倍数・公倍数・最小公倍数の見つけ方
倍数とは何か、2つの数の公倍数・最小公倍数の見つけ方を、数直線とベン図でやさしく解説。「最小公倍数=2つの数のかけ算」と思い込むつまずきも、図で先回りして防ぎます。
◎このページのゴール
倍数の意味を理解し、2つの数の公倍数と最小公倍数を見つけられるようになる。
「倍数」「公倍数」「最小公倍数」。名前は長いけれど、やることはシンプルです。ある数を整数倍してならべるだけ。 と の最小公倍数は ですが、それを「自分で見つけられる」ようになるのがこのページのゴールです。コツは、数を書き出して、共通する数に印をつけること。図で見れば一目でわかります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
倍数って何?(整数倍した数)
倍数とは、その数を 倍・ 倍・ 倍…と整数倍した数のことです。
たとえば の倍数は、
、、 …と、ずっと続きます。倍数はかぎりなくあるので、最後はありません。
iメモ
小学校では、倍数に はふくめません( 倍からかぞえます)。だから の倍数の「いちばん小さいもの」は です。
公倍数・最小公倍数とは
2つの数の倍数を、それぞれ書き出してみます。たとえば と 。
- の倍数 …
- の倍数 …
どちらにも出てくる数(共通の数)が 公倍数です。 と の公倍数は 。その中でいちばん小さい が、最小公倍数です。
→やり方
- 倍数=その数を整数倍した数( 倍からかぞえる)。
- 公倍数=2つの数に共通する倍数。
- 最小公倍数=公倍数の中でいちばん小さい数。
最小公倍数の見つけ方
下の図を見てください。 の倍数と の倍数を数直線にならべると、両方に印がつくいちばん小さい数が 。これが最小公倍数です。
いちいち両方を長く書き出さなくても、大きいほうの数の倍数を順に書いて、もう一方でわり切れる最初の数をさがすと速いです。
と なら、大きい の倍数を書いて、 でわれるかを順に見ます。
が でわり切れたので、最小公倍数は 。両方でわり切れるか必ず確かめましょう(、、どちらもわり切れる ◎)。
✓コツ
公倍数は、最小公倍数の倍数になります。 と の公倍数は =「 の倍数」。だから最小公倍数さえ見つければ、ほかの公倍数も全部わかります。
いっしょに解こう
と の最小公倍数って、 じゃないの? かけたら出ると思ってた…
それがよくあるカン違いなんだ。かけ算した も公倍数だけど、いちばん小さいわけじゃない。 と には、もっと小さい共通の倍数 があるよね。だからかけ算で出すのはダメ。ちゃんと倍数を書き出して、共通でいちばん小さいものをさがそう。
なるほど。じゃあ大きいほうの の倍数を、 と書いて、 でわれるかを見ればいいんだね。
そのとおり。 は でわれないけど、 は でわれる。だから が答え。最後に「両方でわり切れるか」を確かめれば、まちがいなしだよ。
✓理解チェック①
✓理解チェック②
よくある間違い
✕よくある間違い
つまずきやすい3つを先回りします。
❌ と の最小公倍数を とする → かけ算した数も公倍数だけど、最小ではない。⭕ (共通でいちばん小さい)。
❌ 「 と は だったから、最小公倍数はいつもかけ算」と思い込む → たまたま一致しただけ。⭕ かならず倍数を書き出して確かめる。
❌ 公倍数と約数をごちゃまぜにする → 倍数は「整数倍してふえる数(大きくなる)」。⭕ 約数は「わり切れる数(その数以下)」で別物。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:倍数を書き出す)
倍からじゅんに、整数倍した数を書きます。
- の倍数を、小さいほうから つ書きましょう。
- の倍数を、小さいほうから つ書きましょう。
答えと解説を見る
- ()
- ()
✏️ やってみよう②(標準:最小公倍数を求める)
大きいほうの倍数を書いて、もう一方でわり切れる最初の数をさがします。
- と の最小公倍数は?
- と の最小公倍数は?
答えと解説を見る
- 大きい の倍数 。 ははじめて でわり切れる。最小公倍数は (確かめ:、、どちらもわり切れる ◎)。
- 大きい の倍数 。 ははじめて でわり切れる。最小公倍数は (確かめ:、 ◎)。 ではないので注意。
✏️ やってみよう③(応用:3つの数・文章題)
3つでも考え方は同じ。文章題は「いつそろうか=公倍数」と読みかえます。
- ・・ の最小公倍数は?(3つとも書き出して、共通でいちばん小さい数)
- 赤いランプは 秒ごと、青いランプは 秒ごとに点灯します。いま同時についたら、次に2つが同時につくのは何秒後?
答えと解説を見る
- の倍数 / の倍数 / の倍数 。3つとも共通でいちばん小さいのは (確かめ:、、 ◎)。
- 「2つが同時につく」= と の公倍数の秒数。最小公倍数を求めると、 の倍数 ではじめて でわれるのが 。だから 秒後(確かめ:、、どちらもちょうどわり切れる ◎)。
家おうちの方へ
ここでいちばん多いつまずきは「最小公倍数=2つの数のかけ算」という思い込みです。 と のように、たまたまかけ算と一致する例だと正しく見えてしまうのが厄介なところ。 と ( ではなく )のような“一致しない例”を一度いっしょに書き出すと、「かならず倍数を並べて、共通でいちばん小さいものを取る」という正しい手順が定着します。求めた最小公倍数が「両方でわり切れるか」を確かめる習慣をつけると、ミスがほぼなくなります。
倍数のつぎは、その反対の「約数」。 つの数に共通する約数(公約数)と、その中でいちばん大きい最大公約数を見つけにいきましょう。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 倍数=その数を整数倍した数。 の倍数は とかぎりなく続く。
- 公倍数=2つの数に共通する倍数。 と なら 。
- 最小公倍数=公倍数の中でいちばん小さい数。 と では 。
- 見つけ方:大きいほうの倍数を順に書き、もう一方でわり切れる最初の数が最小公倍数。
- 公倍数は、最小公倍数の倍数()になる。