おうぎ形(弧の長さと面積)|中心角の割合で求める

中1のおうぎ形を、図でやさしく解説。円周と円の面積の復習から、中心角の割合(a/360)を使った弧の長さと面積の求め方まで、πを使った計算を図と例題でしっかりわかります。

このページのゴール

中心角の割合(a/360)を使って、おうぎ形の弧の長さと面積を、πを用いて求められるようになる。

おうぎ形は、ピザやケーキを切り分けたときの「1切れ」の形。円の一部です。むずかしそうに見えますが、**「円全体の何分のいくつか(中心角の割合)」**さえつかめば、弧の長さも面積も、円の公式に割合をかけるだけ。図で攻略しましょう。

まず円の公式を復習(πを使う)

中学からは、円周率を π\pi(パイ) という文字で表します(小学校の 3.143.14 の代わり)。半径を rr とすると、

  • 円周 == 直径 ×π=2πr\times\pi=2\pi r
  • 円の面積 =πr2=\pi r^2
r円周 = 2πr面積 = πr²πは円周率(約3.14)

iメモ

答えは π\pi をつけたまま書きます。たとえば半径 55 の円の面積は π×52=25π\pi\times5^2=25\pi。「25π25\pi」が答えで、3.143.14 をかけて 78.578.5 と直す必要はありません(中学では π\pi のまま答えるのがふつう)。

おうぎ形と中心角

おうぎ形は、円を2本の半径で切り取った形。その2本の半径がつくる角を中心角といいます。

おうぎ形は「円全体の一部」。中心角が a° なら、円全体(360°360°)のうち a360\dfrac{a}{360} ぶんです。たとえば中心角 90°90° なら 90360=14\dfrac{90}{360}=\dfrac{1}{4} で、円の4分の1。

r120°中心角 a°→ 円の a/360 ぶん

弧の長さの求め方

弧(おうぎ形の曲がった辺)は、円周の a360\dfrac{a}{360} ぶん。だから、

弧の長さ=2πr×a360\text{弧の長さ}=2\pi r\times\frac{a}{360}

例題: 半径 66 cm、中心角 120°120° のおうぎ形の弧の長さは?

2π×6×120360=12π×13=4π (cm)2\pi\times6\times\frac{120}{360}=12\pi\times\frac13=4\pi\ \text{(cm)}

コツ

a360\dfrac{a}{360} は先に約分すると計算が楽です。120360=13\dfrac{120}{360}=\dfrac1390360=14\dfrac{90}{360}=\dfrac1460360=16\dfrac{60}{360}=\dfrac16。「中心角は円の何分のいくつ?」を先に出してから、円周や面積にかけましょう。

理解チェック①

おうぎ形の面積の求め方

面積も同じ考え方。円の面積の a360\dfrac{a}{360} ぶんです。

おうぎ形の面積=πr2×a360\text{おうぎ形の面積}=\pi r^2\times\frac{a}{360}

例題: 半径 66 cm、中心角 120°120° のおうぎ形の面積は?

π×62×120360=36π×13=12π (cm2)\pi\times6^2\times\frac{120}{360}=36\pi\times\frac13=12\pi\ \text{(cm}^2)

円のうち 120/360 = 1/3面積 = πr² × a/360= 36π × 1/3= 12π cm²

iメモ

弧の長さ \ell がわかっているときは、おうぎ形の面積を 12r\dfrac12\ell r12×\dfrac12\times×\times半径)でも求められます。半径 66、弧 4π4\pi なら 12×4π×6=12π\dfrac12\times4\pi\times6=12\pi で同じ答え。三角形の面積(12×\dfrac12\times底辺×\times高さ)と似た形で覚えやすいです。

理解チェック②

いっしょに解こう

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セナ

弧の長さの公式と面積の公式、2πr2\pi rπr2\pi r^2 がごちゃごちゃになる…

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ホクト先生

もとの円の公式さえ覚えていればOK。弧は「円周」の仲間(長さ)だから 2πr2\pi ra360\dfrac{a}{360}面積は「円の面積」の仲間だから πr2\pi r^2a360\dfrac{a}{360}。どっちも「円のものに a360\dfrac{a}{360} をかける」だけだよ。

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セナ

なるほど! a360\dfrac{a}{360} は共通なんだね。

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ホクト先生

そう。だから手順は「①中心角は円の何分のいくつ?(a360\dfrac{a}{360} を約分)→ ②円周 or 円の面積にかける」の2ステップ。先に約分しておくと計算がぐっと楽になるよ。

よくある間違い

つまずきやすい2つを先回りします。

❌ 弧の長さを πr2×a360\pi r^2\times\dfrac{a}{360} で求める → それは面積の式。弧は長さなので 2πr×a3602\pi r\times\dfrac{a}{360}

a360\dfrac{a}{360} をかけ忘れて、円のまま答える → おうぎ形は一部。必ず a360\dfrac{a}{360} をかける

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:4分の1・半円)

