なぜ小数点はそこ?(10倍・100倍でもどす)
小数のかけ算で、なぜ小数点以下のけた数を合計した位置に小数点をうつのかを、「10倍して整数にして計算し、あとでわってもどす」考え方と面積図でわかりやすく解説します。
◎このページのゴール
小数のかけ算で小数点の位置がけた数の合計になる理由を、「10倍して整数にして計算し、あとで÷でもどす」考え方と面積図で理解する。
2.3×1.4=3.22。やり方では「小数点以下のけた数をたした分だけ小数点をうつ」と習いました。でも、どうしてそこに小数点をうつの? 答えは、2.3 も 1.4 も10倍して整数にしてから計算して、あとでもとにもどしているから。理由がわかると、もう小数点の場所で迷いません。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
考え方A:10倍して整数にして、あとでもどす
小数のままだとかけ算しづらいので、まず整数になおして計算します。2.3 を10倍すると 23、1.4 を10倍すると 14。これで整数のかけ算 23×14 ができます。
→やり方
- 2.3を10倍、1.4を10倍して、整数 23 と 14 にする。
- 整数のかけ算をする。23×14=322。
- 10倍を2回したので、答えは100倍になっている。最後に**÷100**でもとにもどす → 322÷100=3.22。
ポイントは、10倍を2回したから、答えは 10×10=100 倍にふくらんでいること。だから最後に ÷100 してもどします。100 でわると小数点が左に2つ動くので、答えは小数第二位まで、つまり小数点以下が2けたになります。
式でたしかめる
分数で書くと、もっとはっきりします。2.3=1023、1.4=1014 なので、
2.3×1.4=1023×1014=100322=3.22
分母が 10×10=100 になるから、÷100、つまり小数第二位まで。「両方のけた数をたす」のは、10倍した回数をたしているのと同じなのです。
考え方B:面積の図で見る
たて 2.3・よこ 1.4 の長方形の面積を考えます。1 マスを 0.1×0.1=0.01 にすると、たては 0.1 が 23 こ分、よこは 0.1 が 14 こ分。だから小さなマスは全部で 23×14=322 個あります。
1 マスは 0.01。それが 322 個だから、面積は 0.01×322=3.22。cm2 でいえば 3.22cm2 です。考え方Aとぴったり同じ答えになりました。図で見ると「小さいマスが 0.01 だから、答えも小数第二位になる」のがよくわかります。
×10で右に1つ、÷10で左に1つ
ここまでの土台が「×10 や ÷10 で小数点が動く」しくみです。
✓コツ
- ×10 すると、小数点は右に1つ動く(2.3→23)。
- ÷10 すると、小数点は左に1つ動く(23→2.3)。
- ×100 は右に2つ、÷100 は左に2つ。
だから「10倍を2回して整数にし、÷100 でもどす」は、小数点を右に2つ動かして計算 → 最後に左に2つもどす、ということ。動かした分を必ずもどすのがコツです。
いっしょに解こう
セナ 10倍して計算するのはわかったけど、最後に「÷10」だけしちゃダメなの?
ホクト先生 そこが大事なところ! 2.3 も 1.4 も両方10倍したよね。10倍が2回だから、答えは 10×10=100 倍にふくらんでる。だから ÷10 じゃ足りなくて、÷100 でもどすんだ。
セナ なるほど。0.4×0.7 もやってみる! 4×7=28、両方10倍したから ÷100 で…
ホクト先生 そう、28÷100=0.28。0.4×0.7=0.28 で正解だよ。1 より小さい数どうしをかけたから、答えも小さくなったね。
✓理解チェック①
✓理解チェック②
✕よくある間違い
理由を考えるときに、つまずきやすい2つを先回りします。
❌ 両方10倍したのに、最後に ÷10 だけでもどす → 322÷10=32.2 になってしまう。⭕ 10倍が2回 = 100倍だから ÷100。322÷100=3.22。
❌ 面積図で「マスの数」をそのまま答えにする → マスは 322 個だけど、1 マスは 1 ではなく 0.01。⭕ 0.01×322=3.22。マスの大きさを取りちがえない。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:10倍でもどす考えで説明する)
「10倍して整数にする → 計算 → 何倍ふくらんだ分でわる」の流れで説明しましょう。
- 2.3×1.4 を、10倍でもどす考えで求めてね。
答えと解説を見る
- 2.3 を10倍で 23、1.4 を10倍で 14。23×14=322。10倍を2回したので 100 倍ふくらんでいる → 322÷100= 3.22。
(確かめ:3.22÷1.4=2.3 ◎。小数点以下は2けた)
✏️ やってみよう②(標準:面積図から積を読む)
たて 1.2・よこ 1.3 の長方形を、0.1×0.1=0.01 のマスに分けます。
- 小さいマスは全部で何個?
