倍数・公倍数・最小公倍数の見つけ方

小5算数「倍数と約数」の、公倍数・最小公倍数の見つけ方を数直線とベン図でやさしく解説。ある数を整数倍した「倍数」の意味から、大きいほうの倍数を書き出してわり切れる数をさがす手順、「最小公倍数=2数のかけ算」という思い込みを防ぐ図まで身につきます。

先に答え

最小公倍数は、大きいほうの数の倍数を順に書き、もう一方でわり切れる最初の数です。44 と 66 なら大きい 66 の倍数を 66・1212 と見て、はじめて 44 でわり切れる 1212 が最小公倍数で、公倍数はその倍数の 12,24,36,…12,24,36,\dots と続きます。4×6=244\times6=24 とかけ算で出すのはまちがいで、12÷4=312\div4=3・12÷6=212\div6=2 と 22 つの数の両方でわり切れるかを必ず確かめます。

◎このページのゴール

倍数の意味を理解し、2つの数の公倍数と最小公倍数を見つけられるようになる。

「倍数」「公倍数」「最小公倍数」。名前は長いけれど、やることはシンプルです。ある数を整数倍してならべるだけ。44 と 66 の最小公倍数は 1212 ですが、それを「自分で見つけられる」ようになるのがこのページのゴールです。コツは、数を書き出して、共通する数に印をつけること。図で見れば一目でわかります。

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倍数って何?(整数倍した数)

倍数とは、その数を 11 倍・22 倍・33 倍…と整数倍した数のことです。

たとえば 33 の倍数は、

3, 6, 9, 12, 15, 18, …3,\ 6,\ 9,\ 12,\ 15,\ 18,\ \dots

3×1=33\times1=3、3×2=63\times2=6、3×3=93\times3=9 …と、ずっと続きます。倍数はかぎりなくあるので、最後はありません。

iメモ

小学校では、倍数に 00 はふくめません(11 倍からかぞえます)。だから 33 の倍数の「いちばん小さいもの」は 33 です。

✓理解チェック1

77 の倍数として正しいものはどれ?
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答え:2828

7×4=287\times4=28 です。77 の倍数は 7,14,21,28,…7,14,21,28,\dots と続きます。ほかの数はどれも 77 の倍数ではありません。

公倍数・最小公倍数とは

2つの数の倍数を、それぞれ書き出してみます。たとえば 44 と 66。

  • 44 の倍数 … 4, 8, 12, 16, 20, 24, 28, …4,\ 8,\ \boxed{12},\ 16,\ 20,\ \boxed{24},\ 28,\ \dots
  • 66 の倍数 … 6, 12, 18, 24, 30, …6,\ \boxed{12},\ 18,\ \boxed{24},\ 30,\ \dots

どちらにも出てくる数(共通の数)が 公倍数です。44 と 66 の公倍数は 12, 24, 36, …12,\ 24,\ 36,\ \dots。その中でいちばん小さい 1212 が、最小公倍数です。

→やり方

  1. 倍数=その数を整数倍した数(11 倍からかぞえる)。
  2. 公倍数=2つの数に共通する倍数。
  3. 最小公倍数=公倍数の中でいちばん小さい数。

✓理解チェック2

44 と 66 の公倍数として正しいものはどれ?
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答え:3636

36÷4=936\div4=9、36÷6=636\div6=6 とどちらもわり切れるので公倍数です。ほかの数は片方の倍数でしかありません。

最小公倍数の見つけ方

下の図を見てください。44 の倍数と 66 の倍数を数直線にならべると、両方に印がつくいちばん小さい数が 1212。これが最小公倍数です。

4の倍数48121620246の倍数6121824共通でいちばん小さい 12 = 最小公倍数

いちいち両方を長く書き出さなくても、大きいほうの数の倍数を順に書いて、もう一方でわり切れる最初の数をさがすと速いです。

44 と 66 なら、大きい 66 の倍数を書いて、44 でわれるかを順に見ます。

6 (÷4 は×),12 (÷4=3 で◯!)6\ (\div4\ \text{は}\times),\quad 12\ (\div4=3\ \text{で}\bigcirc\text{!})

1212 が 44 でわり切れたので、最小公倍数は 1212。両方でわり切れるか必ず確かめましょう(12÷4=312\div4=3、12÷6=212\div6=2、どちらもわり切れる ◎)。

