方程式の解き方(移項)

移項とは、方程式の項を反対側に移すと符号が変わる計算のわざのこと。「両辺に同じ数をたす・ひく」という等式の性質を1行で済ませたのが移項だと図で示しながら、文字を左辺・数を右辺に集めて x=◯ の形に解く手順と、両辺に文字がある式の解き方までわかります。

先に答え

方程式の解き方は次の3ステップです。

  1. 文字の項を左辺・数の項を右辺に移項する(移すと符号が変わる)
  2. 両辺を計算して ax=bax=b の形にする
  3. 両辺を xx の係数でわる

たとえば 2x+3=112x+3=11 は +3+3 を移項して 2x=11−32x=11-3、2x=82x=8、両辺を2でわって x=4x=4 です。移項は「両辺に同じ数をたす・引く」を省略した書き方なので、符号の変え忘れ(2x=11+32x=11+3 とするのは誤り)に注意し、解けたらもとの式に代入して確かめましょう。

◎このページのゴール

移項を使って、文字を左・数を右に集め、一次方程式を x=◯ の形で解けるようになる。

2x+3=112x+3=11 を、いちいち「両辺から3を引いて…」と書くのは大変。そこで使うのが移項です。移項を覚えると、方程式が一気にスピードアップします。コツは「移すと符号が変わる」だけ。

移項とは

等号をまたいで、項を反対側に移すことを移項といいます。このとき符号(+−)が反対になります。

2x+3=11⇒2x=11−32x+3=11 \quad\Rightarrow\quad 2x=11-3

+3+3 を右辺に移したら −3-3 になりました。あとは 2x=82x=8、両辺を2でわって x=4x=4。

一次方程式2x+3=11を、両辺から3を引き、両辺を2で割ってx=4と求める手順

✓理解チェック1

3x−8=73x-8=7 の −8-8 を右辺に移項すると、どんな式になる?
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答え:3x=7+83x=7+8

移項は「両辺に同じ数をたす・引く」の近道です。両辺に 88 をたすと左辺の −8-8 が消えて、右辺に +8+8 が現れます。だから 3x=7+83x=7+8。計算すると 3x=153x=15、両辺を3でわって x=5x=5 です。

なぜ符号が変わるの?

移項は、実は「両辺から同じ数を引く(たす)」を省略して書いただけ。前のレッスンの等式の性質そのものです。

2x+3=112x+3=11 2x+3 −3‾=11 −3‾(両辺から3を引いた)2x+3\,\underline{-3}=11\,\underline{-3}\quad(\text{両辺から3を引いた}) 2x=11−32x=11-3

左辺の +3+3 が消え、右辺に −3-3 が現れました。これを一気にやるのが移項。だから符号が変わるのです。

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セナ

なるほど、移項はズルじゃなくて、等式の性質の“近道”なんだね。

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ホクト先生

その通り! 仕組みは同じ。だから移項のとき符号を変え忘れると、てんびんがかたむいて答えがズレる。「移したら符号チェンジ」を口ぐせにしよう。

✓理解チェック2

2x+3=112x+3=11 の +3+3 を右辺に移せるのは、両辺に何をしたからですか?
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答え:両辺から 33 を引いた

両辺から 33 を引くと、左辺は +3−3+3-3 で 00 になって消え、右辺には −3-3 が残ります。だから 2x=11−32x=11-3。符号が勝手に変わるのではなく、両辺に同じ操作をした結果です。片方の辺だけを変えると、てんびんがかたむいて等式が成り立たなくなります。

✓理解チェック3

x+7=12x+7=12 を移項で解くと?
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答え:x=5x=5

+7+7 を右へ移項して符号チェンジ:x=12−7=5x=12-7=5 です。

解く手順

→やり方

  1. 文字の項を左辺、数の項を右辺に移項する(符号を変える)
  2. 両辺を計算して ax=bax=b の形にする
  3. 両辺を x の係数 a でわる

例:5x−4=3x+85x-4=3x+8

5x−3x=8+4(移項:3xを左へ、−4を右へ)5x-3x=8+4\quad(\text{移項:}3x\text{を左へ、}-4\text{を右へ}) 2x=122x=12 x=6x=6

✓理解チェック4

5x−4=3x+85x-4=3x+8 を移項して 2x=122x=12 になりました。次にすることは?
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答え:両辺を 22 でわる

2x2x は「xx が2つ分」という意味なので、両辺を 22 でわると x=6x=6 になります。22 は xx とかけ算でつながっているので移項はできません(移項できるのは、たし算・ひき算でつながった項だけ)。確かめ:5×6−4=265\times6-4=26、3×6+8=263\times6+8=26 で一致します。

文字が両辺にあるとき

3x+8=x3x+8=x のように、文字が右辺にもあるときも同じ。文字を左に集めます。

3x−x=−8⇒2x=−8⇒x=−43x-x=-8\quad\Rightarrow\quad 2x=-8\quad\Rightarrow\quad x=-4

✕よくある間違い

移項で符号を変え忘れるのが最大のミス。2x+3=112x+3=11 を 2x=11+32x=11+3 としてしまうと答えがズレます。移項したら必ず符号を反対に。

✓理解チェック5

3x+8=x3x+8=x の右辺の xx を左辺に、左辺の +8+8 を右辺に移項すると?
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答え:3x−x=−83x-x=-8

