中学理科中学3年生地学

太陽系の天体と太陽のようす|惑星の覚え方・地球型と木星型・黒点とは【中3理科】

太陽系とは、太陽とそのまわりを回る8つの惑星・衛星・小惑星などが集まったまとまりです。恒星・惑星・衛星のちがい、水金地火木土天海の覚え方、地球型惑星と木星型惑星のちがい(大きさ・密度・つくり)、黒点が黒く見える理由と、黒点の観察から太陽の自転・球形がわかるしくみまで、図と表でやさしく整理します。

先に答え

恒星は自ら光る星(太陽)、惑星は恒星のまわりを回り自ら光らない星(地球)、衛星は惑星のまわりを回る星(月)です。惑星は太陽に近い順に水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星88 つ。地球型惑星(水金地火)は小さく密度が大きくおもに岩石木星型惑星(木土天海)は大きく密度が小さくおもに気体です。黒点はまわりより温度が低いので黒く見え、その動きから太陽が自転していることがわかります。

このページのゴール

恒星・惑星・衛星のちがいを説明でき、8つの惑星を地球型・木星型に分類し、黒点が黒く見える理由と黒点の観察からわかることを自分の言葉で書けるようになる。

「恒星と惑星ってどうちがうの?」「木星は大きいのに、なんで密度は小さいの?」——太陽系の単元は、覚えることが多いように見えて、実は分け方のルールが2つわかれば一気に整理できます。 このページでは、天体の種類・8つの惑星の並び・地球型と木星型のちがい・太陽の黒点まで、表と図でまとめて片づけます。 自転や公転そのものの意味は、太陽と星の動き(日周運動・年周運動)で先に確認しておくとスムーズです。

まず整理——太陽系にはどんな天体があるか

用語の混同がいちばん多いところです。 見分け方は、次の3ステップだけです。

やり方

  1. 自ら光っている? → 光っていれば恒星(太陽・星座の星)
  2. 光っていないなら、何のまわりを回っている? → 恒星のまわりなら惑星(地球・火星)
  3. 惑星のまわりを回っているなら衛星(月)
天体どんな天体?
恒星自ら光を出す天体太陽、星座をつくる星
惑星恒星のまわりを回り、自ら光らない天体地球、火星、木星
衛星惑星のまわりを回る天体月(地球の衛星)
小惑星おもに火星と木星の間を回る小さな天体イトカワ、リュウグウ
太陽系外縁天体海王星より外側を回る天体冥王星
すい星細長い軌道を回る、氷とちりの天体。太陽に近づくとができるハレーすい星

太陽系とは、恒星である太陽と、そのまわりを回るこれらの天体をまとめたよび名です。 惑星が光って見えるのは、太陽の光を反射しているから。この点は月の満ち欠けで学んだ月とまったく同じしくみです。

太陽系の天体の写真。左に太陽があり、そこから近い順に水星・金星・地球・火星の小さな4つの地球型惑星、続いて木星・土星・天王星・海王星の大きな4つの木星型惑星が並んでいる
太陽に近い順に 水星・金星・地球・火星(地球型惑星)、木星・土星・天王星・海王星(木星型惑星)。手前の4つが小さく、奥の4つが大きい。

理解チェック1

8つの惑星の順番と覚え方

太陽に近い順に、次の8つです。

水星 → 金星 → 地球 → 火星 → 木星 → 土星 → 天王星 → 海王星

頭文字をつなげて「水金地火木土天海(すいきんちかもくどてんかい)」。 声に出して3回となえると、たいてい覚えられます。

この並びがそのまま分類になる

前半4つ(水・金・地・火)=地球型惑星、後半4つ(木・土・天・海)=木星型惑星。 ごろ合わせを「すいきんちか/もくどてんかい」と2つに区切ってとなえると、順番と分類を同時に覚えられます。

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セナ

天王星と海王星、どっちが外側だったか毎回まよっちゃう…。

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ホクト先生

「てんかい(天海)」の順で終わる、と覚えるといいよ。 天王星のほうが内側、海王星がいちばん外側。海王星より外側にある冥王星などは、惑星ではなく太陽系外縁天体にふくめるんだ。冥王星は昔は惑星に数えられていたけれど、2006年に定義が変わって外れたんだよ。

