式の値(先に簡単にしてから代入)

多項式の式の値を図でやさしく解説。負の数はかっこをつけて代入、(2)2(-2)^222-2^2 のちがい、そして「先に同類項をまとめてから代入する」と速く正確になるコツまで、つまずきやすいところをまとめてわかります。

このページのゴール

多項式に値を代入して式の値を求められるようになる。とくに「先に同類項をまとめてから代入する」と速く正確になることを理解する。

x=3x=3 のとき 2x+3y2x+3y はいくつ? 文字のところに数を入れて計算した結果を、式の値といいます。やることは「文字を数に置きかえてふつうに計算する」だけ。でも中2では負の数や累乗が入って、ちょっとしたところでつまずきます。そして最大のコツは、先に式を簡単にしてから代入すること。これだけで計算がぐっと楽になります。

代入と式の値

文字に数をあてはめることを代入といい、代入して計算した結果を式の値といいます。

x=3, y=2x=3,\ y=-2 のとき、2x+3y2x+3y の値を求めてみましょう。xx33 に、yy2-2 に置きかえます。

2x+3y=2×3+3×(2)=66=02x+3y=2\times 3+3\times(-2)=6-6=0

ポイントは、負の数を代入するときはかっこをつけること。y=2y=-2 をそのまま書くと 3×23\times-2 となって符号で迷いますが、3×(2)3\times(-2) と書けば「マイナス2をかける」とはっきりします。

やり方

  1. 文字を、**入れる数(かっこつき)**に置きかえる。
  2. 負の数や累乗はかっこで囲んでから計算する。
  3. かけ算・累乗を先に、たし算ひき算をあとに計算する。

なぜそうなるの?(箱に数を入れるイメージ)

代入は、式の中の文字という「箱」に、決まった数を入れることです。xx という箱に 33yy という箱に 2-2 を入れる。入れたら、あとはいつもの計算です。

2x + 3yxに 3yに −2= 2×(3) + 3×(−2)= 6 − 6 = 0

負の数は、かっこに入れて運ぶと安全です。3×(2)3\times(-2) のように、かっこごと箱に入れると考えると、符号のまちがいが減ります。

累乗への代入((2)2(-2)^2 に注意)

いちばんの落とし穴が、累乗に負の数を入れるときです。x2x^2x=2x=-2 を入れると、

x2=(2)2=(2)×(2)=4x^2=(-2)^2=(-2)\times(-2)=4

になります。(2)2(-2)^2 は「2-2 を2回かける」だから、マイナス×マイナスでプラスの4です。

ここで 22-2^2 と書いてしまうと、まったくの別ものになります。

?どうして?

(2)2(-2)^22-2 を2回かける → (2)×(2)=4(-2)\times(-2)=4(プラス)

22-2^222 だけを2回かけて最後にマイナス → (2×2)=4-(2\times 2)=-4(マイナス)

代入のときは、かっこをつけた (2)2(-2)^2 のほうが正解。かっこを忘れると符号が逆になります。

(−2)²−2 を 2回かける= 4−2²2 だけ2回かけて −= −4

先に簡単にしてから代入する

ここがこのレッスンのいちばん大事なところ。長い式は、代入する前にまず同類項をまとめて簡単にすると、計算がぐっと楽になります。

x=3, y=2x=3,\ y=-2 のとき、5x2y3x+5y5x-2y-3x+5y の値を求めましょう。

そのまま代入すると、項が4つもあって計算が長くなります。先に同類項をまとめてしまいます。

5x2y3x+5y=(53)x+(2+5)y=2x+3y5x-2y-3x+5y=(5-3)x+(-2+5)y=2x+3y

スッキリした 2x+3y2x+3y に代入すれば、あとは速いです。

2x+3y=2×3+3×(2)=66=02x+3y=2\times 3+3\times(-2)=6-6=0

コツ

「ごちゃごちゃな式 → 同類項でスッキリ → 代入」の3ステップが基本の流れです。式が短いほど、入れる回数も計算も減るので、ミスがぐっと減ります。

なぜそうなるの?(まとめてから入れると道が短い)

下の図のように、ゴールは同じ「0」でも、先にまとめたほうが計算の道のりが短いのがわかります。

5x − 2y − 3x + 5yそのまま先にまとめる15−(−4)−9+(−10)2x + 3y15+4−9−106 − 6どちらも答えは 0(でも右が速い)

左の道(そのまま代入)でも答えは 00 ですが、負の数の計算が多くて遠回りです。右の道(先にまとめる)なら、入れる文字が2つだけで一気にゴールできます。

いっしょに解こう

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セナ

5x2y3x+5y5x-2y-3x+5yx=3,y=2x=3,y=-2 を入れるの、項が多くて途中でこんがらがっちゃう…

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ホクト先生

そういうときは、入れる前にまず式を短くするんだ。5x3x=2x5x-3x=2x2y+5y=3y-2y+5y=3y だから、式は 2x+3y2x+3y になる。これに入れればラクだよ。

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セナ

ほんとだ、2×3+3×(2)=66=02\times3+3\times(-2)=6-6=0! あ、yy にマイナス入れるとき、かっこ忘れそう。

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ホクト先生

いいところに気づいたね。負の数は (2)(-2) とかっこごと入れるのがコツ。とくに x2x^2 みたいな累乗は、(2)2=4(-2)^2=4 のようにかっこがあるかないかで符号が変わるから要注意だよ。