中心角を「円の何分のいくつ」に直してから計算しましょう。

  1. 半径 44 cm、中心角 90°90° のおうぎ形の弧の長さは?
  2. 半径 44 cm、中心角 90°90° のおうぎ形の面積は?
答えと解説を見る
  1. 90360=14\dfrac{90}{360}=\dfrac142π×4×14=8π×14=2π2\pi\times4\times\dfrac14=8\pi\times\dfrac14=2\pi cm
  2. π×42×14=16π×14=4π\pi\times4^2\times\dfrac14=16\pi\times\dfrac14=4\pi cm²

✏️ やってみよう②(標準:いろいろな中心角)

約分してから計算するのがコツです。

  1. 半径 1010 cm、中心角 72°72° のおうぎ形の弧の長さは?
  2. 半径 33 cm、中心角 240°240° のおうぎ形の面積は?
答えと解説を見る
  1. 72360=15\dfrac{72}{360}=\dfrac152π×10×15=20π×15=4π2\pi\times10\times\dfrac15=20\pi\times\dfrac15=4\pi cm
  2. 240360=23\dfrac{240}{360}=\dfrac23π×32×23=9π×23=6π\pi\times3^2\times\dfrac23=9\pi\times\dfrac23=6\pi cm²

✏️ やってみよう③(応用:中心角を逆算・½ℓr)

公式を逆に使ったり、別の公式を使ったりします。

  1. 半径 66 cm、弧の長さが 4π4\pi cm のおうぎ形の中心角は何度?
  2. 半径 66 cm、弧の長さ 4π4\pi cm のおうぎ形の面積を 12r\dfrac12\ell r で求めると?
答えと解説を見る
  1. 2π×6×a360=4π2\pi\times6\times\dfrac{a}{360}=4\pi12π×a360=4π12\pi\times\dfrac{a}{360}=4\pia360=13\dfrac{a}{360}=\dfrac13a=120°a=120°
  2. 12×4π×6=12π\dfrac12\times4\pi\times6=12\pi cm²(中心角の式 π×36×13=12π\pi\times36\times\dfrac13=12\pi と一致)

おうちの方へ

おうぎ形は「円全体の a360\dfrac{a}{360} ぶん」という割合の考え方が核心です。弧の長さと面積の式を別々に丸暗記させるより、「円周 2πr2\pi r / 円の面積 πr2\pi r^2 に、共通して a360\dfrac{a}{360} をかける」と整理すると混乱しません。計算は先に a360\dfrac{a}{360} を約分させるとミスが減ります。答えは π\pi をつけたまま書く(12π12\pi など)のが中学流である点も、最初に伝えておくとつまずきません。

これで中1「平面図形」はすべて完了です。図形の移動・基本の作図・おうぎ形が、合同や相似など、この先の図形分野の土台になります。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 円周 =2πr=2\pi r、円の面積 =πr2=\pi r^2(中学では円周率を π\pi で表す)。
  • おうぎ形は円の一部。中心角 aa^{\circ}a360\dfrac{a}{360} ぶん
  • 弧の長さ =2πr×a360=2\pi r\times\dfrac{a}{360}
  • おうぎ形の面積 =πr2×a360=\pi r^2\times\dfrac{a}{360}
  • 半径 66、中心角 120120^{\circ} なら、弧 =4π=4\pi、面積 =12π=12\pi

よくある質問

おうぎ形の弧の長さと面積は、どうやって求めますか?

弧の長さは「2×π×半径×360分の中心角(a/360)」、面積は「π×半径の2乗×360分の中心角(a/360)」で求めます。どちらも円周・円の面積の公式に、中心角の割合をかけるだけです。たとえば半径6cm・中心角120°なら、弧の長さは4πcm、面積は12πcm²になります。

なぜおうぎ形の計算では、360分の中心角(a/360)をかけるの?

おうぎ形は円の一部で、中心角がa°なら円全体(360°)のうちのa/360ぶんにあたるからです。たとえば中心角90°なら90/360=4分の1なので、弧の長さも面積も円のちょうど4分の1になります。先にa/360を約分してから円周や円の面積にかけると、計算がぐっと楽になります。

弧の長さの公式と面積の公式がごちゃごちゃになります。どう覚えればいいの?

もとの円の公式とセットで覚えましょう。弧は「長さ」なので円周の2πr(2×π×半径)に、面積は円の面積のπr²(π×半径の2乗)に、それぞれ共通のa/360をかけるだけです。「円のものにa/360をかける」と整理すれば、2つの式を別々に丸暗記する必要はありません。

おうぎ形の答えは、πのまま書いていいの?

はい。中学からは円周率をπ(パイ)という文字で表し、答えもπをつけたまま書くのがふつうです。たとえば半径5の円の面積はπ×5の2乗=25πが答えで、3.14をかけて78.5と直す必要はありません。

#平面図形#おうぎ形#弧の長さ#面積#中1数学