✓コツ

公倍数は、最小公倍数の倍数になります。44 と 66 の公倍数は 12, 24, 36, 48,…12,\ 24,\ 36,\ 48,\dots=「1212 の倍数」。だから最小公倍数さえ見つければ、ほかの公倍数も全部わかります。

✓理解チェック3

33 と 77 の最小公倍数は?
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答え:2121

大きい 77 の倍数を順に:7,14,217,14,21。2121 ははじめて 33 でわり切れます(21÷3=721\div3=7)。

✓理解チェック4

最小公倍数を求めたあと、答えが正しいか確かめる方法は?
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答え:両方の数でわり切れるか確かめる

最小公倍数は、もとの2つの数のどちらでもわり切れるはずです。44 と 66 なら 12÷4=312\div4=3、12÷6=212\div6=2 のように両方確かめます。

いっしょに解こう

セナちゃんのアイコン
セナ

44 と 66 の最小公倍数って、4×6=244\times6=24 じゃないの? かけたら出ると思ってた…

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

それがよくあるカン違いなんだ。かけ算した 2424 も公倍数だけど、いちばん小さいわけじゃない。44 と 66 には、もっと小さい共通の倍数 1212 があるよね。だからかけ算で出すのはダメ。ちゃんと倍数を書き出して、共通でいちばん小さいものをさがそう。

セナちゃんのアイコン
セナ

なるほど。じゃあ大きいほうの 66 の倍数を、6, 12,…6,\ 12,\dots と書いて、44 でわれるかを見ればいいんだね。

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

そのとおり。66 は 44 でわれないけど、1212 は 44 でわれる。だから 1212 が答え。最後に「両方でわり切れるか」を確かめれば、まちがいなしだよ。

✓理解チェック5

66 と 88 の最小公倍数は?
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答え:24

大きい 88 の倍数を順に:8,16,248,16,24。2424 ははじめて 66 でわり切れる(24÷6=424\div6=4)。4848 も公倍数だけど最小ではない。8×6=488\times6=48 とかけてはダメ。

✓理解チェック6

33 と 55 の最小公倍数は?
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答え:15

33 の倍数 3,6,9,12,153,6,9,12,15、55 の倍数 5,10,155,10,15。共通でいちばん小さいのは 1515。たまたま 3×5=153\times5=15 と同じになるけれど、いつもかけ算でよいわけではない(44 と 66 は 2424 ではなく 1212)。

よくある間違い

✕よくある間違い

つまずきやすい3つを先回りします。

❌ 44 と 66 の最小公倍数を 4×6=244\times6=24 とする → かけ算した数も公倍数だけど、最小ではない。⭕ 1212(共通でいちばん小さい)。

❌ 「33 と 55 は 1515 だったから、最小公倍数はいつもかけ算」と思い込む → たまたま一致しただけ。⭕ かならず倍数を書き出して確かめる。

❌ 公倍数と約数をごちゃまぜにする → 倍数は「整数倍してふえる数(大きくなる)」。⭕ 約数は「わり切れる数(その数以下)」で別物。

✓理解チェック7

ある数の倍数と約数のちがいとして正しいのは?
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答え:倍数はかけて大きくなる数、約数はわって出てくる数

倍数はその数を整数倍してふえる数、約数はその数をわり切れる数(その数以下)です。混同しやすいので気をつけましょう。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:倍数を書き出す)

11 倍からじゅんに、整数倍した数を書きます。

  1. 77 の倍数を、小さいほうから 44 つ書きましょう。
  2. 99 の倍数を、小さいほうから 44 つ書きましょう。
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  1. 7, 14, 21, 287,\ 14,\ 21,\ 28(7×1, 7×2, 7×3, 7×47\times1,\ 7\times2,\ 7\times3,\ 7\times4)
  2. 9, 18, 27, 369,\ 18,\ 27,\ 36(9×1, 9×2, 9×3, 9×49\times1,\ 9\times2,\ 9\times3,\ 9\times4)

やってみよう②(標準:最小公倍数を求める)

大きいほうの倍数を書いて、もう一方でわり切れる最初の数をさがします。

  1. 33 と 44 の最小公倍数は?
  2. 88 と 1212 の最小公倍数は?
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  1. 大きい 44 の倍数 4,8,124,8,12。1212 ははじめて 33 でわり切れる。最小公倍数は 1212(確かめ:12÷3=412\div3=4、12÷4=312\div4=3、どちらもわり切れる ◎)。
  2. 大きい 1212 の倍数 12,2412,24。2424 ははじめて 88 でわり切れる。最小公倍数は 2424(確かめ:24÷8=324\div8=3、24÷12=224\div12=2 ◎)。8×12=968\times12=96 ではないので注意。

