分数のわり算のやり方(なぜ逆数をかける?)

分数のわり算「ひっくり返してかける」理由を図と式でやさしく解説。逆数の意味と、なぜ÷が×に変わるのかが、丸暗記でなく納得して身につきます。

このページのゴール

分数のわり算は「わる数の逆数をかける」ことを理由とともに理解し、正しく計算できるようになる。

分数のわり算は「ひっくり返してかける」。やり方は有名ですが、なぜ? と聞かれると困りますよね。ここでは、その理由までしっかり納得してもらいます。理由がわかれば、もう一生忘れません。

分数のわり算のやり方

やり方

  1. わる数(÷のうしろ)を逆数にする(分母と分子を入れかえる)
  2. ÷を×に変える
  3. あとはふつうのかけ算(約分も)

23÷45=23×54=2×53×4=1012=56\dfrac23\div\dfrac45=\dfrac23\times\dfrac54=\dfrac{2\times5}{3\times4}=\dfrac{10}{12}=\dfrac{5}{6}

逆数とは

逆数とは、分母と分子を入れかえた数。もとの数とかけると 1になる相手です。

45 の逆数は 54(45×54=1)\dfrac45\ \text{の逆数は}\ \dfrac54\quad\left(\dfrac45\times\dfrac54=1\right)

整数の逆数も同じ。3=313=\dfrac31 なので、33 の逆数は 13\dfrac13 です。

理解チェック①

どうして「ひっくり返してかける」の?

まず直感から。3÷123\div\dfrac12 は「3 の中に 12\dfrac12 がいくつ入るか」という意味。下の図のように、3 を半分ずつに分けると 6 個。だから 3÷12=63\div\dfrac12=6。これは 3×23\times2 と同じ——つまり「÷12\dfrac12」は「×2(12\dfrac12 の逆数をかける)」なのです。

1113 の中に 1/2 が 6 個 → 3 ÷ 1/2 = 6(= 3 × 2)

つぎに、なぜ一般に逆数をかけてよいのか。わり算は「わられる数とわる数の両方に同じ数をかけても、商は変わらない」という性質があります(6÷2=12÷46\div2=12\div4 と同じ)。これを使って、わる数を1にしてしまえば、わり算が消えます。

23÷45=(23×54)÷(45×54)=(23×54)÷1=23×54\dfrac23\div\dfrac45=\left(\dfrac23\times\dfrac54\right)\div\left(\dfrac45\times\dfrac54\right)=\left(\dfrac23\times\dfrac54\right)\div 1=\dfrac23\times\dfrac54

わる数 45\dfrac45 に逆数 54\dfrac54 をかけると1になる。同じことをわられる数にもすると、結局「逆数をかける」だけが残るのです。

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セナ

わる数を1にすれば「÷1」だから消える…だから逆数をかけるんだ!

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ホクト先生

その通り! 「ひっくり返してかける」は魔法じゃなくて、ちゃんと理由がある。逆数はかけると1になる相手、と覚えておけば納得だね。

理解チェック②

どっちをひっくり返す?

よくある間違い

まちがい

わられる数(前)をひっくり返す

正しい

わる数(÷のうしろ)だけをひっくり返す

ひっくり返すのは ÷のうしろ(わる数)だけ。前の数(わられる数)はそのままです。ここを取りちがえると答えが変わってしまいます。

理解チェック③

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:わる数を逆数にして×に)

計算しましょう(約分まで)。

  1. 35÷23\dfrac35\div\dfrac23
  2. 49÷83\dfrac49\div\dfrac{8}{3}
答えと解説を見る
  1. 35×32=910\dfrac35\times\dfrac32=\dfrac{9}{10}(確かめ:910×23=1830=35\dfrac{9}{10}\times\dfrac23=\dfrac{18}{30}=\dfrac35 で、もとにもどる ◎)
  2. 49×38\dfrac49\times\dfrac38 → 4と8、3と9を約分して 1×13×2=16\dfrac{1\times1}{3\times2}=\dfrac16(確かめ:16×83=818=49\dfrac16\times\dfrac83=\dfrac{8}{18}=\dfrac49 ◎)

