二等辺三角形の性質
二等辺三角形とは、2つの辺の長さが等しい三角形のこと。中2数学で習う「底角は等しい」「頂角の二等分線は底辺を垂直に2等分する」という2つの性質を、補助線と合同な三角形の図でやさしく解説し、角度の計算や証明の書き方まで身につきます。二等辺三角形の性質を理解し、性質を使った角度の計算や簡単な証明ができるようになる。
二等辺三角形とは、2つの辺の長さが等しい三角形のことです。等しい2辺の間の角を頂角、その向かいの辺を底辺、底辺の両はしの角を底角といい、2つの底角は等しく、頂角の二等分線は底辺を垂直に2等分します。たとえば頂角が なら、底角は です。
◎このページのゴール
二等辺三角形の性質を理解し、性質を使った角度の計算や簡単な証明ができるようになる。
二等辺三角形は、証明問題の常連。「2辺が等しい」というだけで、底角が等しいなどの便利な性質が次々使えます。図でしっかりつかみましょう。
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各部の名前
二等辺三角形は 2辺が等しい三角形。等しい2辺の間の角を頂角、その向かいの辺を底辺、底辺の両はしの角を底角といいます。
✓理解チェック1
性質①:底角は等しい
二等辺三角形の2つの底角は等しいです。これがいちばんよく使う性質。
例:頂角が なら、底角は (残り140°を2等分)。
なんで底角が等しいって言えるの? 見た目が対称だから、じゃダメなの?
「見た目」は理由にならないんだ。でも安心して。
補助線を1本ひくだけで、ちゃんと証明できるよ。頂角Aの二等分線をひいてみよう。
?どうして?
仮定 /結論
補助線 頂角 の二等分線をひき、 との交点を とする。
と において、
(仮定)……①
( は の二等分線)……②
(共通)……③
①②③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので
合同な図形の対応する角は等しいので、。
ポイントは、「左右対称に見える」を「合同な三角形が2つある」に言いかえたところです。
見た目の対称性は証明になりませんが、補助線で2つの三角形に分けてしまえば、合同条件という確かな根拠が使えます。
✓理解チェック2
✓理解チェック3
性質②:頂角の二等分線
頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分します(底辺の中点を通り、底辺と直角に交わる)。1本の線が「二等分線・垂直二等分線・中線」を兼ねます。
これも、さっき示した からそのまま出てきます。
- 合同な図形の対応する辺は等しいので → は底辺の中点。
- 合同な図形の対応する角は等しいので 。この2つは一直線 上でならんでいて和が なので、 → 。
つまり「1本の補助線が3役を兼ねる」理由は、たった1つの合同なのです。
証明の形に書く練習は、やってみよう③でやってみましょう。
✓理解チェック4
逆:2角が等しい → 二等辺三角形
性質①の逆も成り立ちます。2つの角が等しい三角形は二等辺三角形(等しい角に向かい合う2辺が等しい)。角度の条件から「二等辺だ」と判断できます。
✓理解チェック5
✓理解チェック6
やってみよう(練習問題)
やってみよう①(基本:底角・頂角の角度)
「底角の和=180−頂角、それを2等分」を使いましょう。
- 頂角が の二等辺三角形の底角は?
- 底角が の二等辺三角形の頂角は?
答えと解説を見る
- (確かめ: ◎)
- (確かめ: ◎)
やってみよう②(標準:性質と逆を言葉で説明)
性質と、その逆を自分の言葉で確認しましょう。
- 頂角の二等分線は、底辺をどうする?
- の三角形ABCは、どんな三角形? 理由も。
答えと解説を見る
- 垂直に2等分する(底辺の中点を通り、底辺と直角に交わる)
- 二等辺三角形()。理由:2つの角が等しい三角形は、等しい角に向かい合う2辺が等しいから(性質①の逆)
やってみよう③(応用:性質②を証明する)
本文では性質①(底角が等しい)を証明しました。
こんどは性質②——「頂角の二等分線は底辺を垂直に2等分する」——を、同じ合同から証明します。
二等辺三角形 ABC()で、頂角Aの二等分線と底辺BCの交点をDとします。すでに が示されているものとして、空らん(ア)〜(エ)をうめましょう。
(1) (Dは中点)の証明
で、合同な図形の(ア)は等しいので 。
(2) (垂直)の証明
で、合同な図形の(イ)は等しいので ……①
点 B、D、C は一直線上にあるから (ウ)……②
①②より (エ)
よって
答えと解説を見る
- (ア)対応する辺(合同なら対応する辺の長さは等しい)
- (イ)対応する角(合同なら対応する角の大きさは等しい)
- (ウ)(一直線の角は )
- (エ)()
考え方のポイント:性質②は新しく証明し直したのではなく、性質①で作ったたった1つの合同 を、辺の側から読むか角の側から読むかのちがいだけです。
- 対応する辺を読む → → 中点(2等分)
- 対応する角を読む → → 垂直
だから「1本の補助線が二等分線・垂直二等分線・中線の3役を兼ねる」のです。合同が1つ手に入ると、そこから複数の結論を引き出せる——これが証明の強さです。
家おうちの方へ
二等辺三角形は「2辺が等しい → 底角が等しい」、その逆「2角が等しい → 2辺が等しい」をセットで押さえるのが要です。角度計算では「底角の和=180−頂角、それを2等分」を使います。性質②(頂角の二等分線=垂直二等分線)は証明問題の強力な道具になります。
次は四角形の代表、平行四辺形。性質となる条件を、図で整理します。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 二等辺三角形=2辺が等しい三角形。
- 性質①:底角(そこかく)は等しい。
- 性質②:頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する。
- 逆:2つの角が等しい三角形は二等辺三角形。
よくある質問
二等辺三角形の性質は何ですか?
①2つの底角は等しい、②頂角の二等分線は底辺を垂直に2等分する、の2つです。二等辺三角形とは2辺が等しい三角形のことで、等しい2辺の間の角を頂角、その向かいの辺を底辺、底辺の両はしの角を底角といいます。
なぜ二等辺三角形の底角は等しいの?
頂角の二等分線を引くと2つの三角形ができ、「2組の辺とその間の角」の合同条件で合同になるからです。合同な図形の対応する角は等しいので、底角どうしも等しいと証明できます。
頂角がわかっているとき、底角はどうやって求めるの?
底角=(180−頂角)÷2 で求めます。たとえば頂角が40°なら、(180−40)÷2=70°。三角形の内角の和180°から頂角を引いた残りを、等しい2つの底角で分ける、と考えます。
2つの角が等しい三角形は、二等辺三角形といえるの?
はい、いえます。「底角が等しい」という性質の逆も成り立ち、2つの角が等しい三角形は、等しい角に向かい合う2辺が等しい二等辺三角形です。角度の条件から「二等辺三角形だ」と判断するときに使えます。
この単元でつまずいたとき、家庭でできること
- 証明の進め方に戻るつまずきの原因は、たいてい1つ前の単元にあります。まずそこを確かめてください。
- 説明役を、外部にまかせる教える側が説明しきれないときは、無料体験のある外部のサービスで様子を見る方法もあります。