式の値(先に簡単にしてから代入)
多項式の式の値を図でやさしく解説。負の数はかっこをつけて代入、(−2)2 と −22 のちがい、そして「先に同類項をまとめてから代入する」と速く正確になるコツまで、つまずきやすいところをまとめてわかります。
◎このページのゴール
多項式に値を代入して式の値を求められるようになる。とくに「先に同類項をまとめてから代入する」と速く正確になることを理解する。
x=3 のとき 2x+3y はいくつ? 文字のところに数を入れて計算した結果を、式の値といいます。やることは「文字を数に置きかえてふつうに計算する」だけ。でも中2では負の数や累乗が入って、ちょっとしたところでつまずきます。そして最大のコツは、先に式を簡単にしてから代入すること。これだけで計算がぐっと楽になります。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
代入と式の値
文字に数をあてはめることを代入といい、代入して計算した結果を式の値といいます。
x=3, y=−2 のとき、2x+3y の値を求めてみましょう。x を 3 に、y を −2 に置きかえます。
2x+3y=2×3+3×(−2)=6−6=0
ポイントは、負の数を代入するときはかっこをつけること。y=−2 をそのまま書くと 3×−2 となって符号で迷いますが、3×(−2) と書けば「マイナス2をかける」とはっきりします。
→やり方
- 文字を、**入れる数(かっこつき)**に置きかえる。
- 負の数や累乗はかっこで囲んでから計算する。
- かけ算・累乗を先に、たし算ひき算をあとに計算する。
なぜそうなるの?(箱に数を入れるイメージ)
代入は、式の中の文字という「箱」に、決まった数を入れることです。x という箱に 3、y という箱に −2 を入れる。入れたら、あとはいつもの計算です。
負の数は、かっこに入れて運ぶと安全です。3×(−2) のように、かっこごと箱に入れると考えると、符号のまちがいが減ります。
累乗への代入((−2)2 に注意)
いちばんの落とし穴が、累乗に負の数を入れるときです。x2 に x=−2 を入れると、
x2=(−2)2=(−2)×(−2)=4
になります。(−2)2 は「−2 を2回かける」だから、マイナス×マイナスでプラスの4です。
ここで −22 と書いてしまうと、まったくの別ものになります。
?どうして?
(−2)2 … −2 を2回かける → (−2)×(−2)=4(プラス)
−22 … 2 だけを2回かけて最後にマイナス → −(2×2)=−4(マイナス)
代入のときは、かっこをつけた (−2)2 のほうが正解。かっこを忘れると符号が逆になります。
先に簡単にしてから代入する
ここがこのレッスンのいちばん大事なところ。長い式は、代入する前にまず同類項をまとめて簡単にすると、計算がぐっと楽になります。
x=3, y=−2 のとき、5x−2y−3x+5y の値を求めましょう。
そのまま代入すると、項が4つもあって計算が長くなります。先に同類項をまとめてしまいます。
5x−2y−3x+5y=(5−3)x+(−2+5)y=2x+3y
スッキリした 2x+3y に代入すれば、あとは速いです。
2x+3y=2×3+3×(−2)=6−6=0
✓コツ
「ごちゃごちゃな式 → 同類項でスッキリ → 代入」の3ステップが基本の流れです。式が短いほど、入れる回数も計算も減るので、ミスがぐっと減ります。
なぜそうなるの?(まとめてから入れると道が短い)
下の図のように、ゴールは同じ「0」でも、先にまとめたほうが計算の道のりが短いのがわかります。
左の道(そのまま代入)でも答えは 0 ですが、負の数の計算が多くて遠回りです。右の道(先にまとめる)なら、入れる文字が2つだけで一気にゴールできます。
いっしょに解こう
セナ 5x−2y−3x+5y に x=3,y=−2 を入れるの、項が多くて途中でこんがらがっちゃう…
ホクト先生 そういうときは、入れる前にまず式を短くするんだ。5x−3x=2x、−2y+5y=3y だから、式は 2x+3y になる。これに入れればラクだよ。
セナ ほんとだ、2×3+3×(−2)=6−6=0! あ、y にマイナス入れるとき、かっこ忘れそう。
ホクト先生 いいところに気づいたね。負の数は (−2) とかっこごと入れるのがコツ。とくに x2 みたいな累乗は、(−2)2=4 のようにかっこがあるかないかで符号が変わるから要注意だよ。
✓理解チェック①
✓理解チェック②
✕よくある間違い
つまずきやすい3つを先回りします。
❌ 長い式をそのまま代入して計算ミス → ⭕ 先に同類項をまとめてから代入(5x−2y−3x+5y なら 2x+3y にしてから)。