理解チェック①

理解チェック②

よくある間違い

つまずきやすい3つを先回りします。

❌ 長い式をそのまま代入して計算ミス → ⭕ 先に同類項をまとめてから代入5x2y3x+5y5x-2y-3x+5y なら 2x+3y2x+3y にしてから)。

y=2y=-23×23\times-2 とかっこなしで代入 → 3×(2)=63\times(-2)=-6(負の数はかっこをつけて運ぶ)。

x=2x=-2x2x^2 に入れて 22=4-2^2=-4 にする → (2)2=4(-2)^2=4(かっこをつけると符号はプラス)。

やってみよう(練習問題)

✏️ やってみよう①(基本:そのまま代入する)

文字を数に置きかえて、式の値を求めましょう。負の数はかっこをつけて。

  1. x=5x=5 のとき、4x34x-3
  2. x=3x=-3 のとき、2x+72x+7
  3. x=2x=-2 のとき、x2+1x^2+1
答えと解説を見る
  1. 4x3=4×53=203=174x-3=4\times 5-3=20-3=17
  2. 2x+7=2×(3)+7=6+7=12x+7=2\times(-3)+7=-6+7=1(負の数はかっこをつけて代入)
  3. x2+1=(2)2+1=4+1=5x^2+1=(-2)^2+1=4+1=5(2)2=4(-2)^2=4 に注意。かっこを忘れて 4+1=3-4+1=-3 としないこと)

✏️ やってみよう②(標準:2つの文字・負の数)

2つの文字に、それぞれ数を代入します。マイナスのかけ算の符号に気をつけて。

  1. x=3, y=2x=3,\ y=-2 のとき、2x+3y2x+3y
  2. a=4, b=1a=4,\ b=-1 のとき、2a3b2a-3b
  3. x=2, y=5x=-2,\ y=5 のとき、x2yx^2-y
答えと解説を見る
  1. 2x+3y=2×3+3×(2)=66=02x+3y=2\times 3+3\times(-2)=6-6=0
  2. 2a3b=2×43×(1)=8+3=112a-3b=2\times 4-3\times(-1)=8+3=113×(1)=+3-3\times(-1)=+3
  3. x2y=(2)25=45=1x^2-y=(-2)^2-5=4-5=-1(2)2=4(-2)^2=4

✏️ やってみよう③(応用:先に簡単にしてから代入)

まず同類項をまとめて式を短くしてから、代入しましょう。x=3, y=2x=3,\ y=-2 とします。

  1. 5x2y3x+5y5x-2y-3x+5y
  2. 4x+3yx7y4x+3y-x-7y
答えと解説を見る
  1. まとめると 5x3x=2x5x-3x=2x2y+5y=3y-2y+5y=3y2x+3y2x+3y。代入して 2×3+3×(2)=66=02\times 3+3\times(-2)=6-6=0 (確かめ:まとめずに代入しても 5×32×(2)3×3+5×(2)=15+4910=05\times3-2\times(-2)-3\times3+5\times(-2)=15+4-9-10=0 で一致◎)
  2. まとめると 4xx=3x4x-x=3x3y7y=4y3y-7y=-4y3x4y3x-4y。代入して 3×34×(2)=9+8=173\times 3-4\times(-2)=9+8=17 (確かめ:まとめずに代入しても 4×3+3×(2)3+(7)×(2)=1263+14=174\times3+3\times(-2)-3+(-7)\times(-2)=12-6-3+14=17 で一致◎)

おうちの方へ

つまずきの多くは符号です。①負の数を (2)(-2) とかっこをつけずに代入する、②x2x^2 に負の数を入れたとき (2)2=4(-2)^2=44-4 としてしまう、の2つが代表的です。「負の数はかっこに入れて運ぶ」と声に出して確認するだけでも、ミスはかなり減ります。また、項の多い式は「先に同類項をまとめてから代入する」と計算が短くなり、見直しも楽になります。答えが出たら、まとめる前の式に代入し直して同じ値になるか確かめると、自分でミスに気づけるようになります。

式に数を入れて値を求められるようになったら、次は式を「◯について解く」形に変える等式の変形へ進みましょう。

📌 1分まとめ(声に出して読もう)

  • 文字に数を入れて計算した結果が式の値
  • 負の数を代入するときはかっこをつける(x=2x=-2 なら (2)(-2))。
  • 累乗に注意。(2)2=4(-2)^2=4 だが 22=4-2^2=-4 で別もの。
  • 先に同類項をまとめてから代入すると、計算が楽でミスが減る。

よくある質問

式の値はどうやって求めますか?

式の文字に決められた数を代入(置きかえ)して、ふつうに計算します。x=3、y=−2 のとき 2x+3y の値は、2×3+3×(−2)=6−6=0。負の数を代入するときは、(−2) のように必ずかっこをつけるのがポイントです。

項の多い式の値を、速く正確に求めるコツは?

先に同類項をまとめて式を簡単にしてから代入することです。たとえば 5x−2y−3x+5y は、まとめると 2x+3y になります。式が短くなるほど、数を入れる回数も計算も減るので、ミスがぐっと減ります。

(−2)² と −2² は、なぜ答えがちがうの?

2乗されるものの範囲がちがうからです。(−2)² は −2 を2回かけるので (−2)×(−2)=4(プラス)、−2² は 2 だけを2回かけて最後にマイナスをつけるので −4。xの2乗(x²)に負の数を代入するときは、(−2)² とかっこをつけた形が正解です。

なぜ負の数を代入するときは、かっこをつけるの?

かっこがないと、符号のまちがいが起きやすいからです。y=−2 をそのまま 3×−2 と書くと迷いますが、3×(−2) と書けば「マイナス2をかける」とはっきりします。とくに累乗では、かっこの有無で符号が逆になるので要注意です。

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