10=80、5×16=805\times16=80 で一致 ◎)
  2. 中点連結定理より MN=12BC=12×20=10MN=\dfrac{1}{2}BC=\dfrac{1}{2}\times20=10。MNMN は BCBC に平行にもなる。

やってみよう③(応用:影の長さからビルの高さを求める)

同じ時刻にできる影は、相似な直角三角形になります。「高さ:影の長さ」が一定であることを使いましょう。

  1. ある時刻に、身長 1.51.5 m の人の影が 22 m でした。同じ時刻に、あるビルの影は 2424 m です。このビルの高さは何 m ですか。
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  1. 同じ時刻の太陽の光は平行なので、人とビルがつくる直角三角形は相似。「高さ:影の長さ」が等しいので、ビルの高さを xx m とすると 1.5:2=x:241.5:2=x:24。
     2x=1.5×24=362x=1.5\times24=36 → x=18x=18。1818 m(確かめ:内項×外項 2×x=2×18=362\times x=2\times18=36、1.5×24=361.5\times24=36 で一致 ◎)

家おうちの方へ

平行線と比は「平行→同位角・錯角→2組の角→相似→対応する辺の比」という流れが背景です。丸暗記でなく「平行線があると相似な三角形ができる」と理解させると応用がききます。中点連結定理は「中点どうしを結ぶと平行&半分」とセットで覚えさせてください。

これで中3「相似」は完全攻略です! 相似は図形問題・三平方の定理・円の問題と組み合わさって、入試で何度も登場します。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • △ABCで DE∥BC のとき AD:DB=AE:ECAD:DB=AE:EC、AD:AB=AE:AC=DE:BCAD:AB=AE:AC=DE:BC。
  • 平行線にはさまれた線分の比は等しい。
  • 中点連結定理:2辺の中点を結ぶと、底辺に平行で長さは半分。
  • もとは「相似(2組の角)」から導ける。

よくある質問

三角形と平行線の比では、どんな式が成り立ちますか?

三角形ABCで、辺BCに平行な直線がAB・ACをD・Eで切るとき、AD:DB=AE:EC と、AD:AB=AE:AC=DE:BC が成り立ちます。たとえば AD=4、DB=2、AE=6 なら、4:2=6:EC の比例式から EC=3 と求められます。

なぜ平行線を引くと、線分の比が等しくなるの?

DEとBCが平行だと、三角形ADEと三角形ABCが相似になるからです。角Aが共通で、平行線から同位角が等しくなるので、「2組の角がそれぞれ等しい」という相似条件を満たします。相似な図形では対応する辺の比が等しいので、AD:AB=AE:AC=DE:BC が成り立ちます。

中点連結定理とは何ですか?

三角形の2辺の中点を結んだ線分は、残りの辺(底辺)に平行で、長さは底辺の半分になる、という定理です。たとえば BC=10 の三角形ABCで、辺AB・ACの中点M・Nを結ぶと、MNはBCに平行で、MN=5 になります。「平行で半分」とセットで覚えましょう。

平行線と比の問題は、どう考えれば解けるようになりますか?

「平行線を見たら相似を疑う」が合言葉です。平行→同位角・錯角が等しい→2組の角→相似、という流れで比の式を立て、比例式(内項×外項)で計算します。丸暗記ではなく「平行線があると相似な三角形ができる」と理解しておくと、応用問題にも対応できます。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 三角形の相似条件に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
#平行線と比#中点連結定理#相似#中3数学