小数のわり算のあまり|小数点の位置と四捨五入
小数のわり算であまりが出たとき、あまりの小数点はどこに打つ?答えは「わられる数のもとの位置」。7.6÷2.2=3あまり1.0を筆算の図で解説し、確かめ算でのミス防止、わり切れないときの四捨五入(概数)まで、小5がつまずく順にやさしくまとめます。
◎このページのゴール
小数のわり算であまりの小数点を「もとの位置」に正しく打ち、わり切れないときは商を四捨五入して概数で求められるようになる。
小数のわり算には、よくつまずく2つの場面があります。1つは「あまり」が出るとき。もう1つは「わり切れない」とき。どちらも小数点のあつかいがカギです。「あまりの点はどこに打つの?」「ずっとわり切れない…」を、図で先に片づけましょう。
どこでつまずいた?
あてはまるものをタップ。そこから読むと近道です。
あまりの小数点は「もとの位置」に打つ
小数のわり算は、わる数を整数にするために小数点を動かして計算します。このとき大事なのは、商とあまりで小数点の打ち方がちがうことです。
そもそも「あまり」や確かめ算があいまいなら、先に小3「あまりのあるわり算(あまり・確かめ)」で「あまり=残り」「あまり<わる数」を確認しておくと、小数でもつまずきません。
→やり方
- わる数が整数になるように、両方の小数点を同じだけ右へ動かす。
- 商の小数点は、動かしたあとの小数点の真上に打つ。
- あまりの小数点は、わられる数のもとの(動かす前の)位置に合わせて打つ。
たとえば を考えます。わる数 を整数にするため、小数点を1つ右へ動かして として計算します。
商は 。でも、あまりの はそのままではいけません。あまりの小数点は、わられる数 のもとの位置にもどして打ちます。点を1つ左へもどすので、。つまり、
なぜ「もとの位置」なの?(図で見る)
商の点とあまりの点で、なぜ打ち方がちがうのでしょう。下の筆算で見てみましょう。
あまりは「まだ分けられずに残ったもとの量」です。だから、点を動かす前の と同じものさしで読みます。点線でつないだ「もとの小数点の位置」に、あまりの点をそろえる——これがいちばん大事なルールです。
?どうして?
商は「何倍ずつ取れたか」を表すので、計算しやすいように動かした点で読みます。でもあまりは「残った量そのもの」。だからわられる数のもとの大きさで読まないと、本当の残りになりません。
あまりが出たら、必ず確かめ算
あまりの小数点は、まちがえても気づきにくいところ。だから確かめ算をセットにします。
✓コツ
わる数 × 商 + あまり = わられる数
これがピッタリ合えば正解。合わなければ、あまりの小数点の位置をうたがいます。
さきほどの あまり で確かめます。
わられる数 にピッタリもどりました。もし、あまりを動かしたあとの のまま としてしまうと、 にもどらないので「まちがい」とすぐわかります。
商の点は動かしたあと、あまりの点はもとの位置…ややこしくて、どっちがどっちか忘れそう。
そんなときこそ確かめ算だよ。「わる数 × 商 + あまり」がわられる数にもどるかを見れば、点の位置が合っているか自分でチェックできる。もどらなければ、あまりの点を動かしてみればいいんだ。
✓理解チェック①
わり切れないときは、商を四捨五入で概数に
のように、計算しても とどこまでもわり切れないことがあります。このときは「商を四捨五入して、だいたいの数(概数)で答える」を使います。
四捨五入そのものがあやしい場合は、先に小4「がい数と四捨五入」で「どの位を見て丸めるか」を確認しておくと安心です。
→やり方
- 「小数第一位まで」「上から2けた」など、どの位で答えるかを確認する。
- 答える位の1つ下の位まで計算する。
- その1つ下の位を四捨五入して、指示の位でとめる。
たとえば を「小数第一位まで」で求めます。1つ下の小数第二位まで計算すると 。小数第二位の を四捨五入( 以上だから切り上げ)して、
ポイントは「1つ下の位まで出してから四捨五入する」こと。下の図で、どこを見て丸めるかを確認しましょう。
「小数第一位まで」と言われたら、答えは小数第一位でとまります。そのために、1つ下の小数第二位まで計算してから四捨五入する、と覚えておきましょう。
✓コツ
四捨五入は「 は切り捨て、 は切り上げ」。見るのは、答える位のすぐ1つ下の位の数字だけです。
✓理解チェック②
✕よくある間違い
つまずきやすい2つを先回りします。
❌ あまり → あまりの点を動かしたあとの位置に打っている。⭕ あまり (もとの位置にもどす。確かめ )。
❌ (小数第一位) → 1つ下を見ずに切り捨てた。⭕ (小数第二位の は 以上なので切り上げ)。
やってみよう(練習問題)
✏️ やってみよう①(基本:商とあまり+確かめ算)
商は整数で、あまりを求めましょう。あまりの小数点はもとの位置に。最後に確かめ算をします。
答えと解説を見る
- 点を動かして あまり 。あまりの点をもとの位置にもどして → 商 6 あまり 0.1(確かめ: ◎)