- 面積(=積)はいくつ?
答えと解説を見る
- たては 0.1 が 12 こ、よこは 0.1 が 13 こ。マスは 12×13= 156 個。
- 1 マスは 0.01 なので、0.01×156= 1.56。つまり 1.2×1.3=1.56。
(確かめ:12×13=156、÷100=1.56。1.56÷1.3=1.2 ◎)
✏️ やってみよう③(応用:なぜ2けたかを言葉で)
- 2.3×1.4 の答えが、なぜ「小数点以下2けた」になるのかを、言葉で説明しましょう。
答えと解説を見る
- (例)2.3 と 1.4 をそれぞれ10倍して整数にして計算した。10倍を2回したので、答えは 100 倍にふくらんでいる。だから最後に ÷100 でもどす。100 でわると小数点が左に2つ動くので、答えは小数点以下が2けたになる。
(分数でいうと 1023×1014=100322。分母が 100 = 小数第二位。確かめ:2.3×1.4=3.22 ◎)
家おうちの方へ
「小数点以下のけた数をたす」というルールは、丸暗記でも答えは出せます。でも「両方を10倍したから100倍ふくらんでいる → だから÷100」と理由で理解しておくと、けた数が増えても、わり算でも応用がききます。答えが出たら「だいたいいくつになるはず?」と見積もってから確かめる習慣をつけると、けたのまちがいに自分で気づけるようになります。
理由がわかったら、次は小数のかけ算を実際の場面で使う文章題に進みましょう。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 小数を10倍すると整数になる。2.3×10=23、1.4×10=14。
- 両方を10倍したので、答えは100倍になっている。だから最後に÷100でもどす。
- 23×14=322 を ÷100 して 3.22。だから小数点以下は2けた。
- 面積図で見ると、0.1×0.1=0.01 のマスが 322 個 → 3.22。
- ×10 で小数点は右に1つ、÷10 で左に1つ動く。
よくある質問
小数のかけ算で、なぜ小数点以下のけた数をたした位置に小数点をうつの?
両方の数を10倍して整数にしてから計算し、最後にその分をわり算でもとにもどしているからです。たとえば 2.3×1.4 は、両方を10倍して 23×14=322 と計算します。10倍を2回したので答えは100倍にふくらんでおり、最後に÷100すると小数点が左に2つ動いて 3.22。だから小数点以下は 1けた+1けた=2けた になります。
2.3×1.4 で、最後に÷10ではなく÷100でもどすのはなぜ?
2.3と1.4の両方を10倍したからです。10倍が2回なので、答えは 10×10=100倍 にふくらんでいます。だから÷10では足りず、÷100でもどします。322÷100=3.22 が正しい答えです。
面積の図で考えると、どうして 2.3×1.4=3.22 になるの?
たて2.3・よこ1.4の長方形を、1辺0.1のマス(1マス=0.1×0.1=0.01)に分けて数えます。たては0.1が23こ分、よこは0.1が14こ分なので、マスは全部で 23×14=322個。1マスは0.01だから、面積は 0.01×322=3.22 になります。
「小数点以下のけた数をたす」は丸暗記でもいいの?
答えを出すだけなら丸暗記でも計算できますが、理由とセットで理解するのがおすすめです。「両方を10倍したから100倍ふくらむ、だから÷100でもどす」とわかっていれば、けた数が増えても応用がききます。答えが出たら「だいたいいくつになるはず?」と見積もる習慣をつけると、けたのまちがいに自分で気づけるようになります。
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