中学理科中学2年生地学
日本の天気|気団と季節風・西高東低をやさしく【中2理科】
中2理科「日本の天気」を図でやさしく。日本のまわりの3つの気団(シベリア・小笠原・オホーツク海)、冬の西高東低と北西の季節風で日本海側が雪になる理由、夏の南高北低と南東の季節風で蒸し暑くなる理由、梅雨の停滞前線、台風までを気圧配置の図と一緒に整理。前線・湿度ともつなげて理解できます。
◎このページのゴール
日本のまわりの3つの気団の性質を理解し、冬の西高東低・夏の南高北低という気圧配置と季節風の向きから、その季節の天気(日本海側の雪・夏の蒸し暑さ・梅雨の長雨)を説明できるようになる。
「どうして日本は、冬に雪・夏に蒸し暑い・6月に長雨…と、季節でこんなに天気が変わるの?」——答えは、日本のまわりにある3つの気団と、季節ごとに向きが変わる季節風です。気圧配置の図で「高気圧と低気圧がどこにあるか」を見れば、その季節の天気は丸暗記なしで説明できます。前線と湿度の知識がそのまま生きる単元です。
どこでつまずいた?
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気団——日本のまわりの「空気のかたまり」3つ
気団とは、気温や湿り気がほぼ同じ、大きな空気のかたまりのことです。日本のまわりには性質のちがう3つの気団があり、季節ごとに主役が入れかわります。
iメモ
- シベリア気団(大陸の北西)…冷たく・乾いている。冬の主役。
- 小笠原気団(南の海上)…あたたかく・湿っている。夏の主役。
- オホーツク海気団(北東の海上)…冷たく・湿っている。**梅雨(つゆ)**の主役。
気団の性質は、できる場所で決まります。陸(大陸)でできれば乾き、海でできれば湿る。北でできれば冷たく、南でできれば暖かい——この組み合わせで覚えるとラクです。
オホーツク海気団って、いつ出てくるの? 冬じゃないの?
オホーツク海気団は主に梅雨のときだよ。北東の海でできるから「冷たくて湿った」空気なんだ。これが南からくる「あたたかくて湿った」小笠原気団とぶつかると、空に長い雨の境目(停滞前線)ができる。これがちょうど6月ごろの梅雨。だから、3つの気団は1年の中で出番がずれていると覚えるといいよ。
✓理解チェック①
冬の天気——西高東低と北西の季節風
冬の天気は、気圧配置を見れば説明できます。冬は西(大陸側)に高気圧、東(太平洋側)に低気圧が並ぶ西高東低になります。
→やり方
- 西に高気圧・東に低気圧(西高東低)の気圧配置になる。
- 風は高気圧から低気圧へふくので、北西の季節風がふく。
- その風が日本海で水分をもらい、山にぶつかって日本海側に雪を降らせる。
- 山を越えると風は乾くので、太平洋側はかわいた晴れになる。
シベリア気団のもとは冷たく乾いた空気ですが、日本海をわたるあいだに海面から水分(水蒸気)を受け取って湿ります。その湿った空気が山にぶつかって上昇すると、冷えて雲になり雪を降らせる——だから日本海側は雪が多いのです。ここは湿度で学んだ「湿った空気が冷えると水てきになる」と同じしくみです。
✓理解チェック②
夏の天気——南高北低と南東の季節風
夏は冬と逆で、南に高気圧、北に低気圧が並ぶ南高北低になります。
→やり方
- 南に高気圧・北に低気圧(南高北低)の気圧配置になる。
- 風は南の高気圧から北の低気圧へふくので、南東の季節風がふく。
- その風は小笠原気団のあたたかく湿った空気なので、日本は蒸し暑い。
冬と夏で季節風の向きが逆になるのがポイントです。冬は北西からの冷たい風、夏は南東からのあたたかい風。風がどこからふくかは、その季節の高気圧と低気圧の位置で決まります。「高気圧から低気圧へ風がふく」というルールは前線・天気図で学んだとおりです。
冬と夏で、ぜんぜん反対の向きになるんだね。なんで季節で気圧の場所が入れかわるの?
