中3「三平方の定理」をやさしく攻略

直角三角形の3辺をむすぶ魔法の式 a²+b²=c²。図形問題の最強の武器です。「3辺にかいた正方形の面積」で見れば、丸暗記ではなく“なるほど”で身につきます。

この単元のゴール

三平方の定理の意味を理解し、辺の長さ・対角線・2点間の距離を求められるようになる。

学ぶ順番(このとおり進めばOK)

つまずき診断:どこで止まっていますか

三平方の定理のつまずきは、定理そのものより斜辺の見きわめ√の計算に集まります。

  • どの辺が c(斜辺)か分からない → 斜辺は直角の向かい側のいちばん長い辺です。図が回転していると迷いやすいので、まず直角に印をつけてから対岸を探します。三平方の定理とはへ。
  • なぜ a²+b²=c² になるのか、丸暗記のまま → 同じ正方形を2通りに分ける証明を図で載せています。忘れても自分で作り直せるようになります。
  • √52 のような答えをそのまま書いてしまう → 2√13 に直すまでが答えです。a√bへの変形があやしいなら平方根へ。
  • 30°60°90°・45°45°90°の三角形の比が出てこない → 1:2:√3 と 1:1:√2。定規セットの三角定規そのものです。応用へ。
  • 座標平面の2点間の距離で使えることを知らない → 横の差と縦の差を2辺とする直角三角形をつくれば、距離は斜辺。入試頻出の使い方です。

三平方は、図形計算の最終兵器

よくある質問

三平方の定理は、直角三角形以外でも使える?

そのままでは使えません。a²+b²=c² が成り立つのは直角三角形だけです。ただし、直角のない図形でも「高さの補助線をひいて直角三角形を作り出す」ことで使えるようになります。正三角形の高さ、二等辺三角形の面積、円の弦の長さ——入試ではむしろ「自分で直角を作ってから三平方」という流れが主役です。

逆に、3辺から直角三角形かどうか判定できる?

できます。3辺のうちいちばん長い辺を c として、a²+b²=c² が成り立てば直角三角形です(三平方の定理の逆)。3:4:5 や 5:12:13 は成り立つ組の代表で、覚えておくと計算なしで判定できます。大工さんが直角を出すのに3:4:5のロープを使っていた、という実用の歴史もあります。

よく出る辺の組(ピタゴラス数)は覚えるべき?

3:4:5 と 5:12:13 の2つは覚える価値があります。この比の三角形はテストに繰り返し登場し、気づけば√の計算を丸ごと省略できます。6:8:10(3:4:5の2倍)のような倍数にも気づけるように。三角定規の 1:1:√2 と 1:2:√3 も合わせて、4つの比をセットで持っておくと図形問題の速さが変わります。

おうちの方へ

三平方の定理は中学数学の最後の大物ですが、定理そのものは1行です。つまずいている場合、原因はほぼ平方根の計算(a√bへの変形・有理化)にあります。ノートの√まわりのミスを見て、多ければ平方根の単元に戻るのが結局いちばん速い道です。

「テレビの50インチって何の長さ?」(対角線です)のように、対角線の長さが三平方の実例として身近にあります。画面の縦横から対角線を計算してみると、定理が道具として動く体験になります。

つまずいたら、ここに戻ろう