いろいろな方程式(かっこ・小数・分数)

中1数学「いろいろな一次方程式」を図でやさしく解説。かっこをふくむ式は分配法則で展開、小数をふくむ式は両辺を10倍・100倍、分数をふくむ式は分母の最小公倍数をかけてはらうという3つの整理のコツを身につけ、最後は同じ「移項してx=◯」の手順で解けるようになります。

先に答え

いろいろな方程式(かっこ・小数・分数)の整え方は3つ——

  1. かっこは分配法則で展開
  2. 小数は両辺を10倍・100倍して整数に
  3. 分数は両辺に分母の最小公倍数をかけて分母をはらう

で、整えたあとは「移項して x=◯」の同じ手順です。たとえば 2(x−3)=82(x-3)=8 は展開して 2x−6=82x-6=8、2x=142x=14、x=7x=7 と解けます。2(x−3)2(x-3) を 2x−32x-3 とする後ろの項へのかけ忘れが最多のミスなので、かっこの中の両方にかけましょう。

◎このページのゴール

かっこ・小数・分数をふくむ一次方程式を、形を整理してから解けるようになる。

2(x−3)=82(x-3)=8、0.2x+1=0.50.2x+1=0.5、x2+13=1\dfrac{x}{2}+\dfrac13=1 ——見た目は複雑ですが、最初に形を整えるひと手間を加えれば、あとは前のレッスンと同じ「移項して x=◯x=\bigcirc」だけ。整え方を3パターン覚えましょう。

かっこ:分配法則で展開する

かっこは、分配法則 a(b+c)=ab+aca(b+c)=ab+ac で外してから解きます。

2(x−3)=82(x-3)=8

分配法則で、かっこの中の xx と −3-3 の両方に 22 をかけます。

2x−6=82x-6=8

かっこが外れたら、あとはいつもの移項です。

2x=8+6=14⇒x=72x=8+6=14\quad\Rightarrow\quad x=7

✕よくある間違い

2(x−3)2(x-3) を 2x−32x-3 としてしまうミスが多発します。かっこの中の両方にかけるので、正しくは 2x−62x-6。展開のかけ忘れに注意。

✓理解チェック1

2(x−3)2(x-3) を展開すると?
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答え:2x−62x-6

分配法則で、かっこの中の xx と −3-3 の両方に 22 をかけます。2×x=2x2\times x=2x、2×(−3)=−62\times(-3)=-6 で 2x−62x-6。2x−32x-3 は −3-3 へのかけ忘れです。

✓理解チェック2

3(x+2)=153(x+2)=15 の解は?
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答え:x=3x=3

展開して 3x+6=153x+6=15 → 3x=93x=9 → x=3x=3。

小数:両辺を10倍・100倍

小数のままでは計算しにくいので、**両辺を10倍(または100倍)**して整数に直します。

0.2x+1=0.50.2x+1=0.5

両辺のすべての項を10倍します。0.2x0.2x は 2x2x、11 は 1010、0.50.5 は 55 に。

2x+10=52x+10=5

小数が消えたら、あとはいつもの移項です。

2x=5−10=−5⇒x=−522x=5-10=-5\quad\Rightarrow\quad x=-\dfrac52

✓コツ

両辺を10倍するときは、すべての項を10倍します。11 も 1010 に、0.50.5 も 55 になります。一部だけ忘れるとつり合いがくずれます。

✓理解チェック3

0.2x+1=0.50.2x+1=0.5 の両辺を10倍すると、どんな式になる?
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答え:2x+10=52x+10=5

すべての項を10倍します。0.2x0.2x → 2x2x、11 → 1010、0.50.5 → 55。まん中の 11 だけ10倍し忘れる(2x+1=52x+1=5)のがよくあるミスです。

✓理解チェック4

0.4x=1.20.4x=1.2 の解は?
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答え:x=3x=3

両辺を10倍して 4x=124x=12 → x=3x=3。確かめ:0.4×3=1.20.4\times3=1.2 で成り立ちます。

分数:分母をはらう

分数は、両辺に分母の最小公倍数をかけて分母を消します(これを「分母をはらう」といいます)。

x2+13=1\dfrac{x}{2}+\dfrac13=1

分母2と3の最小公倍数は6。両辺のすべての項に6をかけます。

6×x2+6×13=6×16\times\dfrac{x}{2}+6\times\dfrac13=6\times1

それぞれ計算すると、6×x26\times\dfrac{x}{2} は 6÷2=36\div2=3 だから 3x3x。6×136\times\dfrac13 は 22。右辺は 66。

3x+2=63x+2=6

分母が消えて、ふつうの方程式になりました。あとはいつもの移項です。

3x=6−2=4⇒x=433x=6-2=4\quad\Rightarrow\quad x=\dfrac43

ポイントは「すべての項に同じ数(6)をかける」こと。右辺の 11 にもかけ忘れないように。

x/2+1/3=1×6×6×63x+2=6分母が消えて、ふつうの方程式に
セナちゃんのアイコン
セナ

分母をはらうと、分数が消えてふつうの方程式になるんだね!

