中3「相似」をやさしく攻略
「形が同じで大きさだけ違う」——それが相似。拡大・縮小コピーの関係です。図で「どの辺とどの辺が対応するか」をつかめば、相似比も証明もスッと解けます。
◎この単元のゴール
相似の意味と相似比を理解し、三角形の相似条件・平行線と比を使って辺の長さを求められるようになる。
学ぶ順番(このとおり進めばOK)
つまずき診断:どこで止まっていますか
相似のつまずきは、対応する辺の組を取りちがえることと、相似比と面積比の混同に集まります。
- 相似と合同のちがいがあいまい → 合同は形も大きさも同じ、相似は形だけ同じ(大きさは拡大・縮小の関係)。相似とはへ。
- 相似条件が合同条件と混ざる → 相似条件は「3組の辺の比」「2組の辺の比とその間の角」「2組の角」。角だけで言えるのが相似の特徴です。相似条件へ。
- 対応する辺の組をまちがえて比例式が狂う → 頂点の対応(A↔D、B↔E…)を先に書き出してから辺を組みます。図が回転・裏返しになっている問題ほど要注意。
- 平行線と線分の比で、どの線分の組が対応か分からない → 平行線ができる「小さい三角形と大きい三角形」を色分けして取り出すと見えます。平行線と線分の比へ。
- 相似比2:3なのに面積比も2:3にしてしまう → 面積比は2乗で 4:9 です。長さは1方向、面積はたて×横の2方向に伸びるためです。
相似は「合同+比」でできている
相似条件は合同条件の「=」を「比」に置きかえた形。対で覚える。
前提 小6 比 →比例式の計算(2:3=8:x)がすらすら解けるかが速さを決めます。
小6 拡大図と縮図 →相似の原体験。「2倍の拡大図」が相似比1:2の正体です。
中3 三平方の定理 →図形計算の両輪。入試では相似と三平方の合わせ技が頻出です。
よくある質問
なぜ「2組の角が等しい」だけで相似と言えるの?
三角形の内角の和は180°なので、2組の角が等しければ残りの1組も自動的に等しくなるからです。3組の角がすべて等しい三角形どうしは、形が完全に同じ=相似です。合同とちがって大きさの情報が不要なので、角2つだけで判定できます。テストで最もよく使う相似条件です。
相似比と面積比・体積比の関係は?
相似比が m:n のとき、面積比は m²:n²、体積比は m³:n³ です。長さは1方向、面積は2方向(たて×横)、体積は3方向に拡大されるため、倍率がその回数だけかかります。相似比1:2なら面積比1:4、体積比1:8。「ミニチュアの2倍サイズは、材料が8倍いる」という感覚で覚えると忘れません。
中点連結定理は、何がうれしい定理なの?
「2辺の中点を結んだ線分は、残りの辺と平行で、長さは半分」——つまり測らなくても平行と長さが同時に手に入る定理です。台形の中の線分の長さを求める問題や、四角形の各辺の中点を結ぶと平行四辺形になる証明などで活躍します。正体は相似比1:2の三角形の相似なので、丸暗記でなく相似とつなげて理解すると応用が効きます。
☺おうちの方へ
相似は高校入試の図形問題の主役です。つまずきの大半は相似そのものではなく、比例式の計算(小6の比)か、対応の読み取り(中2の合同)のどちらかにあります。ノートのまちがいがどちら由来かを見てあげると、戻る場所が決まります。
地図の縮尺・写真の引き伸ばし・ミニカーのスケール表示(1/64など)は、ぜんぶ相似比の実例です。生活の中で「これ相似だね」と見つける遊びが理解を支えます。
つまずいたら、ここに戻ろう
- 合同(対応・証明の進め方)— 中2「三角形の合同条件」
- 比・比例式 — 小6「比」
- 拡大・縮小の感覚 — 小6「拡大図と縮図」
- どこから復習するか迷ったら — つまずき逆引き