地球型惑星と木星型惑星のちがい(最重要)

8つの惑星は、大きさ・密度・つくりによって2つのグループに分かれます。 テストではこの表がそのまま出ます。

比べるところ地球型惑星木星型惑星
どの惑星?水星・金星・地球・火星木星・土星・天王星・海王星
大きさ・質量小さい大きい
密度大きい(約4〜5.5 g/cm³)小さい(約0.7〜1.6 g/cm³)
おもな材料岩石と金属気体(水素・ヘリウム)と氷
衛星の数少ない(0〜2個)とても多い
環(リング)ないある
自転の速さおそい速い(約10〜17時間で1回転)
8つの惑星を同じ倍率でならべた大きさ比較の写真。左から木星・土星・天王星・海王星と続き、右端に地球・金星・火星・水星が点のように小さくうつっている
同じ倍率でならべたところ。左から 木星・土星・天王星・海王星、右端の小さな4つが 地球・金星・火星・水星。地球の直径は木星の約11分の1しかない。

ポイントは「大きいほど密度が小さい」という逆の関係

ふつうは「大きい=重そう=密度も大きい」と思ってしまいます。 でも惑星は逆で、大きい木星型のほうが密度は小さいのです。

理由はかんたんで、材料がちがうから。 木星型はおもに水素やヘリウムという軽い気体でできていて、地球型は岩石や金属でできています。 同じ体積で比べれば、気体のかたまりのほうが軽いので密度は小さくなります。

土星は水に浮く?

土星の密度は約 0.69 g/cm³。水の密度 1 g/cm³ より小さいので、もし巨大な水そうがあれば土星は水に浮く計算になります。 これは「大きい=密度が大きい」ではないことを、いちばん強く実感できる例です。 密度と浮き沈みの関係は、密度の求め方(質量÷体積)で復習できます。

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セナ

密度って、そもそもどうやって出すんだっけ?

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ホクト先生

密度 = 質量 ÷ 体積。「1 cm³ あたり何 g か」だったね。 だから、質量が大きくても体積がそれ以上に大きければ、密度は小さくなる。木星は地球の約318倍の質量だけど、体積は約1321倍もあるから、割り算した密度は地球より小さくなるんだ。惑星の大きさをくらべるときの「何倍」という見方は、算数のそのものだよ。

理解チェック2

太陽のようす——黒点はなぜ黒い?

太陽は、太陽系でただ1つの恒星です。 おもに水素とヘリウムからなる、高温の気体のかたまりで、地球のような固い地面はありません。

場所ようす
表面(光球)温度約6000℃。まぶしく光っている部分
中心部温度約1600万℃。ここで莫大なエネルギーが生まれる
黒点温度約4000℃。まわりより低いので黒く見える
プロミネンス(紅炎)表面からふき出す、炎のような赤いガスの動き
コロナ太陽をとりまく、100万℃をこえるうすいガスの層

?なぜ黒点は黒く見えるの?

黒点そのものが光っていないわけではありません。 黒点も約4000℃で光っていますが、まわりの約6000℃の表面が明るすぎるため、比べると暗く見えるのです。

模範解答:「まわりの部分よりも温度が低いため。」

黒点の観察からわかる2つのこと(記述の最頻出)

黒点を数日おきにスケッチすると、記述問題でそのまま問われる2つの事実が見えてきます。

同じ黒点を数日おきに撮影した太陽の写真を3枚ならべたもの。黒点の集まりが左(東)から中央、右(西)へと少しずつ移動している
同じ黒点を数日おきに観察したようす。黒点は東(左)から西(右)へ移動する=太陽は自転している(約1か月で1回転)。

①黒点が東から西へ移動する → 太陽は自転している

黒点の位置が日ごとにずれていくのは、太陽そのものが回っているからです。 太陽は約1か月(赤道付近で約25日)かけて1回転しています。

②黒点が周辺部で細長く(つぶれて)見える → 太陽は球形である

中央では丸く見えた黒点が、ふちに近づくと細長くつぶれて見えます。 これは、球の表面にある黒点をななめの方向から見ることになるからです。

太陽の表面を大きくうつした写真。中央付近の黒点は丸く見えるが、ふち(周辺部)にある黒点はななめから見ることになるため細長くつぶれて見える
中央部の黒点はまるく、ふち(周辺部)の黒点は細長くつぶれて見える。ななめの方向から見ることになるためで、ここから太陽が球形であるとわかる。

?なぜ黒点の観察から「球形」だとわかるの?

