一次式の計算(同類項・かっこのはずし方)

中1数学「一次式の計算」を面積図でやさしく解説します。同類項(文字の部分が同じ項)をまとめるたし算・ひき算、分配法則でかっこをはずす計算、かっこの前が−のときに中の符号がすべて反転する注意点まで、つまずきやすい所を図でていねいに理解できます。

先に答え

一次式の計算は、文字の部分が同じ項(同類項)の係数どうしをたす・引いてまとめます——3x+5x=(3+5)x=8x3x+5x=(3+5)x=8x。かっこは分配法則で中のすべての項にかけてはずし(3(2x−1)=6x−33(2x-1)=6x-3)、前が−のかっこは中の符号を全部反対にします(−(x−4)=−x+4-(x-4)=-x+4)。文字の項と定数項は種類がちがうので、3x+53x+5 を 8x8x とまとめるのは誤りです。

◎このページのゴール

同類項をまとめ、一次式のたし算ひき算・数をかける/わる・かっこのはずしを正しく計算できるようになる。

3x+5x3x+5x はいくつ? 答えは 8x8x。文字の式の計算は、仲間の項どうしをまとめるだけです。仲間とは「文字の部分が同じ項」のこと。ここをつかめば、かっこのはずし方まで一気に見通せます。よくつまずく「3x+5=8x3x+5=8x にしちゃう」「−(-( … )) の符号」も、図で先に片づけましょう。

同類項をまとめる

文字の部分が同じ項を、たがいに同類項といいます。3x3x と 5x5x は、どちらも文字が xx なので同類項です。

→やり方

  1. 文字の部分が同じ項(同類項)をさがす。
  2. その係数(数の部分)どうしをたす・引く。
  3. 文字の部分はそのままつける(変えない)。

たとえば 3x+5x3x+5x は、係数 33 と 55 をたして 88。文字 xx はそのままなので、答えは 8x8x です。

3x+5x=(3+5)x=8x3x+5x=(3+5)x=8x

なぜそうなるの?(同じものは数えられる)

xx を「箱1つ」だと思ってください。3x3x は箱が3つ、5x5x は箱が5つ。合わせると箱は8つ、つまり 8x8x です。同じ種類だから数えてまとめられるのです。

3x+5x=8x同じ「x の箱」だから、数えて合計できる3x+5→ まとまらない

下の段のように、3x3x(箱)と 55(玉)は種類がちがうので、合わせて数えられません。だから 3x+53x+5 は、これ以上まとめられずそのままが答えです。xx がついた項(文字の項)と、数だけの項(定数項)は混ぜません。

✓コツ

文字が同じでも、xx と x2x^2 は別の種類なので同類項ではありません(中3で出てきます)。中1では「xx どうし」「aa どうし」のように、同じ文字の項をまとめると考えればOKです。

✓理解チェック1

9y−4y9y-4y を計算すると?
答えと解説を見る

答え:5y5y

9y9y と 4y4y は同類項。係数を 9−4=59-4=5 にして、文字 yy はそのまま。答えは 5y5y です。確かめ:y=1y=1 で 9−4=59-4=5、5×1=55\times1=5 で一致◎

✓理解チェック2

3x+53x+5 を 8x8x とまとめてはいけない理由は?
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答え:3x3x と 55 は種類がちがう項だから(文字の項と定数項)

3x3x は「xx の箱が3つ」、55 は「ただの数」。種類がちがうものは数えて合体できないので、3x+53x+5 はこれ以上まとめられず、そのままが答えです。

一次式のたし算・ひき算

いくつかの項がある式どうしのたし算・ひき算も、やることは同じ。同類項どうしをまとめるだけです。文字の項は文字の項、定数項は定数項で集めます。

(3x+2)+(x−5)(3x+2)+(x-5)

xx の項は 3x3x と xx、定数項は +2+2 と −5-5。それぞれまとめます。

=(3x+x)+(2−5)=4x−3=(3x+x)+(2-5)=4x-3

?どうして?

ひき算(前が−のかっこ)は、かっこをはずすときに中の符号を全部反対にします。これが最大の注意点。次の章でじっくり見ます。

✓理解チェック3

(2x+4)+(3x−1)(2x+4)+(3x-1) を計算すると?
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答え:5x+35x+3

xx の項は 2x+3x=5x2x+3x=5x、定数項は 4−1=34-1=3。答えは 5x+35x+3 です。確かめ:x=1x=1 で元の式 (2+4)+(3−1)=8(2+4)+(3-1)=8、5×1+3=85\times1+3=8 で一致◎

数をかける・わる/かっこのはずし方

3(2x−1)3(2x-1) のように、かっこの前に数があるときは、かっこの中のすべての項にその数をかけます(分配法則)。

→やり方

  1. かっこの前の数を、中の項すべてにかける(1つもかけ忘れない)。
  2. かけたあとの符号に注意する(−どうしのかけ算は+)。
  3. わり算は「わる数の逆数をかける」か、各項を割ると考える。
3(2x−1)=3×2x+3×(−1)=6x−33(2x-1)=3\times 2x+3\times(-1)=6x-3

