連立方程式の文章題

連立方程式の文章題とは、わからない2つの数量をx・yとおき、個数や代金など種類のちがう2つの関係から式を2本立てて解く問題です。中2数学のこの単元では、表に整理して立式する手順を図でやさしく解説し、代金・速さ・整数の文章題を自力で解く力が身につきます。

先に答え

連立方程式の文章題は

  1. わからない 22 つの数量を x, yx,\ y とおく
  2. 文の中の 22 つの関係から式を 22 つ作る
  3. 連立方程式を解く

の 33 ステップです。「大人 xx 人と子ども yy 人で合計 1010 人、代金は xx 人 500500 円・yy 人 300300 円で 38003800 円」なら x+y=10x+y=10 と 500x+300y=3800500x+300y=3800 を立てて x=4, y=6x=4,\ y=6。最後に問われているのがどちらかを確認し、単位をつけて答えます。

◎このページのゴール

文章題で2つの数量をx・yとおき、2つの式を立てて連立方程式で解けるようになる。

文章題は、わからない数量が2つあるのがポイント。だから文字も2つ(x, y)、式も2つ。表に整理すれば、難しそうな問題も式に落とせます。

文章題の手順

→やり方

  1. わからない2つの数量を x, y とおく
  2. 文の中の2つの関係から、式を2つ作る
  3. 連立方程式を解く(加減法・代入法)
  4. 答えが問題に合うか確かめ、単位をつける

✓理解チェック1

連立方程式の文章題を解くとき、最初にすることは?
答えと解説を見る

答え:わからない2つの数量を x, y とおく

手順は「①x, y とおく → ②式を2つ作る → ③解く → ④確かめて単位」。まず、わからない2つの数量に文字をあてるところから始めます。

例題:代金と個数(表に整理)

問題:1個150円のりんごと1個80円のみかんを合わせて10個買い、代金は1080円。それぞれ何個?

りんごを xx 個、みかんを yy 個とおき、表に整理します。

りんごみかん合計
個数xxyy10
代金150x150x80y80y1080

表の「合計」から、式が2つ作れます。

{x+y=10150x+80y=1080\begin{cases} x+y=10 \\ 150x+80y=1080 \end{cases}

なぜ式が2本も必要なの?

買ったもの全部りんご x 個1個 150円みかん y 個1個 80円個数で測る代金で測るx + y = 10150x + 80y = 1080同じ買い物を、ちがう単位で2回測っている分からない数が2つ → 関係も2つ必要

?どうして?

分からない数(文字)が2つあるからです。

もし式が1本だけだと、x+y=10x+y=10 を満たす組は (1,9)(1,9)、(2,8)(2,8)、(3,7)(3,7)… といくらでもあって1つに決まりません。

そこへ「代金は1080円」というもう1つの関係が加わると、その中からただ1組だけが選ばれます。

分からない数が2つなら、関係も2つ。 これが連立方程式が2本セットになっている理由です。

だから文章題では「式が2本作れるか」を先に確かめます。作れないときは、文字のおき方を見直すサインです。

上の図のように、同じ買い物を「個数」と「代金」という2通りの単位で測ると、自然に2本の式が出てきます。

上の式を y=10−xy=10-x にして代入すると、

150x+80(10−x)=1080  ⇒  70x+800=1080  ⇒  70x=280  ⇒  x=4150x+80(10-x)=1080 \;\Rightarrow\; 70x+800=1080 \;\Rightarrow\; 70x=280 \;\Rightarrow\; x=4

x=4x=4 だから y=6y=6。りんご4個・みかん6個。

確かめ:個数 4+6=104+6=10、代金 150×4+80×6=600+480=1080150\times4+80\times6=600+480=1080。ぴったり合っています。

✓コツ

文章題は「表の合計から式を2本」が鉄則。個数の関係で1本、代金(や金額・重さ)の関係でもう1本。2つの異なる関係を見つけるのがコツです。

セナちゃんのアイコン
セナ

どの2つの関係を式にするか、迷っちゃう。

ホクト先生のアイコン
ホクト先生

「合わせて10個」「代金1000円」のように、数えている内容がちがう2つを探すといいよ。個数の合計と、金額の合計。種類のちがう合計が2本の式になるんだ。

✓理解チェック2

文章題で式が2本必要なのはなぜ?
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答え:わからない数(文字)が2つあり、1本だけでは答えの組が1つに決まらないから

x+y=10x+y=10 だけでは (1,9)(1,9)、(2,8)(2,8)…と組がいくらでもあります。「代金1080円」というもう1つの関係が加わって、はじめてただ1組に決まります。

✓理解チェック3

1本60円のペンと1本90円のペンを合わせて8本買い、代金が570円。式の組はどれ?(本数をx,y)
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答え:x+y=8, 60x+90y=570x+y=8,\ 60x+90y=570

本数の合計でx+y=8、代金の合計で60x+90y=570。種類のちがう2つの合計が2式になります。単価と本数の対応(60円のペンがx本)もずらさないこと。

✓理解チェック4

例題の連立方程式 x+y=10, 150x+80y=1080x+y=10,\ 150x+80y=1080 を解くと?
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答え:x=4, y=6x=4,\ y=6

y=10−xy=10-x を代入すると 70x+800=108070x+800=1080 → x=4x=4、y=6y=6。確かめ:150×4+80×6=1080150\times4+80\times6=1080 でぴったり合います。

速さ・その他のパターン

数量が2つあれば、何でも連立にできます。例:「ある数の十の位を xx、一の位を yy」とおく整数の問題、「行きと帰りの速さ」など。基本は同じ——2つおいて、2つ式を作る。

✓理解チェック5

2けたの整数で、十の位の数を x、一の位の数を y とおくと、もとの整数はどう表せる?
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答え:10x+y10x+y