黒点の実際の大きさは、どこにあっても変わりません。 それなのに周辺部で細長く見えるのは、太陽が平らな円板ではなく球で、ふちの部分をななめの方向から見ているからです。 平らな円板なら、どこにあっても同じ形に見えるはずです。

模範解答:「黒点が周辺部で細長く見えることから、太陽が球形であることがわかる。」

太陽の観察のしかた(安全がいちばん)

太陽は絶対に直接見ない

肉眼でも、望遠鏡や双眼鏡ごしでも、太陽を直接見てはいけません。 目を痛め、失明するおそれがあります。サングラスや黒い下じきごしもいけません。

天体望遠鏡で観察するときは、投影板に太陽の像をうつして、その紙の上で観察・スケッチします。

やり方

  1. 望遠鏡を太陽に向ける(のぞかない。望遠鏡のかげが最も小さくなる向きに合わせる)
  2. ファインダーにはふたをする(のぞいてしまう事故を防ぐため)
  3. 投影板に記録用紙をつけ、太陽の像が円に重なるようにピントと大きさを合わせる
  4. 黒点の位置と形をスケッチする。同じ時刻に数日つづけると、移動がわかる

同じ時刻に観察するのがコツです。 時刻がばらばらだと、黒点の移動なのか観察のずれなのか区別できなくなります。 太陽のすがたと「直接見ない」約束は、小6理科の「月と太陽」でも学んだところです。

理解チェック3

よくある間違い

よくある間違い

まちがい

「木星は大きいから密度も大きい」。 黒点が黒いのは「温度が高いから」「光っていないから」。

正しい

木星型は大きいが密度は小さい(軽い気体でできているため)。 黒点はまわりより温度が低い(約4000℃)から黒く見える。

もう1つは、恒星と惑星の取りちがえ。 「太陽系の中心にある恒星は太陽ただ1つ」「惑星は自ら光らず、太陽の光を反射している」——ここを毎回確認しましょう。 夜空で見える金星や火星が明るいのも、光を反射しているからです。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:天体の分類)

次の天体を、恒星・惑星・衛星に分けましょう。

太陽 / 月 / 火星 / 北極星 / 地球 / 土星

答えと解説を見る
  • 恒星:太陽、北極星(自ら光を出す)
  • 惑星:火星、地球、土星(太陽のまわりを回り、自ら光らない)
  • 衛星:月(惑星である地球のまわりを回る)

「自分で光るか」→「何のまわりを回っているか」の2段階で判断します。

やってみよう②(標準:地球型と木星型)

  1. 次の惑星を地球型・木星型に分けましょう。 水星 / 木星 / 地球 / 海王星 / 金星 / 土星 / 火星 / 天王星
  2. 木星型惑星の密度が小さいのはなぜですか。簡潔に書きましょう。
答えと解説を見る
  1. 地球型:水星・金星・地球・火星 / 木星型:木星・土星・天王星・海王星
  2. おもに水素やヘリウムなどの軽い気体でできているため。

「水金地火/木土天海」で前半・後半に分けるだけです。 2の記述は「気体でできているから」まで書けば得点になります。

やってみよう③(応用:密度の計算と記述)

  1. 土星の質量は地球の約95倍、体積は地球の約755倍です。地球の密度を 5.5 g/cm³ として、土星の密度を求めましょう(小数第2位まで)。また、土星は水に浮くか沈むか答えましょう。
  2. 太陽の周辺部にある黒点が細長く見えるのはなぜですか。理由と、そこからわかることを書きましょう。
答えと解説を見る
  1. 密度は「質量 ÷ 体積」なので、地球に対する密度の比は

