中学理科中学2年生化学
原子と分子|元素記号・化学式・単体と化合物をやさしく【中2理科】
中2理科の「原子と分子」を図でやさしく。原子(それ以上分けられない最小の粒子)と分子のちがい、元素記号と化学式の書き方、単体と化合物の見分け方、混合物との区別まで、粒子モデルの図で整理。化学反応式やイオンの土台になる基礎を固められます。
◎このページのゴール
原子と分子のちがい、元素記号と化学式の意味を理解し、単体・化合物・混合物を粒子モデルで区別できるようになる。
「H₂O の小さい2は何の数? O₂ と O はどうちがうの?」——化学のつまずきの多くは、原子と分子の見方があいまいなまま化学式に進んでしまうことから始まります。原子を「ブロック」、分子を「ブロックの組み合わせ」と図でイメージすれば、化学式も、化学反応式も、イオンも、ぐっと見通しよくなります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
原子——これ以上分けられない最小の粒
すべての物質は、原子という小さな粒からできています。原子はそれ以上分けられない、物質をつくる最小の粒子です。原子の種類を元素といい、アルファベットの元素記号で表します。
iメモ
おもな元素記号:水素 H/酸素 O/炭素 C/窒素 N/ナトリウム Na/塩素 Cl/銅 Cu/鉄 Fe/マグネシウム Mg/亜鉛 Zn。
原子には、化学変化のときの大事な3つの性質があります。①なくならない・新しくできない ②種類が別のものに変わらない ③種類ごとに質量や大きさが決まっている。この「原子は消えも増えもしない」が、質量保存の法則のもとになっています。
✓理解チェック①
分子——原子が結びついた粒
分子は、いくつかの原子が結びついてできた、その物質の性質を示す最小の粒子です。原子が「ブロック1個」なら、分子は「ブロックの組み合わさったかたまり」です。
たとえば酸素分子 O₂ は酸素原子 個、水分子 H₂O は酸素原子 個と水素原子 個が結びついたもの。バラバラの原子 O と、結びついた分子 O₂ は別もので、性質もちがいます。
✓理解チェック②
化学式の書き方(数字の意味)
物質を元素記号と数字で表したものが化学式です。読み方のルールは2つだけ。
?どうして?
- 元素記号の右下の小さい数字=直前の原子の個数( は省略)。例:H₂O は H が 個、O が 個。
- 化学式の前の大きい数字(係数)=その分子(粒)の個数。例:H₂O は水分子が 個。
「小さい数字は中身の原子の数、大きい数字は粒の数」。この区別ができると、化学反応式の係数合わせがぐっと楽になります。
✓理解チェック③
単体・化合物・混合物を見分ける
物質は、原子の種類の組み合わせで分けられます。
✓コツ
- 単体…1種類の元素だけからできた物質。例:酸素 O₂、水素 H₂、銅 Cu、鉄 Fe。
- 化合物…2種類以上の元素が結びついた物質。例:水 H₂O、二酸化炭素 CO₂、塩化ナトリウム NaCl、酸化銅 CuO。
- 混合物…いくつかの物質がまざっただけ(結びついていない)。例:空気、食塩水、海水。
見分けの順番は、まず「元素が1種類か2種類以上か」。1種類なら単体、2種類以上が結びついていれば化合物。物質どうしがただまざっているだけなら混合物です。たとえば酸素 O₂ は原子が 個でも元素は1種類なので単体。ここはよく取りちがえます。
O₂ は原子が2個あるのに「単体」なの? 2種類っぽく見えちゃう!