十の位が xx なら 10x10x、一の位が yy ならそのまま yy。合わせて 10x+y10x+y です。10y+x10y+x は位を入れかえた数になります。

✓理解チェック6

大小2つの数があり、和は20、差は6(大−小)。2数を求めると?
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答え:13 と 7

大をx・小をyとして x+y=20, x−y=6x+y=20,\ x-y=6。たすと 2x=262x=26 → x=13x=13、y=7y=7 です。

やってみよう(練習問題)

やってみよう①(基本:個数と代金で2式)

2つの数量を x, yx,\ y とおき、種類のちがう合計(個数・代金)で式を2本立てて解きましょう。

  1. みかんとりんごを合わせて12個。みかん1個50円、りんご1個100円で、代金は850円。それぞれ何個?
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  1. みかん xx 個、りんご yy 個とおく。{x+y=1250x+100y=850\begin{cases} x+y=12 \\ 50x+100y=850 \end{cases}。上を ×50\times50 で 50x+50y=60050x+50y=600、下から引くと 50y=25050y=250 → y=5y=5。x=12−5=7x=12-5=7。みかん7個・りんご5個(確かめ:個数 7+5=127+5=12、代金 50×7+100×5=350+500=85050\times7+100\times5=350+500=850 ◎)

やってみよう②(標準:和と差・代金の文章題)

2つの関係から式を2本立てて解きましょう。

  1. 和が30、差が8(大−小)の2つの数を求めなさい。
  2. 50円切手と80円切手を合わせて10枚、代金620円。50円切手は何枚?
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  1. 大を xx、小を yy とおく。{x+y=30x−y=8\begin{cases} x+y=30 \\ x-y=8 \end{cases}。たすと 2x=382x=38 → x=19x=19。y=30−19=11y=30-19=11。大19・小11(確かめ:19+11=3019+11=30、19−11=819-11=8 ◎)
  2. 50円切手を xx 枚、80円切手を yy 枚とおく。{x+y=1050x+80y=620\begin{cases} x+y=10 \\ 50x+80y=620 \end{cases}。上を ×50\times50 で 50x+50y=50050x+50y=500、下から引くと 30y=12030y=120 → y=4y=4。x=10−4=6x=10-4=6。50円切手6枚(確かめ:6+4=106+4=10、50×6+80×4=300+320=62050\times6+80\times4=300+320=620 ◎)

やってみよう③(応用:2けたの整数の文章題)

数量が2つあれば、何でも連立にできます。各位の数を文字にして式を立てましょう。

  1. 2けたの整数があり、十の位の数と一の位の数の和は11。十の位と一の位を入れかえてできる数は、もとの数より27大きい。もとの整数を求めなさい。
答えと解説を見る
  1. 十の位を xx、一の位を yy とおくと、もとの数は 10x+y10x+y、入れかえた数は 10y+x10y+x。{x+y=1110y+x=(10x+y)+27\begin{cases} x+y=11 \\ 10y+x=(10x+y)+27 \end{cases}。下の式を整理すると 10y+x−10x−y=2710y+x-10x-y=27 → 9y−9x=279y-9x=27 → y−x=3y-x=3。上の式とたすと 2y=142y=14 → y=7y=7。x=11−7=4x=11-7=4。もとの数は 10×4+7=4710\times4+7=47。47(確かめ:各位の和 4+7=114+7=11、入れかえた数 7474 は 47+27=7447+27=74 ◎)

家おうちの方へ

文章題は「2つの数量をx・yとおく→種類のちがう合計(個数・金額など)で2式」を表に整理させると、確実に立式できます。最後に必ず文章に戻して、個数・金額の両方が合うか確かめる習慣を。立式さえできれば、あとは加減法・代入法で解くだけです。

これで中2「連立方程式」は完全攻略です! 連立方程式は一次関数(2直線の交点)とも深くつながり、文章題は入試でも頻出です。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • わからない2つの数量を x, y とおく。
  • 文の中の2つの関係から、式を2つ作る。
  • 表に整理すると、式が立てやすい。
  • 解いたら問題に合うか確かめ、単位をつける。

よくある質問

連立方程式の文章題はどうやって解きますか?

①わからない2つの数量をx、yとおく、②文の中の2つの関係から式を2つ作る、③加減法・代入法で解く、④答えが問題に合うか確かめて単位をつける、の4ステップです。たとえば「りんごとみかんを合わせて10個、代金1080円」なら、個数で x+y=10、代金で 150x+80y=1080 の2本が立ちます。

なぜ式を2つ作る必要があるの?

文章題では、わからない数量が2つあるからです。文字が2つ(x、y)あるので、式も2つ必要になります。「合わせて10個」のような個数の関係で1本、「代金1080円」のような金額の関係でもう1本、というように、種類のちがう2つの関係が2本の式になります。

どの2つの関係を式にすればいいか迷います。コツはありますか?

「数えている内容がちがう2つの合計」を探すのがコツです。たとえば「合わせて8本」なら本数の合計、「代金570円」なら金額の合計です。個数の行と代金の行のある表に整理して、それぞれの合計から式を作ると、確実に2本立てられます。

解いたあとに気をつけることはありますか?

答えが問題に合うかを必ず確かめて、単位をつけることです。りんご4個・みかん6個なら、個数 4+6=10、代金 150×4+80×6=1080円 と、文章に戻って両方の関係が合うか確認します。確かめをする習慣があると、立式のミスにも自分で気づけます。

この単元でつまずいたとき、家庭でできること

  1. 加減法に戻る
    つまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
  2. 印刷して、手を動かす
    読んでわかっても、手が動くとは限りません。無料のプリントを刷って、量をこなしてください。
  3. 説明役を、外部にまかせる
    教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。
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