✏️ やってみよう②(標準:整数がまざるわり算)

整数は分母1の分数とみて計算しましょう。

  1. 56÷10\dfrac56\div 10
  2. 4÷274\div\dfrac27
答えと解説を見る
  1. 56×110\dfrac56\times\dfrac{1}{10} → 5と10を5で約分して 16×2=112\dfrac{1}{6\times2}=\dfrac{1}{12}(確かめ:112×10=1012=56\dfrac{1}{12}\times10=\dfrac{10}{12}=\dfrac56 ◎)
  2. 41×72=282=14\dfrac41\times\dfrac72=\dfrac{28}{2}=14(確かめ:14×27=287=414\times\dfrac27=\dfrac{28}{7}=4 ◎)

✏️ やってみよう③(応用:分ける・等分する文章題)

式を立てて計算しましょう(約分まで)。

  1. 34\dfrac34 L のジュースを、1人 18\dfrac18 L ずつコップに分けます。何人分に分けられますか。
  2. 45\dfrac45 m のテープを6人で同じ長さに分けます。1人分は何mですか。
答えと解説を見る
  1. 「いくつ分」だからわり算:34÷18=34×8=244=6\dfrac34\div\dfrac18=\dfrac34\times8=\dfrac{24}{4}=66人分(確かめ:18×6=68=34\dfrac18\times6=\dfrac68=\dfrac34 ◎)
  2. 「等分」だからわり算:45÷6=45×16=430=215\dfrac45\div6=\dfrac45\times\dfrac16=\dfrac{4}{30}=\dfrac{2}{15}215\dfrac{2}{15} m(確かめ:215×6=1215=45\dfrac{2}{15}\times6=\dfrac{12}{15}=\dfrac45 ◎)

おうちの方へ

「ひっくり返してかける」を理由なしで覚えると、整数のわり算や混じった計算で混乱しがちです。「わる数を1にすればわり算が消える」という考え方を一度見せておくと、応用がききます。つまずきの定番は「前の数をひっくり返す」ミス。ひっくり返すのは“÷のうしろだけ”を口ぐせにしましょう。

最後は、帯分数やかけ算・わり算が混じった計算。仮分数と逆数の合わせ技で攻略します。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 分数のわり算は わる数をひっくり返して(逆数にして)かける
  • 逆数 = 分母と分子を入れかえた数(かけると1になる相手)。
  • わられる数はそのまま、変えるのはわる数だけ
  • ÷を×に直したら、あとはかけ算(約分も同じ)。

よくある質問

分数のわり算はどうやって計算しますか?

わる数(÷のうしろの数)をひっくり返して(逆数にして)、÷を×に変えてかけます。たとえば3分の2÷5分の4は、3分の2×4分の5=6分の5(5/6)。わられる数はそのままで、変えるのはわる数だけです。

なぜ分数のわり算は、ひっくり返してかけるの?

わる数を1にしてしまえば、わり算が消えるからです。わり算には「わられる数とわる数の両方に同じ数をかけても商は変わらない」という性質があります。わる数5分の4に逆数の4分の5をかけると1になり、同じ数をわられる数にもかけると「÷1」は消えるので、結局「逆数をかける」形だけが残るのです。

逆数ってなんですか?

分母と分子を入れかえた数で、もとの数とかけると1になる相手のことです。5分の4の逆数は4分の5。整数も同じで、3は1分の3とみられるので、3の逆数は3分の1です。

どっちの分数をひっくり返せばいいの?

ひっくり返すのは÷のうしろ(わる数)だけです。前の数(わられる数)はそのまま。ここを取りちがえると答えが変わってしまうので、「ひっくり返すのは÷のうしろだけ」を口ぐせにしましょう。

#分数のわり算#逆数#小6算数