95÷755=0.125895 \div 755 = 0.1258\cdots

よって土星の密度は

5.5×0.1258=0.69 g/cm35.5 \times 0.1258 = 0.69\ \mathrm{g/cm^3}

約 0.69 g/cm³。水の密度 1 g/cm³ より小さいので、水に浮く

  1. 太陽が球形で、周辺部の黒点をななめの方向から見ることになるため。 このことから、太陽が球形であるとわかります。

1は「質量が95倍でも、体積が755倍とそれ以上に大きいので密度は小さくなる」という関係そのもの。密度の考え方がそのまま使えます。

おうちの方へ

この単元でお子さんがつまずくのは、ほぼ2か所です。 1つめは恒星・惑星・衛星の区別。「自分で光るか」「何のまわりを回っているか」の2つだけで判断できることを、太陽・地球・月の3つで確認させてあげてください。 2つめは地球型と木星型。「大きいほど密度が小さい」という直感に反する関係がカギで、ここは密度=質量÷体積に戻ると腑に落ちます。土星が水に浮くという話は、印象に残りやすい入り口です。 黒点は記述の定番で、「黒い理由(まわりより温度が低い)」「移動=自転」「周辺部でつぶれる=球形」の3点を、口頭で言えるまで練習しておくと安心です。 なお、太陽の観察を家庭で試すときは、必ず投影板を使い、望遠鏡や双眼鏡を直接のぞかせないでください。

恒星・惑星・衛星の区別、水金地火木土天海の並び、地球型と木星型の表、そして黒点の3点セット——この4つがそろえば、太陽系は得点源になります。 次は月の満ち欠けのしくみで、地球の衛星である月の見え方を仕上げましょう。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 恒星=自ら光る(太陽)。惑星=恒星のまわりを回り自ら光らない(地球)。衛星=惑星のまわりを回る(月)。
  • 惑星の順は水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星(すいきんちかもくどてんかい)。
  • 地球型惑星(水金地火)=小さい・密度が大きい・おもに岩石。木星型惑星(木土天海)=大きい・密度が小さい・おもに気体。
  • 黒点が黒く見えるのは、まわりより温度が低いから(表面約6000℃に対し黒点は約4000℃)。
  • 黒点が東から西へ移動する→太陽は自転している。周辺部で細長く見える→太陽は球形である。

よくある質問

恒星・惑星・衛星のちがいは何ですか?

恒星は自ら光を出す天体で、太陽や星座をつくる星がこれにあたります。惑星は恒星のまわりを回っていて、自分では光らず恒星の光を反射して光って見える天体で、地球や火星などがあてはまります。衛星は惑星のまわりを回る天体で、地球の衛星が月です。「自分で光るかどうか」と「何のまわりを回っているか」の2点で見分けます。

太陽系の惑星の順番と覚え方を教えてください。

太陽に近い順に、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の8つです。頭文字をつなげた「水金地火木土天海(すいきんちかもくどてんかい)」というごろ合わせで覚えるのが定番です。前半4つ(水星・金星・地球・火星)が地球型惑星、後半4つ(木星・土星・天王星・海王星)が木星型惑星と、そのまま2つのグループに分かれます。

地球型惑星と木星型惑星のちがいは何ですか?

地球型惑星(水星・金星・地球・火星)は小さくて密度が大きく、おもに岩石と金属でできていて、衛星は少ないか持たず、自転がおそいという特徴があります。木星型惑星(木星・土星・天王星・海王星)は大きくて密度が小さく、おもに水素やヘリウムなどの気体でできていて、衛星が多く、環(リング)をもち、自転が速いのが特徴です。大きいほど密度が小さいという逆の関係になっている点がよく問われます。

黒点はなぜ黒く見えるのですか?

黒点はまわりより温度が低いため、暗く(黒く)見えます。太陽の表面の温度は約6000℃ですが、黒点の部分は約4000℃です。黒点そのものが光っていないわけではなく、まわりが明るすぎるために比べて暗く見えているだけです。記述では「まわりよりも温度が低いから」と書けば正解になります。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 太陽と星の動き(日周運動・年周運動)に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
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