因数分解(共通因数でくくる)

因数分解の第一歩「共通因数でくくる」を面積図でわかりやすく。展開の逆=積の形にまとめる感覚を、図で直感的につかめます。くくり忘れも防げます。

このページのゴール

因数分解の意味を理解し、共通因数をくくり出す因数分解ができるようになる。

展開が「かけてばらす」なら、因数分解は「逆にまとめる」3x2+6x3x^2+6x3x(x+2)3x(x+2) の形にします。面積図でいえば、バラバラのタイルを1つの長方形に組み直すイメージ。まずは「共通因数でくくる」をマスターしましょう。

因数分解とは(展開の逆)

x2+5x+6  展開  和の形(x+2)(x+3)  因数分解x^2+5x+6 \;\xrightarrow{\text{展開}}\; \text{和の形} \qquad (x+2)(x+3)\;\xleftarrow{\text{因数分解}}

因数分解は、和の形を「かけ算(積)の形」にもどすこと。展開とちょうど逆向きの操作です。

まずは共通因数でくくる

すべての項に共通してかかっている数・文字(共通因数)を、かっこの外にくくり出します。

ma+mb=m(a+b)ma+mb=m(a+b)

例:3x2+6x3x^2+6x は、両方の項に 3x3x が共通。

3x2+6x=3x(x+2)3x^2+6x=3x(x+2)

くくったら、展開して元に戻るかを確認すると安心です(3x×x=3x23x\times x=3x^23x×2=6x3x\times2=6x ✓)。

図で見る:タイルを組み直す

ma+mbma+mb(2枚の長方形)は、たての mm が共通なので、横に並べて1つの長方形 m×(a+b)m\times(a+b) にまとめられます。

abmmambma + mb = m(a+b)(たて m が共通)
セナちゃんのアイコン
セナ

共通する部分(m)を外にまとめて、残りをかっこに入れるんだね。

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

その通り。展開で“ばらした”ものを、共通部分でひとまとめにして“積の形”にもどす。これが因数分解の出発点だよ。

理解チェック①

よくある間違い:くくり方が中途半端

よくある間違い

中途半端

5x2+10x=5(x2+2x)5x^2+10x=5(x^2+2x)(まだ xx がくくれる)

正しい

5x2+10x=5x(x+2)5x^2+10x=5x(x+2)(数も文字も最大までくくる)

共通因数は数(最大公約数)も文字も、くくれるだけくくる。かっこの中にまだ共通因数が残っていたら未完成です。

理解チェック②

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:数か文字をくくる)

共通因数でくくって因数分解しましょう。

  1. 2x2+8x2x^2+8x
  2. 7x214x7x^2-14x
答えと解説を見る
  1. 2x(x+4)2x(x+4)(確かめ:展開すると 2x×x=2x22x\times x=2x^22x×4=8x2x\times4=8x ◎)
  2. 7x(x2)7x(x-2)(確かめ:7x×x=7x27x\times x=7x^27x×(2)=14x7x\times(-2)=-14x ◎)

✏️ やってみよう②(標準:数も文字も最大までくくる)

数(最大公約数)も文字も、くくれるだけくくりましょう。

  1. 4x2+6x4x^2+6x
  2. 3x212x3x^2-12x
答えと解説を見る
  1. 2x(2x+3)2x(2x+3)(共通因数は2と xx4466 の最大公約数は2。確かめ:2x×2x=4x22x\times2x=4x^22x×3=6x2x\times3=6x ◎)
  2. 3x(x4)3x(x-4)(確かめ:3x×x=3x23x\times x=3x^23x×(4)=12x3x\times(-4)=-12x ◎)

✏️ やってみよう③(応用:3つの項・文字が2種類)

項が3つあったり文字が2種類でも、やることは同じ。全部の項に共通する数・文字をくくります。

  1. 3a2b+6ab23a^2b+6ab^2
  2. 4x3+8x212x4x^3+8x^2-12x
答えと解説を見る
  1. 共通因数は 3ab3ab3ab(a+2b)3ab(a+2b)(確かめ:3ab×a=3a2b3ab\times a=3a^2b3ab×2b=6ab23ab\times2b=6ab^2 ◎)
  2. 共通因数は 4x4x4,8,124,8,12 の最大公約数4と、共通の xx)→ 4x(x2+2x3)4x(x^2+2x-3)(確かめ:4x×x2=4x34x\times x^2=4x^34x×2x=8x24x\times2x=8x^24x×(3)=12x4x\times(-3)=-12x ◎)

おうちの方へ

因数分解の第一歩は「まず共通因数を探す」習慣づけです。いきなり公式に行く前に、全部の項に共通する数・文字がないか確認させてください。くくったあとに展開して元に戻るか確かめると、自分でミスに気づけます。

共通因数がなくなったら、次は 公式を使う因数分解x2+(a+b)x+abx^2+(a+b)x+ab など)です。展開で覚えた4つの公式を“逆向き”に使います。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 因数分解 = 展開の逆。和の形を積の形にまとめること。
  • まず全部の項に共通する因数(共通因数)を見つけてくくる。
  • ma+mb=m(a+b)ma+mb=m(a+b)。くくったら、かっこの中が正しいか展開して確認。
  • 共通因数は数も文字も、できるだけ大きく(最大公約数まで)くくる。

よくある質問

因数分解とは何ですか?

和の形の式を、かけ算(積)の形にもどすことで、展開とちょうど逆向きの操作です。第一歩は、すべての項に共通してかかっている数・文字(共通因数)を、かっこの外にくくり出すこと。たとえば 3xの2乗(3x²)+6x は、両方の項に共通する 3x をくくって 3x(x+2) とします。

共通因数は、どうやって見つけますか?

数は各項の係数の最大公約数、文字はすべての項に共通するものを探します。たとえば 6x²−9x なら、6と9の最大公約数は3で、どちらの項にもxがあるので、共通因数は3x。6x²−9x=3x(2x−3) となります。くくったら、展開して元に戻るか確認すると安心です。

なぜ ma+mb は m(a+b) とまとめられるの?

面積図で考えると、maとmbの2枚の長方形は、たての長さmが共通だからです。横に並べると、たてm・よこ(a+b) の1つの長方形にまとまり、面積は m×(a+b) になります。バラバラのタイルを1つの長方形に組み直すのが、共通因数でくくる因数分解のイメージです。

5x²+10x=5(x²+2x) では、だめですか?

だめです。かっこの中に、まだ共通因数のxが残っている中途半端な状態だからです。共通因数は、数(最大公約数)も文字も、くくれるだけ大きくくくるのがルール。正しくは 5x²+10x=5x(x+2) です。かっこの中に共通因数が残っていないか、必ず確認しましょう。

#因数分解#共通因数#面積図#中3数学