わり算も、各項をわればOKです。

(6x−9)÷3=6x3−93=2x−3(6x-9)\div 3=\dfrac{6x}{3}-\dfrac{9}{3}=2x-3

なぜそうなるの?(面積で見る分配法則)

3(2x−1)3(2x-1) は、たて 33・よこ 2x−12x-1 の長方形の面積と考えられます。よこを 2x2x と −1-1 に分けると、面積は2つに分かれます。

3たて2x−16x−33 ×(2x − 1)= 6x − 3

青い部分が 3×2x=6x3\times 2x=6x、赤い部分が 3×(−1)=−33\times(-1)=-3。合わせて 6x−36x-3。「中の項すべてにかける」のは、面積を分けて足しているからなのです。

前が「−」のかっこに注意

かっこの前が −-(マイナス1がかかっている)ときは、中の符号を全部反対にしてはずします。

−(x−4)=−x+4-(x-4)=-x+4

−(x−4)-(x-4) は −1×(x−4)-1\times(x-4) のこと。−1×x=−x-1\times x=-x、−1×(−4)=+4-1\times(-4)=+4 なので −x+4-x+4 になります。

−( x − 4 )=− x+ 4符号は「全部」反対になる(4 にもかかる)

✓理解チェック4

−(2a−5)-(2a-5) のかっこをはずすと?
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答え:−2a+5-2a+5

前の−は −1-1 をかけること。−1×2a=−2a-1\times2a=-2a、−1×(−5)=+5-1\times(-5)=+5 なので −2a+5-2a+5。後ろの項の符号も忘れずに反対にします。

✓理解チェック5

(8x−6)÷2(8x-6)\div 2 を計算すると?
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答え:4x−34x-3

各項を 22 でわって、8x2−62=4x−3\dfrac{8x}{2}-\dfrac{6}{2}=4x-3。後ろの項のわり忘れ(4x−64x-6)に注意。確かめ:2(4x−3)=8x−62(4x-3)=8x-6 で元にもどる◎

いっしょに解こう

セナちゃんのアイコン
セナ

3x+53x+5 って、なんで 8x8x にしちゃダメなの? つい足したくなる…

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ホクト先生

気持ちはわかるよ。でも 3x3x は「xx の箱が3つ」、55 は「ただの数」。種類がちがうから数えて合体できないんだ。33 匹のネコと 55 個のリンゴを「8」にできないのと同じだね。

セナちゃんのアイコン
セナ

なるほど! じゃあ −(x−4)-(x-4) は? −x−4-x-4 にしちゃいそう。

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

そこがいちばんの落とし穴。前の −- は −1-1 をかけること。だから xx も −4-4 も両方とも符号が反対になって −x+4-x+4 になる。後ろの項にかけ忘れないのがコツだよ。

✓理解チェック6

4a−2+a4a-2+a を計算すると?
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答え:5a−25a-2

同類項は 4a4a と aa。係数を 4+1=54+1=5 にして 5a5a。定数項 −2-2 はそのまま。答えは 5a−25a-2。確かめ:a=1a=1 で元の式 4−2+1=34-2+1=3、5×1−2=35\times1-2=3 で一致◎

✓理解チェック7

2(x−3)+52(x-3)+5 を計算すると?
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答え:2x−12x-1

まず 2(x−3)=2x−62(x-3)=2x-6(後ろの −3-3 にもかける)。次に −6+5=−1-6+5=-1。答えは 2x−12x-1。確かめ:x=2x=2 で元の式 2(2−3)+5=2(−1)+5=32(2-3)+5=2(-1)+5=3、2×2−1=32\times2-1=3 で一致◎

✕よくある間違い

つまずきやすい3つを先回りします。

❌ 3x+5=8x3x+5=8x → 文字の項と定数項を混ぜてはダメ。⭕ 3x+53x+5 のまま(これ以上まとまらない)。

❌ −(x−4)=−x−4-(x-4)=-x-4 → 後ろの符号を変え忘れている。⭕ −x+4-x+4(−4-4 も反対になって +4+4)。

❌ 3(2x−1)=6x−13(2x-1)=6x-1 → 後ろの項にかけ忘れ。⭕ 6x−36x-3(33 を −1-1 にもかける)。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:同類項をまとめる)

文字の部分が同じ項を、係数どうしでまとめましょう。

  1. 3x+5x3x+5x
  2. 7a−2a7a-2a
  3. 6y−y+26y-y+2
答えと解説を見る
  1. 3x+5x=(3+5)x=8x3x+5x=(3+5)x=8x(確かめ:x=1x=1 で 3+5=83+5=8、8×1=88\times1=8 ◎)
  2. 7a−2a=(7−2)a=5a7a-2a=(7-2)a=5a(確かめ:a=1a=1 で 7−2=57-2=5、5×1=55\times1=5 ◎)
  3. xx の項 6y−y=5y6y-y=5y、定数項 +2+2 はそのまま → 5y+25y+2(確かめ:y=1y=1 で 6−1+2=76-1+2=7、5×1+2=75\times1+2=7 ◎)