やってみよう③(応用:3つの数・文章題)

3つでも考え方は同じ。文章題は「いつそろうか=公倍数」と読みかえます。

  1. 22・33・44 の最小公倍数は?(3つとも書き出して、共通でいちばん小さい数)
  2. 赤いランプは 66 秒ごと、青いランプは 88 秒ごとに点灯します。いま同時についたら、次に2つが同時につくのは何秒後?
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  1. 22 の倍数 2,4,6,8,10,122,4,6,8,10,\boxed{12}/33 の倍数 3,6,9,123,6,9,\boxed{12}/44 の倍数 4,8,124,8,\boxed{12}。3つとも共通でいちばん小さいのは 1212(確かめ:12÷2=612\div2=6、12÷3=412\div3=4、12÷4=312\div4=3 ◎)。
  2. 「2つが同時につく」= 66 と 88 の公倍数の秒数。最小公倍数を求めると、88 の倍数 8,16,248,16,24 ではじめて 66 でわれるのが 2424。だから 2424 秒後(確かめ:24÷6=424\div6=4、24÷8=324\div8=3、どちらもちょうどわり切れる ◎)。

家おうちの方へ

ここでいちばん多いつまずきは「最小公倍数=2つの数のかけ算」という思い込みです。33 と 55 のように、たまたまかけ算と一致する例だと正しく見えてしまうのが厄介なところ。44 と 66(2424 ではなく 1212)のような“一致しない例”を一度いっしょに書き出すと、「かならず倍数を並べて、共通でいちばん小さいものを取る」という正しい手順が定着します。求めた最小公倍数が「両方でわり切れるか」を確かめる習慣をつけると、ミスがほぼなくなります。

倍数のつぎは、その反対の「約数」。22 つの数に共通する約数(公約数)と、その中でいちばん大きい最大公約数を見つけにいきましょう。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 倍数=その数を整数倍した数。33 の倍数は 3,6,9,12,…3,6,9,12,\dots とかぎりなく続く。
  • 公倍数=2つの数に共通する倍数。44 と 66 なら 12,24,36,…12,24,36,\dots。
  • 最小公倍数=公倍数の中でいちばん小さい数。44 と 66 では 1212。
  • 見つけ方:大きいほうの倍数を順に書き、もう一方でわり切れる最初の数が最小公倍数。
  • 公倍数は、最小公倍数の倍数(12,24,36,…12,24,36,\dots)になる。

よくある質問

最小公倍数は、どうやって見つけますか?

大きいほうの数の倍数を順に書き出し、もう一方の数でわり切れる最初の数が最小公倍数です。たとえば 4 と 6 なら、大きい 6 の倍数 6、12…を順に見て、はじめて 4 でわり切れる 12 が最小公倍数です。最後に、両方の数でわり切れるか(12÷4=3、12÷6=2)を確かめれば完ぺきです。

なぜ4と6の最小公倍数は、4×6=24ではないの?

かけ算で出した 24 も公倍数のひとつですが、「いちばん小さい」公倍数ではないからです。4 と 6 の倍数を書き出すと、24 より小さい 12 が両方に共通してあらわれます。3 と 5 のようにかけ算と一致する例はたまたまなので、必ず倍数を書き出して、共通でいちばん小さい数をさがしましょう。

倍数・公倍数・最小公倍数のちがいは何ですか?

倍数は、その数を1倍・2倍・3倍…と整数倍した数のことです(3 の倍数は 3、6、9、12…)。公倍数は、2つの数に共通する倍数(4 と 6 なら 12、24、36…)。最小公倍数は、公倍数の中でいちばん小さい数(4 と 6 なら 12)です。なお倍数はかぎりなく続くので、最後(最大の倍数)はありません。

公倍数は、全部書き出さないと見つけられませんか?

いいえ、最小公倍数さえ見つければ全部わかります。公倍数は必ず最小公倍数の倍数になるからです。たとえば 4 と 6 の公倍数は、最小公倍数 12 の倍数、つまり 12、24、36、48…とならびます。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 偶数と奇数に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
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