項と係数・一次式とは
式を「項」に分け、文字につく数「係数」と文字のない「定数項」を見分ける方法を図でやさしく解説。一次式が何かも色分け図でしっかりわかります。
◎このページのゴール
式を項に分け、各項の係数と定数項を正しく見分け、一次式が何かを説明できるようになる。
という式は、 と という2つの部品でできています。この部品が項、 の が係数、文字のない が定数項。言葉はかたいですが、式を「+で区切る」だけで見分けられます。これがわかると、このあとの計算がぐっと楽になります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
項とは:「+」で区切った1つひとつ
式をたし算(+)の形に直して、区切った1つひとつを項といいます。
→やり方
- 式をたし算だけの形に直す(引き算 は と考える)。
- +で区切って、できたかたまり1つ1つが項。
- 符号(+−)も、その項の一部としていっしょに見る。
たとえば は、 と考えられるので、項は と の2つです。
なぜ「項」に分けるの?(図で見る)
下の図のように、式を色で分けると正体がはっきりします。 を、(青)と (橙)の2つの項に分け、 の中の が係数、文字のない が定数項です。
「+で区切る」だけで、どこからどこまでが1つのかたまりかが見えます。だから引き算の式も、いったん「+(マイナスの数)」に直すのがコツです。
係数とは:文字についている数
項の中で、文字についている数を係数といいます。
- の係数は
- の係数は ( だから)
文字をふくまない項( など)は定数項といい、係数とは区別します。
符号に注意: の係数は
いちばん間違えやすいのが、マイナスのついた項です。
✓コツ
は のこと。だから の係数は ( ではありません)。
同じように (=)の係数は です。
って文字だけだから、係数は数なし…じゃないの?
いい疑問だね。 は を省略した書き方なんだ。だから係数はちゃんとあって、。 のときも、見えないけど がついてるよ。符号を落とさないのが、いちばん大事なコツ。
✓理解チェック①
✓理解チェック②
一次式とは
各項の文字が何個かけ合わさっているかを次数といいます。 は1個ぶんなので次数1、 は2個ぶんなので次数2です。
いちばん高い次数が1の式を一次式といいます。 や 、 そのものも一次式です。次数1の項と定数項だけでできていて、 のような項は出てきません。
iメモ
「○次式」は、その式の中でいちばん次数が高い項で決まります。
・ → 一次式(次数1)
・ → 二次式(次数2の項 があるから)
・(数だけ)→ 次数は0
✕よくある間違い
の係数を とする。
だから、係数は (符号もふくめて係数)。
の項を と とする(マイナスを落とす)。
引き算は と考えるので、項は と 。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:項に分ける)
式を + で区切って、項に分けましょう。引き算は と考えます。
- の項をすべて答えましょう。
- の項をすべて答えましょう。
答えと解説を見る
- と (確かめ: は + で区切ると2つ ◎)
- と (確かめ: なので、項は と 。マイナスを落とさない ◎)
✏️ やってみよう②(標準:係数と定数項を答える)
各項の係数(文字につく数)と、定数項(文字のない項)を答えましょう。
- の の係数と定数項を答えましょう。
- の の係数と定数項を答えましょう。
答えと解説を見る
- 係数は 、定数項は (確かめ: の文字につく数は 。文字のない項は ◎)
- 係数は 、定数項は (確かめ: なので係数は 。 は文字がないので定数項 ◎)
✏️ やってみよう③(応用:身近な式の係数の意味を読む)
身近な場面の式で、係数が「何を表しているか」を読み取りましょう。
- 1本 円のジュースを 本買うときの代金は 円です。係数 は何を表していますか。
- 体重が kg の人が、1か月で kg ずつ増えるとき、 か月後の体重は (kg)と表せます。係数 と定数項 は、それぞれ何を表していますか。
答えと解説を見る
- ジュース1本の値段(1本あたり120円)。係数は「1つあたりの量や単価」を表します(確かめ: なら 円。1本120円が3本ぶん ◎)。
- 係数 は1か月で増える体重(1か月あたり2kg)、定数項 は最初(0か月後)の体重を表します(確かめ: で kg、 で kg ◎)。
家おうちの方へ
つまずきの大半は「符号の落とし忘れ」です。 の項を と にしてしまう、 の係数を にしてしまう——この2つを最初にしっかり直すと、このあとの計算ミスが激減します。「引き算は +(マイナスの数)に直す」「マイナスは項にくっつける」を口ぐせにすると定着します。答えを出したら、式に具体的な数を入れて確かめる習慣も効果的です。
項と係数が見分けられたら、次はいよいよ、同じ文字どうしをまとめる一次式の計算に進みましょう。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 項=式を「+」で区切った1つひとつ(引き算は +(−○)と考える)。
- 係数=文字についている数( の係数は )。
- 文字をふくまない項が定数項( の )。
- 一次式=次数が1の項と定数項だけでできた式( は出てこない)。
よくある質問
項と係数とは何ですか?
項は、式をたし算の形に直して+で区切った1つひとつのかたまり、係数は項の中で文字についている数のことです。たとえば 3x−5 の項は 3x と −5 で、xの係数は3。文字をふくまない −5 のような項は定数項といいます。
なぜ式を「項」に分けて考えるの?
どこからどこまでが1つのかたまりかが、はっきり見えるようになるからです。3x−5 は 3x+(−5) と考えると、項が 3x と −5 の2つだとわかります。引き算はいったん「+(マイナスの数)」に直すのがコツで、これができると、このあとの一次式の計算がぐっと楽になります。
−x の係数は何ですか?
−1 です。−x は −1×x を省略した書き方なので、係数はちゃんとあって −1。同じように x(=1×x)の係数は 1 です。符号もふくめて係数と考え、マイナスを落とさないことがいちばん大事なコツです。
一次式とは何ですか?
いちばん高い次数が1の式のことです。次数は、項の中で文字が何個かけ合わさっているかを表し、x は次数1、xの2乗(x²)は次数2です。3x−5 や −a+3 は一次式ですが、x²+3x は次数2の項があるので二次式になります。