カギは陸と海のあたたまり方のちがいだよ。陸は海より早くあたたまり、早く冷える。だから冬は陸(大陸)が冷えて高気圧、夏は陸があたたまって低気圧になりやすい。海はその逆。この差で、季節ごとに高・低の位置が入れかわって、風の向きも変わるんだ。
✓理解チェック③
梅雨と台風——気団のぶつかり合いと熱帯の低気圧
春と秋の間にある梅雨、そして夏から秋にやってくる台風も、気団と低気圧で説明できます。
iメモ
- 梅雨…北のオホーツク海気団と南の小笠原気団が同じくらいの強さでぶつかり、その境目に**停滞前線(梅雨前線)**ができる。前線が動かないので、雨やくもりが長く続く。
- 台風…南の海の上でできた熱帯低気圧が発達したもの。あたたかい海から大量の水蒸気をもらって発達し、強い風と大雨をもたらす。前線はともなわない。
梅雨が明けるのは、夏の小笠原気団が強くなってオホーツク海気団を押しのけ、前線が北へ移動して消えるからです。停滞前線そのもののしくみは前線で学んだとおりで、暖気と寒気の力がつり合って動かない前線でしたね。
✓理解チェック④
よくある間違い
✕よくある間違い
「冬の季節風(北西)は、もともと乾いているから日本海側でも雪は降らない」と思う
もとは乾いていても、日本海をわたるあいだに水分をもらって湿る。だから山にぶつかって日本海側に雪が降る(湿度)
もう1つは、季節風の向きの取りちがえ。「冬=北西/夏=南東」がよくこんがらがります。迷ったら気圧配置にもどりましょう。風は高気圧から低気圧へふくので、冬(西高東低)は西から、夏(南高北低)は南から風がくる、と気圧の位置から向きを出せば間違えません。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:気団の性質)
次の気団の性質を、「あたたかい/冷たい」「湿っている/乾いている」で答えましょう。
- シベリア気団
- 小笠原気団
答えと解説を見る
- 冷たく・乾いている(大陸の北西でできるため)。冬の主役。
- あたたかく・湿っている(南の海上でできるため)。夏の主役。
✏️ やってみよう②(標準:気圧配置と季節風)
ある日の天気図で、日本の西に高気圧、東に低気圧がありました。
- この気圧配置を漢字4字で何という?
- このときふく季節風の向きと、その特徴を答えましょう。
答えと解説を見る
- 西高東低(冬の気圧配置)。
- 北西の季節風。日本海で水分をもらって湿り、日本海側に雪を降らせる。山を越えた太平洋側は乾いて晴れになる。
✏️ やってみよう③(応用:梅雨のしくみ)
梅雨について、次の問いに答えましょう。
- 梅雨の時期にぶつかり合う2つの気団は何と何?
- その境目にできる前線の名前と、雨が長く続く理由を説明しましょう。
答えと解説を見る
- 北のオホーツク海気団(冷たく湿る)と、南の小笠原気団(あたたかく湿る)。
- 停滞前線(梅雨前線)。2つの気団の力が同じくらいで前線が動かないため、同じ場所で雨やくもりが長く続く。夏の小笠原気団が強まると前線が北へ移動し、梅雨が明ける。
家おうちの方へ
この単元のつまずきは、知識がバラバラの「丸暗記」になりやすいことです。気団の名前、季節風の向き、西高東低・南高北低…と別々に覚えると混乱します。おすすめは、気圧配置の図を起点に「風は高気圧から低気圧へふく」というルール1つから組み立てることです。冬(西高東低)なら西から北西の風、夏(南高北低)なら南から南東の風、と図から向きを導けば、暗記量はぐっと減ります。日本海側の雪は湿度(湿った空気が冷えて水てきになる)、梅雨の停滞前線は前線とつながっています。前のページに戻って関連づけると、知識が「線」になって定着します。
3つの気団と、季節で向きが変わる季節風。この2つを気圧配置の図と結びつければ、冬の雪も夏の蒸し暑さも梅雨の長雨も、同じ考え方で説明できるようになります。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 日本のまわりには3つの気団。シベリア気団(冬・冷たく乾く)/小笠原気団(夏・あたたかく湿る)/オホーツク海気団(梅雨・冷たく湿る)。
- 冬は西高東低。西のシベリア高気圧から北西の季節風がふき、日本海で水分をもらって日本海側は雪、太平洋側は乾いて晴れる。
- 夏は南高北低。南の小笠原高気圧から南東の季節風がふき、あたたかく湿った空気で蒸し暑い。
- 梅雨はオホーツク海気団と小笠原気団が同じ強さでぶつかり、停滞前線ができて雨が続く。
- 台風は南の海でできた熱帯低気圧が発達したもの。前線をともなわず、強い風と雨をもたらす。
よくある質問
気団とは何ですか?
気団とは、気温や湿り気がほぼ同じ、大きな空気のかたまりのことです。日本のまわりには、冷たく乾いたシベリア気団(冬の主役)、あたたかく湿った小笠原気団(夏の主役)、冷たく湿ったオホーツク海気団(梅雨の主役)の3つがあります。気団の性質はできる場所で決まり、陸でできれば乾き、海でできれば湿り、北でできれば冷たく、南でできれば暖かくなります。
なぜ冬は日本海側で雪が多く、太平洋側は晴れるのですか?
冬は西高東低の気圧配置になり、北西の季節風がふくからです。この風のもとは冷たく乾いたシベリア気団ですが、日本海をわたるあいだに水分をもらって湿り、山にぶつかって上昇すると冷えて雪を降らせます。山を越えた風は乾いているので、太平洋側は乾いた晴れになります。
冬と夏で季節風の向きはどうちがいますか?
冬は北西の季節風、夏は南東の季節風がふきます。風は高気圧から低気圧へふくので、冬(西高東低)は西から、夏(南高北低)は南から風がきます。冬は冷たい風、夏はあたたかく湿った風で、日本は夏に蒸し暑くなります。
梅雨に長雨が続くのはなぜですか?
北のオホーツク海気団と南の小笠原気団が同じくらいの強さでぶつかり、その境目に停滞前線(梅雨前線)ができるからです。2つの気団の力がつり合って前線が動かないため、同じ場所で雨やくもりが長く続きます。夏の小笠原気団が強くなると前線が北へ移動し、梅雨が明けます。