やってみよう②(標準:加減・かっこ・分配)

同類項をまとめる/分配法則でかっこをはずす、を使い分けましょう。

  1. (3x+2)+(x−5)(3x+2)+(x-5)
  2. 3(2x−1)3(2x-1)
  3. (6x−9)÷3(6x-9)\div 3
答えと解説を見る
  1. xx の項 3x+x=4x3x+x=4x、定数項 2−5=−32-5=-3 → 4x−34x-3(確かめ:x=2x=2 で 元の式 (6+2)+(2−5)=8−3=5(6+2)+(2-5)=8-3=5、4×2−3=54\times2-3=5 ◎)
  2. 3×2x=6x3\times2x=6x、3×(−1)=−33\times(-1)=-3 → 6x−36x-3(確かめ:x=2x=2 で 元の式 3(4−1)=93(4-1)=9、6×2−3=96\times2-3=9 ◎)
  3. 各項を 33 でわって 6x3−93=2x−3\dfrac{6x}{3}-\dfrac{9}{3}=2x-3(確かめ:展開し直すと 3(2x−3)=6x−93(2x-3)=6x-9 で元にもどる ◎)

やってみよう③(応用:かっこが2つの複合)

2か所のかっこをそれぞれ正しくはずします。後ろのかっこの前が −- なのが最大のポイント。

  1. 2(x+1)−3(x−2)2(x+1)-3(x-2)
答えと解説を見る

まず2つのかっこを分配法則ではずします。

2(x+1)=2x+22(x+1)=2x+2−3(x−2)=−3x+6-3(x-2)=-3x+6

(−3-3 を −2-2 にかけると +6+6。符号に注意)

つぎに同類項をまとめます。xx の項 2x−3x=−x2x-3x=-x、定数項 2+6=82+6=8。

2(x+1)−3(x−2)=−x+82(x+1)-3(x-2)=-x+8

確かめ:x=1x=1 で 元の式 2(2)−3(−1)=4+3=72(2)-3(-1)=4+3=7、−1+8=7-1+8=7 で一致◎

家おうちの方へ

つまずきの大半は2つです。①3x+53x+5 を 8x8x にしてしまう(文字の項と定数項を混ぜる)、②−(x−4)-(x-4) の後ろの符号を変え忘れる。どちらも「種類がちがうものは数えられない」「前の −- は中身全部にかかる」と図でイメージできると一気に減ります。答えが出たら、xx に好きな数(たとえば x=2x=2)を入れて元の式と一致するか確かめる習慣をつけると、自分でミスに気づけるようになります。

同類項をまとめられるようになったら、次は文字に実際の数を入れて答えを出す**式の値(代入)**へ進みましょう。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 文字の部分が同じ項が同類項(3x3x と 5x5x)。係数どうしをたす・引く(3x+5x=8x3x+5x=8x)。
  • 文字の項と定数項は混ぜない(3x+53x+5 はこれ以上まとまらない)。
  • かっこをはずすときは分配法則。3(2x−1)=6x−33(2x-1)=6x-3。
  • 前が−のかっこは、中の符号を全部反対にする(−(x−4)=−x+4-(x-4)=-x+4)。

よくある質問

一次式の計算はどうやってやりますか?

文字の部分が同じ項(同類項)をさがして、係数どうしをたしたり引いたりしてまとめます。たとえば 3x+5x は係数の3と5をたして 8x。文字の部分はそのまま変えません。文字の項と数だけの項(定数項)は種類がちがうので、混ぜないのがルールです。

なぜ 3x+5 は 8x にまとめられないの?

3x と 5 は種類がちがうからです。x を箱と考えると、3x は箱が3つ、5 はただの数。同じ種類のものだけが数えてまとめられるので、3x+5x=8x にはできますが、3x+5 はこれ以上まとめられず、そのままが答えです。

3(2x−1) のようなかっこは、どうやってはずしますか?

分配法則で、かっこの前の数を中のすべての項にかけます。3×2x=6x、3×(−1)=−3 なので、3(2x−1)=6x−3 です。後ろの項へのかけ忘れで 6x−1 としてしまう間違いが多いので、1つもかけ忘れないよう注意しましょう。

かっこの前がマイナスのときは、どうはずしますか?

中の符号を全部反対にしてはずします。−(x−4) は −1×(x−4) のことなので、−1×x=−x、−1×(−4)=+4 で、−x+4 になります。後ろの項の符号を変え忘れて −x−4 とするのが、いちばん多い落とし穴です。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 項と係数・一次式に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 印刷して、手を動かす
    読んでわかっても、手が動くとは限りません。無料のプリントを刷って、量をこなしてください。
  3. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
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