中3「平方根」をやさしく攻略
「√(ルート)」が出てきて急に難しく見える平方根。でも、√2 は「面積が2の正方形の一辺の長さ」。図で意味をつかめば、計算も有理化もこわくありません。
◎この単元のゴール
平方根の意味を理解し、根号をふくむ式の計算(変形・加減・有理化)ができるようになる。
学ぶ順番(このとおり進めばOK)
つまずき診断:どこで止まっていますか
平方根のつまずきは、√という記号の意味と「√の中どうし」「√の外どうし」の区別に集まります。
- √9=±3 と書いてしまう → 「9の平方根」は±3ですが、記号√9は正のほうだけを表すので√9=3。この区別がこの単元最大の引っかけです。平方根とはへ。
- √12 を簡単にできない → 中に2乗の因数(4=2²)を見つけて外へ。√12=2√3。素因数分解が道具です。a√bへの変形へ。
- √2+√3=√5 としてしまう → たし算は√の中では計算できません。√どうしのたし算は「同じ√」を文字のようにまとめるだけ(2√3+5√3=7√3)。加減と有理化へ。
- 有理化で何をしているのか分からない → 分母から√を消す変形です。分母と分子に同じ√をかけるだけで、値は変わっていません。
- √2 がどれくらいの大きさかイメージがない → √2≒1.41、√3≒1.73。「1²=1、2²=4 の間だから√2は1と2の間」と、はさみ打ちで見当をつけられます。
√は、三平方の定理・二次方程式で毎回使う
√を簡単にする第一歩。2乗の因数探しを自動で確認できます。
前提 正負の数・累乗 →(−3)²=9 の感覚。平方根は累乗の逆向きの操作です。
中3 二次方程式 →x²=5 の解は x=±√5。±を忘れない癖はここで効きます。
中3 三平方の定理 →斜辺の長さは√だらけ。a√bへの変形が実戦投入されます。
よくある質問
「9の平方根」と「√9」は、何がちがうの?
「9の平方根」は2乗して9になる数ぜんぶのことなので、3と−3の2つあります。いっぽう記号「√9」は、そのうち正のほうだけを指すと決められた書き方なので、√9=3です(−3は−√9と書きます)。「平方根は2つ、√は正の1つ」とセットで覚えると、テストの○×問題で迷いません。
なぜ √2×√3=√6 とできるのに、√2+√3=√5 はダメ?
かけ算・わり算は√の中でまとめてよい(√a×√b=√ab)という性質が成り立ちますが、たし算・ひき算にはそのような性質がないからです。実際に近似値で確かめると、√2+√3≒1.41+1.73=3.14 ですが、√5≒2.24 でまったく合いません。たし算では「同じ√3どうしを2√3+5√3=7√3 とまとめる」——文字式の同類項と同じ扱いだけができます。
有理化は、なぜやる必要があるの?
いちばん実用的な理由は、値の見当がつけやすく、答えの形がそろうことです。1/√2 のままだと大きさがイメージしにくいですが、有理化して √2/2 にすれば「1.41の半分で約0.7」とすぐ分かります。また答えの書き方が統一されるので、丸つけや検算もしやすくなります。分母と分子に同じ数をかけるだけなので、値そのものは変わりません。
☺おうちの方へ
平方根は「初めて出会う無理数」で、抽象度が一段上がる単元です。つまずいていたら、まず「√2ってだいたいいくつ?」と聞いてみてください。「1.4くらい」と答えられれば、記号を数として捉えられています。答えられない場合は、計算練習より先に数直線で√の場所を確かめるのが効きます。
語呂合わせ(一夜一夜に人見頃=1.41421356…)は今も現役です。√2・√3・√5の3つの近似値を覚えておくと、検算力が大きく上がります。
つまずいたら、ここに戻ろう
- 素因数分解(√を簡単にするのに使う)・展開/因数分解 — 展開と因数分解
- 正負の数・累乗 — 正負のかけ算わり算(累乗)
- どこから復習するか迷ったら — つまずき逆引き