公式を使う因数分解
x²+(a+b)x+ab などの因数分解を、面積図と「かけてab・たして真ん中」の探し方でわかりやすく。完全平方・平方の差もふくめ、入試頻出の分解を攻略します。
◎このページのゴール
乗法公式を逆向きに使い、x²+(a+b)x+ab などの因数分解ができるようになる。
x2+5x+6 を (x+2)(x+3) に分解する——これが入試で最頻出の因数分解。コツは「かけて定数項、たして真ん中の数」になる2つの数を探すこと。面積図で見れば、何を探しているのかが一目でわかります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
基本:かけて定数・たして真ん中
x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
x2+5x+6 なら、かけて 6・たして 5 になる2数を探します。→ 2 と 3。
x2+5x+6=(x+2)(x+3)
→やり方
- 先に共通因数があればくくる
- かけて定数項・たして x の係数になる2数を探す
- (x+□)(x+□) に入れる(展開して確認)
図で見る:長方形の辺を探す
因数分解は、x2+5x+6 のタイルを1つの長方形に組み直し、その「たて」と「よこ」を求めること。たて (x+2)・よこ (x+3) が答えです。
まんなかの 5x は 3x+2x、定数の 6 は 2×3。だから「かけて6・たして5」の2数を探していたのです。
セナ 展開の図とそっくり! 因数分解は、その図から辺(x+2 と x+3)を逆に求めるんだね。
ホクト先生 まさに。展開と因数分解は同じ図の“行き”と“帰り”。図が頭にあると、符号で迷っても立て直せるよ。
✓理解チェック①
符号の組み合わせ
定数項が+か−かで、2数の符号が決まります。
✓コツ
- 定数が**+、真ん中が+** → 2数とも**+**(例 x2+5x+6=(x+2)(x+3))
- 定数が**+、真ん中が−** → 2数とも**−**(例 x2−5x+6=(x−2)(x−3))
- 定数が**−** → 2数は異符号(例 x2+x−6=(x+3)(x−2))
完全平方・平方の差
特別な形は一瞬で分解できます。
- x2+2ax+a2=(x+a)2(例 x2+6x+9=(x+3)2)
- x2−2ax+a2=(x−a)2(例 x2−10x+25=(x−5)2)
- x2−a2=(x+a)(x−a)(例 x2−16=(x+4)(x−4))
✕よくある間違い
x2−16 を「分解できない」としてしまうミスが多いです。これは平方の差 x2−42 なので (x+4)(x−4)。a2−b2 の形を見たら平方の差を疑いましょう。
✓理解チェック②
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:かけて定数・たして真ん中)
「かけて定数項・たして x の係数」になる2数を探しましょう。
- x2+8x+15
- x2−7x+10
答えと解説を見る
- かけて15・たして8 → 3と5。(x+3)(x+5)(確かめ:展開すると x2+8x+15 ◎)
- かけて10・たして −7 → −2 と −5。(x−2)(x−5)(確かめ:展開すると x2−7x+10 ◎。両方マイナス)
✏️ やってみよう②(標準:異符号・平方の差)
定数が − なら2数は異符号。a2−b2 の形は平方の差です。
- x2+2x−8
- x2−25
答えと解説を見る
- かけて −8・たして2 → 4 と −2。(x+4)(x−2)(確かめ:展開すると x2+2x−8 ◎)
- x2−52(平方の差)→ (x+5)(x−5)(確かめ:和と差の積で x2−25 ◎)
✏️ やってみよう③(応用:まず共通因数→次に公式)
最初に共通因数をくくり、そのあと公式を使います。順番を守るのがコツ。
- 2x2+12x+18
- 3x2−27
答えと解説を見る
- 共通因数2をくくる → 2(x2+6x+9)。中は完全平方 (x+3)2 → 2(x+3)2(確かめ:2(x+3)2=2(x2+6x+9)=2x2+12x+18 ◎)
- 共通因数3をくくる → 3(x2−9)。中は平方の差 x2−32 → 3(x+3)(x−3)(確かめ:3(x+3)(x−3)=3(x2−9)=3x2−27 ◎)
家おうちの方へ
因数分解は「かけて定数・たして真ん中」の2数探しがすべて。最初は候補を表に書き出して探させると確実です。③応用の問題のように「まず共通因数→次に公式」の順番を徹底すると、難しい問題も崩せます。面積図を思い出せれば、符号で迷っても立て直せます。
これで中3「展開と因数分解」は完全攻略です! 二次方程式・平方根・関数の計算でずっと使う土台。あやしくなったら、いつでもこの図に戻ってきてください。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)。かけて定数・たして真ん中の2数を探す。
- x2+2ax+a2=(x+a)2/x2−2ax+a2=(x−a)2(完全平方)。
- x2−a2=(x+a)(x−a)(平方の差)。
- 先に共通因数をくくってから公式を使う。
よくある質問
x²+5x+6 のような式は、どうやって因数分解しますか?
「かけて定数項・たして真ん中の数」になる2つの数を探して、(x+□)(x+□) の形にします。xの2乗(x²)+5x+6 なら、かけて6・たして5になるのは2と3なので、(x+2)(x+3) です。先に共通因数があればくくり、最後に展開して元に戻るか確認しましょう。
なぜ「かけて定数・たして真ん中」の2数を探すの?
面積図で見ると、x²+5x+6 のタイルを1つの長方形に組み直したとき、たてが (x+2)・よこが (x+3) になるからです。真ん中の5xは3x+2xに分かれ、定数の6は2×3。つまり、かけて6・たして5になる2つの数(2と3)が、そのまま長方形の辺を作っているのです。
定数項がマイナスのときは、符号はどう決めますか?
定数が−なら、2つの数は異符号(+と−)です。たとえば x²+x−6 は、かけて−6・たして1になる3と−2で、(x+3)(x−2) になります。定数が+で真ん中が+なら2数とも+、定数が+で真ん中が−なら2数とも−、と組み合わせが決まっています。
x²−16 は因数分解できますか?
できます。x²−16 は xの2乗−4の2乗という「平方の差」の形なので、(x+4)(x−4) と分解できます。「分解できない」と答えてしまうミスがとても多い形です。x²−a² の形を見たら、(x+a)(x−a) の平方の差を疑いましょう。
#因数分解#乗法公式#たすき#中3数学