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

そう。ポイントは「すべての項に最小公倍数をかける」こと。右辺の 11 にもかけて 66 にするのを忘れずにね。

✓理解チェック5

x2+13=1\dfrac{x}{2}+\dfrac13=1 の分母をはらうときにかける、分母2と3の最小公倍数は?
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答え:66

2と3の公倍数のうち、いちばん小さいものは6。両辺のすべての項に6をかけると 3x+2=63x+2=6 になり、分母が消えます。

✓理解チェック6

x3=x−22\dfrac{x}{3}=\dfrac{x-2}{2} の解は?(両辺に6をかけよう)
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答え:x=6x=6

両辺に6をかけて 2x=3(x−2)2x=3(x-2) → 2x=3x−62x=3x-6 → −x=−6-x=-6 → x=6x=6。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:かっこを展開して解く)

分配法則でかっこを外してから解きましょう。

  1. 2(x+4)=142(x+4)=14
  2. 4(x−1)=2x+64(x-1)=2x+6
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  1. 展開して 2x+8=142x+8=14 → 2x=62x=6 → x=3x=3(確かめ:2×(3+4)=142\times(3+4)=14 ◎)
  2. 展開して 4x−4=2x+64x-4=2x+6 → 2x=102x=10 → x=5x=5(確かめ:4×(5−1)=164\times(5-1)=16、2×5+6=162\times5+6=16 ◎)

やってみよう②(標準:小数は10倍して解く)

両辺をすべて10倍して、整数の式に直してから解きましょう。

  1. 0.3x−0.5=0.10.3x-0.5=0.1
  2. 0.5x+0.2=1.20.5x+0.2=1.2
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  1. 両辺10倍 3x−5=13x-5=1 → 3x=63x=6 → x=2x=2(確かめ:0.3×2−0.5=0.10.3\times2-0.5=0.1 ◎)
  2. 両辺10倍 5x+2=125x+2=12 → 5x=105x=10 → x=2x=2(確かめ:0.5×2+0.2=1.20.5\times2+0.2=1.2 ◎)

やってみよう③(応用:分母をはらう・身近な場面)

分母の最小公倍数を両辺にかけて分母をはらいましょう。3はお小遣いの予算配分の問題です。

  1. x4+1=x2\dfrac{x}{4}+1=\dfrac{x}{2}
  2. 2x−13=3\dfrac{2x-1}{3}=3
  3. お小遣い xx 円のうち、13\dfrac13 を貯金、14\dfrac14 を本に使ったら、残りは1250円でした。お小遣いはいくら?(式:x−13x−14x=1250x-\dfrac13x-\dfrac14x=1250)
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  1. 両辺4倍 x+4=2xx+4=2x → −x=−4-x=-4 → x=4x=4(確かめ:44+1=2\dfrac44+1=2、42=2\dfrac42=2 ◎)
  2. 両辺3倍 2x−1=92x-1=9 → 2x=102x=10 → x=5x=5(確かめ:2×5−13=93=3\dfrac{2\times5-1}{3}=\dfrac93=3 ◎)
  3. 両辺に12をかけて 12x−4x−3x=1500012x-4x-3x=15000 → 5x=150005x=15000 → x=3000x=3000。3000円(確かめ:貯金 10001000 円・本 750750 円・残り 3000−1000−750=12503000-1000-750=1250 円 ◎)

家おうちの方へ

「かっこは展開」「小数は10倍」「分数は分母をはらう」——この“最初のひと手間”を3つ覚えるだけで、複雑に見える方程式が基本形に変わります。共通するミスは「一部の項だけ処理を忘れる」こと。必ず全部の項に同じ操作をする、と確認させてください。

計算はこれで一通り完成です。最後は文章を方程式にする文章題。ここが方程式の本当の使いどころです。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • かっこ → 分配法則で展開してから解く。
  • 小数 → 両辺を10倍・100倍して整数に。
  • 分数 → 両辺に分母の最小公倍数をかけて分母をはらう。
  • 整えたあとは「移項して x=◯」の同じ手順。

よくある質問

かっこ・小数・分数のある方程式は、どうやって解きますか?

最初に形を整えてから、いつもどおり移項で解きます。かっこは分配法則で展開、小数は両辺を10倍・100倍して整数に、分数は両辺に分母の最小公倍数をかけて分母をはらいます。整えたあとは「移項してx=◯」という基本の手順と同じです。

「分母をはらう」とは、どういう意味ですか?

方程式の両辺に分母の最小公倍数をかけて、分数を消すことです。たとえば2分のx+3分の1=1なら、分母2と3の最小公倍数6を両辺にかけて3x+2=6にします。分母が消えて、ふつうの方程式として解けるようになります。

なぜ両辺を10倍したり、分母をはらったりしてもいいの?

両辺に同じ数をかけても、等式のつり合いは変わらないからです。ただし「すべての項」に同じ数をかけるのが条件で、一部の項だけ10倍し忘れたり、右辺の数にかけ忘れたりすると、つり合いがくずれて答えがズレてしまいます。

2(x−3)のようなかっこの展開で、注意することは?

かっこの中の「両方」の項にかけることです。2(x−3)を2x−3としてしまうミスが多発しますが、正しくは2x−6。分配法則で、xにも−3にも2をかけると覚えましょう。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 方程式の解き方(移項)に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 印刷して、手を動かす
    読んでわかっても、手が動くとは限りません。無料のプリントを刷って、量をこなしてください。
  3. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
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