中1「文字と式」をやさしく攻略
「文字を使う」と聞くと急に難しく感じますが、文字はただの“まだわからない数の入れ物”。書き方のルールを覚えれば、むしろ計算はスッキリします。ここは方程式・関数・図形の証明まで、中学数学のほぼ全部で使う土台です。
◎この単元のゴール
文字式の表し方のルールを身につけ、項と係数を見分け、一次式の計算と式の値(代入)ができ、数量や関係を文字で表せるようになる。
学ぶ順番(このとおり進めばOK)
STEP 1 文字式の表し方(×と÷を省くルール) 中1「文字と式」の出発点。かけ算の×を省く・数を文字の前に書く・わり算は分数で書く——文字式の書き方のルールを、図と具体例でやさしく解説します。 STEP 2 項と係数・一次式とは 式を「項」に分け、文字につく数「係数」と文字のない「定数項」を見分ける方法を図でやさしく解説。一次式が何かも色分け図でしっかりわかります。 STEP 3 一次式の計算(同類項・かっこのはずし方) 一次式の計算を図でやさしく解説。同類項のまとめ方、たし算ひき算、数のかけ算わり算、かっこのはずし方(前が−のときの符号反転)まで、つまずきやすいところを面積図でしっかりわかります。 STEP 4 式の値(代入のしかた) 文字に数をあてはめる「代入」を、図でやさしく解説。式の値の求め方、負の数を代入するときにかっこをつける理由、$(-2)^2$ と $-2^2$ のちがいまで、符号ミスを防ぐコツがわかります。 STEP 5 数量と関係を式に表す(等式・不等式) 文章で書かれた数量を文字式にして、2つの数量の「等しい・大小」の関係を等式や不等式で表すコツを、図でやさしく解説。単位のつけ方、割合の小数化、不等号の向きまでわかります。
コラム:なぜ数学は文字を使うの? x や n の正体
「4+3」は計算できるのに、「x+3」と言われたとたん難しく感じる——その正体は、文字が「どんな数でも入る箱」だと知らないだけです。文字を使う理由はただ1つ。どんな数でも成り立つルールを、たった1つの式で書くため。「縦×横=面積」を a×b と書けば、どんな長方形にも通用する“万能の説明書”になります。
しかも、どの文字を使うかにはちゃんと由来があります。暗号ではなく「略語」だと分かると、一気に親しみがわきます。
| 文字 | 由来 | 使われる場面 |
|---|---|---|
| n | number(数)の頭文字 | 個数・自然数(n個・n人・n番目) |
| x, y, z | デカルトが「未知の数は後ろの文字で」と決めた(1637年) | 方程式の未知数 |
| a, b, c | 同じくデカルト流「分かっている数は前の文字で」 | 定数・係数 |
| π | ギリシャ語 perimetros(周)の頭文字 | 円周率 |
iメモ
「nとmが並んで出てくる」のは、単にアルファベットで隣だから。2つ目の数が必要になったら隣の文字を借りる、というゆるい運用です。文字選びに深い数学的意味はなく、読む人が意味を思い出しやすい頭文字を選ぶのが数学の伝統です。
つまずいたら、ここに戻ろう
文字式の計算は、正負の数(プラス・マイナスの計算)がそのまま土台になります。符号でつまずくときは、先に正負の数に戻るのが近道です。
- 正負の数(符号の計算) — 中1「正負の数」へ
- このあとに進む単元 — 中1「一次方程式」へ