中1「文字と式」をやさしく攻略

「文字を使う」と聞くと急に難しく感じますが、文字はただの“まだわからない数の入れ物”。書き方のルールを覚えれば、むしろ計算はスッキリします。ここは方程式・関数・図形の証明まで、中学数学のほぼ全部で使う土台です。

この単元のゴール

文字式の表し方のルールを身につけ、項と係数を見分け、一次式の計算と式の値(代入)ができ、数量や関係を文字で表せるようになる。

学ぶ順番(このとおり進めばOK)

STEP 1 文字式の表し方(×と÷を省くルール) 中1「文字と式」の入り口となる、文字式の表し方のルールをやさしく解説。かけ算の×を省いて数を前に書く、1×aの1は省く、わり算は分数の形にする、同じ文字の積は累乗にしてアルファベット順にそろえる、という決まりを図と具体例で確認し、正しく書けるようになります。 STEP 2 項と係数・一次式とは 項とは式を「+」で区切った1つひとつのこと、係数とは文字につく数のことです。中1数学のこの単元では、式を色分けした図で項・係数・定数項を見分ける方法と、マイナスがついた項の係数の求め方、一次式が何かまでやさしく解説し、正しく式を読み解く力が身につきます。 STEP 3 一次式の計算(同類項・かっこのはずし方) 中1数学「一次式の計算」を面積図でやさしく解説します。同類項(文字の部分が同じ項)をまとめるたし算・ひき算、分配法則でかっこをはずす計算、かっこの前が−のときに中の符号がすべて反転する注意点まで、つまずきやすい所を図でていねいに理解できます。 STEP 4 式の値(代入のしかた) 式の値とは、文字に数をあてはめて計算した結果のこと。中1数学のこの単元では、3xなど省略した×を復活させてから代入する手順と、負の数を代入するときは必ずかっこをつける理由、(−2)²と−2²のちがいを、図と例題でやさしく解説し、符号ミスを防ぐコツが身につきます。 STEP 5 数量と関係を式に表す(等式・不等式) 数量を文字式に表し、その関係を「等しい」なら等式(=)、「大小」なら不等式(>・<・≧・≦)で表す方法を図でやさしく解説。数量を1つずつ式にして単位をつける手順、割合や〇割引きを小数に直すコツ、以上・以下とより大きい・未満のちがいを数直線とあわせて身につけます。

コラム:なぜ数学は文字を使うの? x や n の正体

「4+3」は計算できるのに、「x+3」と言われたとたん難しく感じる——その正体は、文字が「どんな数でも入る箱」だと知らないだけです。文字を使う理由はただ1つ。どんな数でも成り立つルールを、たった1つの式で書くため。「縦×横=面積」を a×b と書けば、どんな長方形にも通用する“万能の説明書”になります。

しかも、どの文字を使うかにはちゃんと由来があります。暗号ではなく「略語」だと分かると、一気に親しみがわきます。

文字由来使われる場面
nnumber(数)の頭文字個数・自然数(n個・n人・n番目)
x, y, zデカルトが「未知の数は後ろの文字で」と決めた(1637年)方程式の未知数
a, b, c同じくデカルト流「分かっている数は前の文字で」定数・係数
πギリシャ語 perimetros(周)の頭文字円周率

iメモ

「nとmが並んで出てくる」のは、単にアルファベットで隣だから。2つ目の数が必要になったら隣の文字を借りる、というゆるい運用です。文字選びに深い数学的意味はなく、読む人が意味を思い出しやすい頭文字を選ぶのが数学の伝統です。

つまずいたら、ここに戻ろう

文字式の計算は、正負の数(プラス・マイナスの計算)がそのまま土台になります。符号でつまずくときは、先に正負の数に戻るのが近道です。