ナイス疑問! 単体・化合物は「原子の数」じゃなくて「元素の種類の数」で決まるんだ。O₂ は O が2個だけど、元素はOの1種類だから単体。いっぽう H₂O は H と O の2種類だから化合物。「個数」じゃなく「種類」で見る、と覚えよう。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
原子が 個ある O₂ を、原子が多いからと化合物だと判断してしまう
単体・化合物は元素の“種類”の数で決まる。O₂ は元素が1種類なので単体。H₂O は H・O の2種類で化合物
もう1つは、化学式の数字の取りちがえ。右下の小さい数字は中身の原子の数、前の大きい数字は分子(粒)の数です。H₂O は「水分子が 個」で、その 個ずつに H が 個・O が 個入っています。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:元素記号)
次の物質の化学式を答えましょう。
- 水
- 二酸化炭素
答えと解説を見る
- H₂O(水素2個・酸素1個)。
- CO₂(炭素1個・酸素2個)。元素記号の右下の数字が、その原子の個数です。
✏️ やってみよう②(標準:単体か化合物か)
次の物質を、単体・化合物に分けましょう。
- 銅 Cu、酸素 O₂、水 H₂O、酸化銅 CuO
答えと解説を見る
- 単体:銅 Cu、酸素 O₂(どちらも元素が1種類)。
- 化合物:水 H₂O、酸化銅 CuO(2種類の元素が結びついている)。
O₂ は原子2個でも元素は1種類なので単体です。
✏️ やってみよう③(応用:化学式を読む)
化学式「CO₂」について答えましょう。
- これは何の分子が何個?
- ふくまれる炭素原子と酸素原子は、それぞれ全部で何個?
答えと解説を見る
- 二酸化炭素分子が2個(前の大きい2が分子の数)。
- CO₂ 1個に炭素1個・酸素2個。それが2個分なので、炭素は2個、酸素は4個。
家おうちの方へ
原子と分子は、化学のすべての入り口です。つまずきの中心は2つ。1つは「化学式の数字」で、右下の小さい数字(中身の原子の数)と前の大きい数字(分子=粒の数)を区別できると、のちの化学反応式がぐっと楽になります。もう1つは「単体・化合物の見分け」で、O₂ のように原子が複数でも“元素は1種類”なら単体——「個数」ではなく「元素の種類の数」で見る、と教えてあげてください。原子を「ブロック」、分子を「組み合わせ」とイメージし、粒子モデルの図でくり返し確認すると定着します。原子が消えも増えもしないことは、質量保存と結びつけると納得しやすいです。
原子はブロック、分子はその組み合わせ。化学式の数字は「中身の原子の数」と「粒の数」。単体・化合物は元素の“種類”で見る。——この基礎を固めれば、化学式も反応式もイオンも、同じ部品の話として読み解けます。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 原子=物質をつくる、それ以上分けられない最小の粒子。種類を元素といい元素記号で表す。
- 原子は化学変化でなくならない・新しくできない・別の種類に変わらない。
- 分子=いくつかの原子が結びついた、物質の性質を示す粒子(例:水 H₂O、酸素 O₂)。
- 単体=1種類の元素だけ(O₂・Cu)/化合物=2種類以上の元素(H₂O・CO₂)。
- 化学式=物質を元素記号と数字で表したもの。
よくある質問
原子とは何ですか?
原子とは、物質をつくる、それ以上分けられない最小の粒子のことです。原子の種類を元素といい、水素H・酸素O・炭素Cのようにアルファベットの元素記号で表します。原子は化学変化で、なくなったり・新しくできたり・別の種類に変わったりしません。
原子と分子のちがいは何ですか?
原子は物質をつくる最小の粒子(ブロック1個のイメージ)で、分子はいくつかの原子が結びついてできた、その物質の性質を示す粒子(ブロックの組み合わせ)です。たとえば酸素分子O2(酸素)は酸素原子2個、水分子H2O(水)は酸素原子1個と水素原子2個が結びついたものです。バラバラの原子Oと、結びついた分子O2は別もので、性質もちがいます。
なぜ酸素O2は原子が2個あるのに単体なのですか?
単体か化合物かは、原子の個数ではなく、元素の種類の数で決まるからです。酸素O2は酸素原子が2個ありますが、元素はOの1種類だけなので単体です。いっぽう水H2O(水)はHとOの2種類の元素が結びついているので化合物になります。
化学式の大きい数字と小さい数字は、それぞれ何を表しますか?
元素記号の右下の小さい数字は、直前の原子の個数を表します(1は省略します)。化学式の前の大きい数字(係数)は、その分子(粒)の個数を表します。たとえば2H2O(水)は水分子が2個で、その1個ずつに水素Hが2個・酸素Oが1個入っています。