文字は左、数は右に集めます。右辺の xx を左へ移すと符号が変わって −x-x、左辺の +8+8 を右へ移すと −8-8。よって 3x−x=−83x-x=-8 → 2x=−82x=-8 → x=−4x=-4。確かめ:3×(−4)+8=−43\times(-4)+8=-4 となり、右辺の xx と同じ値になります。

✓理解チェック6

4x−5=2x+74x-5=2x+7 の解は?
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答え:x=6x=6

4x−2x=7+54x-2x=7+5 → 2x=122x=12 → x=6x=6。文字を左、数を右に移項します。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:数の項を移項する)

数の項を反対側へ移項して解きましょう(移したら符号チェンジ)。

  1. x+9=4x+9=4
  2. x−6=10x-6=10
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  1. +9+9 を右へ移項:x=4−9=−5x=4-9=-5(確かめ:−5+9=4-5+9=4 ◎)
  2. −6-6 を右へ移項:x=10+6=16x=10+6=16(確かめ:16−6=1016-6=10 ◎)

やってみよう②(標準:移項してから係数でわる)

移項して ax=bax=b の形にしてから、両辺を xx の係数でわりましょう。

  1. 3x−7=83x-7=8
  2. 2x+5=−92x+5=-9
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  1. 3x=8+7=153x=8+7=15 → 両辺を3でわって x=5x=5(確かめ:3×5−7=83\times5-7=8 ◎)
  2. 2x=−9−5=−142x=-9-5=-14 → 両辺を2でわって x=−7x=-7(確かめ:2×(−7)+5=−92\times(-7)+5=-9 ◎)

やってみよう③(応用:文字が両辺・身近な場面)

文字を左・数を右に集めて解きましょう。3はスマホの料金プランの問題です。

  1. 6x=2x+126x=2x+12
  2. 5x−3=2x+95x-3=2x+9
  3. プランAは月1500円の定額。プランBは月500円+オプション1回50円。オプションを xx 回使うとき、AとBの料金が等しくなるのは何回?(式:1500=500+50x1500=500+50x)
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  1. 6x−2x=126x-2x=12 → 4x=124x=12 → x=3x=3(確かめ:6×3=186\times3=18、2×3+12=182\times3+12=18 ◎)
  2. 5x−2x=9+35x-2x=9+3 → 3x=123x=12 → x=4x=4(確かめ:5×4−3=175\times4-3=17、2×4+9=172\times4+9=17 ◎)
  3. 500500 を左へ移項:1500−500=50x1500-500=50x → 1000=50x1000=50x → x=20x=20。20回(確かめ:Bは 500+50×20=1500500+50\times20=1500 円でAと同じ ◎)

家おうちの方へ

移項は「等式の性質の近道」だと理解させると、符号を変える理由が腑に落ちます。最初のうちは省略せず「両辺から引く」式を1行はさんで書かせ、慣れたら移項に短縮——という段階を踏むと、符号ミスが激減します。

基本の解き方ができたら、次はかっこ・小数・分数がまざった方程式。形を整えれば、同じやり方で解けます。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 移項 = 項を反対側に移すこと。移すと符号が変わる。
  • 文字の項は左辺、数の項は右辺に集める。
  • ax=bax=b の形にして、最後に両辺を x の係数でわる。
  • 移項は「等式の性質(両辺に同じ操作)」を速くしただけ。

よくある質問

一次方程式は、どうやって解けばいいですか?

①文字の項を左辺に、数の項を右辺に移項する(移すと符号が変わる)、②両辺を計算してax=bの形にする、③両辺をxの係数aでわる、の3ステップです。たとえば5x−4=3x+8なら、5x−3x=8+4→2x=12→x=6と解けます。

なぜ移項すると符号が変わるの?

移項は「両辺から同じ数を引く(同じ数をたす)」という等式の性質を、省略して一気に書いたものだからです。たとえば2x+3=11の両辺から3を引くと2x=11−3。左辺の+3が消えて、右辺に−3が現れます。これを1回でやるのが移項なので、等号をまたぐと符号が反対になります。

移項でいちばん多いまちがいは何ですか?

符号の変え忘れです。2x+3=11を2x=11+3としてしまうと、答えがズレます。正しくは2x=11−3。「移したら符号チェンジ」を口ぐせにして、解けたらもとの式に代入して確かめると、ミスに自分で気づけます。

xの項が右辺にもあるときは、どう解くの?

文字の項を左辺に集めます。たとえば3x+8=xなら、右辺のxを左へ、+8を右へ移項して3x−x=−8。2x=−8となり、x=−4と解けます。文字は左、数は右に集めるのが基本の形です。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 方程式とは?(等式の性質)に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 印刷して、手を動かす
    読んでわかっても、手が動くとは限りません。無料のプリントを刷って、量をこなしてください。
  3. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
#一次方程式#移項#方程式の解き方#中1数学