❌ y=−2 を 3×−2 とかっこなしで代入 → ⭕ 3×(−2)=−6(負の数はかっこをつけて運ぶ)。
❌ x=−2 を x2 に入れて −22=−4 にする → ⭕ (−2)2=4(かっこをつけると符号はプラス)。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:そのまま代入する)
文字を数に置きかえて、式の値を求めましょう。負の数はかっこをつけて。
- x=5 のとき、4x−3
- x=−3 のとき、2x+7
- x=−2 のとき、x2+1
答えと解説を見る
- 4x−3=4×5−3=20−3=17
- 2x+7=2×(−3)+7=−6+7=1(負の数はかっこをつけて代入)
- x2+1=(−2)2+1=4+1=5((−2)2=4 に注意。かっこを忘れて −4+1=−3 としないこと)
✏️ やってみよう②(標準:2つの文字・負の数)
2つの文字に、それぞれ数を代入します。マイナスのかけ算の符号に気をつけて。
- x=3, y=−2 のとき、2x+3y
- a=4, b=−1 のとき、2a−3b
- x=−2, y=5 のとき、x2−y
答えと解説を見る
- 2x+3y=2×3+3×(−2)=6−6=0
- 2a−3b=2×4−3×(−1)=8+3=11(−3×(−1)=+3)
- x2−y=(−2)2−5=4−5=−1((−2)2=4)
✏️ やってみよう③(応用:先に簡単にしてから代入)
まず同類項をまとめて式を短くしてから、代入しましょう。x=3, y=−2 とします。
- 5x−2y−3x+5y
- 4x+3y−x−7y
答えと解説を見る
- まとめると 5x−3x=2x、−2y+5y=3y → 2x+3y。代入して 2×3+3×(−2)=6−6=0
(確かめ:まとめずに代入しても 5×3−2×(−2)−3×3+5×(−2)=15+4−9−10=0 で一致◎)
- まとめると 4x−x=3x、3y−7y=−4y → 3x−4y。代入して 3×3−4×(−2)=9+8=17
(確かめ:まとめずに代入しても 4×3+3×(−2)−3+(−7)×(−2)=12−6−3+14=17 で一致◎)
家おうちの方へ
つまずきの多くは符号です。①負の数を (−2) とかっこをつけずに代入する、②x2 に負の数を入れたとき (−2)2=4 を −4 としてしまう、の2つが代表的です。「負の数はかっこに入れて運ぶ」と声に出して確認するだけでも、ミスはかなり減ります。また、項の多い式は「先に同類項をまとめてから代入する」と計算が短くなり、見直しも楽になります。答えが出たら、まとめる前の式に代入し直して同じ値になるか確かめると、自分でミスに気づけるようになります。
式に数を入れて値を求められるようになったら、次は式を「◯について解く」形に変える等式の変形へ進みましょう。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 文字に数を入れて計算した結果が式の値。
- 負の数を代入するときはかっこをつける(x=−2 なら (−2))。
- 累乗に注意。(−2)2=4 だが −22=−4 で別もの。
- 先に同類項をまとめてから代入すると、計算が楽でミスが減る。
よくある質問
式の値はどうやって求めますか?
式の文字に決められた数を代入(置きかえ)して、ふつうに計算します。x=3、y=−2 のとき 2x+3y の値は、2×3+3×(−2)=6−6=0。負の数を代入するときは、(−2) のように必ずかっこをつけるのがポイントです。
項の多い式の値を、速く正確に求めるコツは?
先に同類項をまとめて式を簡単にしてから代入することです。たとえば 5x−2y−3x+5y は、まとめると 2x+3y になります。式が短くなるほど、数を入れる回数も計算も減るので、ミスがぐっと減ります。
(−2)² と −2² は、なぜ答えがちがうの?
2乗されるものの範囲がちがうからです。(−2)² は −2 を2回かけるので (−2)×(−2)=4(プラス)、−2² は 2 だけを2回かけて最後にマイナスをつけるので −4。xの2乗(x²)に負の数を代入するときは、(−2)² とかっこをつけた形が正解です。
なぜ負の数を代入するときは、かっこをつけるの?
かっこがないと、符号のまちがいが起きやすいからです。y=−2 をそのまま 3×−2 と書くと迷いますが、3×(−2) と書けば「マイナス2をかける」とはっきりします。とくに累乗では、かっこの有無で符号が逆になるので要注意です。
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