- 点を動かして あまり 。あまりの点をもどして → 商 6 あまり 2.3(確かめ: ◎)
✏️ やってみよう②(標準:商を四捨五入して概数)
わり切れないので、指示の位で四捨五入します。1つ下の位まで計算してから丸めましょう。
- を小数第一位までの概数で。
- を小数第二位までの概数で。
答えと解説を見る
- 。小数第二位 を四捨五入(切り上げ)して → 1.2
- 。小数第三位 を四捨五入(切り上げ)して → 2.56
✏️ やってみよう③(応用:あまり+概数の総合)
1問目はあまり(確かめ算つき)、2問目は概数。場面に合わせて使い分けます。
- Lの油を、 Lずつビンに分けます。何本できて、何L残りますか。
- 個のあめを 人で同じ数ずつ分けると、1人分は約何個か、小数第一位までの概数で求めましょう。
答えと解説を見る
- あまり → 4本できて 3.4L 残る(確かめ: ◎)。あまりの点はわられる数 のもとの位置に合わせます。
- 。小数第二位 を四捨五入(切り上げ)して → 約 14.3 個
家おうちの方へ
つまずきは2つに集中します。①あまりの小数点を「動かしたあとの位置」に打ってしまう、②四捨五入する位を1つ取りちがえる。①は「あまり=もとの量の残りだから、もとの小数点にそろえる」、②は「答える位の1つ下を見て丸める」と言葉にすると整理できます。あまりが出たら毎回「わる数 × 商 + あまり = わられる数」で確かめる習慣をつけると、点の位置のミスに自分で気づけるようになります。
よくある質問(あまりの小数点・四捨五入)
Q. 小数のわり算であまりの小数点は、どこに打つの?
A. わられる数の「もとの(動かす前の)」小数点の位置に合わせて打ちます。たとえば は、点を動かして あまり と計算しますが、あまりは のもとの位置にもどして 。答えは あまり です。商の点(動かしたあと)とあまりの点(もとの位置)で打ち方がちがうのがポイントです。
Q. どうしてあまりだけ、点をもとの位置にもどすの?
A. あまりは「まだ分けられずに残った、もとの量そのもの」だからです。商は「何倍ずつ取れたか」なので計算しやすい位置(動かしたあと)で読みますが、あまりは残った量なので、点を動かす前の と同じものさしで読まないと、本当の残りになりません。
Q. あまりが合っているか、どうやって確かめるの?
A. わる数 × 商 + あまり = わられる数 になればOKです。 なら正解。もし にもどらなければ、あまりの小数点の位置をうたがいましょう。これがいちばん確実な自己チェックです。
Q. 「あまりの大きさ」って、何か決まりはあるの?
A. はい。あまりは必ずわる数より小さくなります。 のあまり は、わる数 より小さいですね。もしあまりがわる数以上になったら、商をもう1大きくできるはずなので、計算をやり直します。この「あまり<わる数」は、整数のあまりのあるわり算と同じ決まりです。
Q. わり切れないときは、あまりを出すの?四捨五入するの?
A. 問題の指示で決まります。「あまりを求めなさい」なら商を整数まで出してあまりを書きます。「小数第一位までの概数で」のように指示があれば、あまりではなく商を四捨五入します。 なら、あまりではなく と概数で答えます。
答えがもとより大きくなる・小さくなるしくみは、商の大きさ(1より小さい数でわると大きくなる)で見当づけのコツとあわせて確認できます。
あまりと概数まで使えるようになったら、いよいよ小数のわり算を実際の場面で使う文章題へ進みましょう。
📌 1分まとめ(声に出して読もう)
- 商の小数点は動かしたあとの位置、あまりの小数点はわられる数のもとの位置に合わせる。
- 例: は 商 あまり (動かした点ではなく、もとの点に合わせる)。
- あまりを出したら、必ずわる数 × 商 + あまり = わられる数で確かめる。
- わり切れないときは、指示された位の1つ下まで計算して四捨五入する。
- 例:(小数第一位まで)。
よくある質問
小数のわり算であまりの小数点は、どこに打つの?
わられる数の「もとの(動かす前の)」小数点の位置に合わせて打ちます。たとえば 7.6÷2.2 は、点を動かして 76÷22=3 あまり 10 と計算しますが、あまりは 7.6 のもとの位置にもどして 10→1.0。答えは 3 あまり 1.0 です。商の点(動かしたあと)とあまりの点(もとの位置)で打ち方がちがうのがポイントです。
どうしてあまりだけ、点をもとの位置にもどすの?
あまりは「まだ分けられずに残った、もとの量そのもの」だからです。商は「何倍ずつ取れたか」なので計算しやすい位置(動かしたあと)で読みますが、あまりは残った量なので、点を動かす前の 7.6 と同じものさしで読まないと、本当の残りになりません。
あまりが合っているか、どうやって確かめるの?
わる数 × 商 + あまり = わられる数 になればOKです。2.2×3+1.0=7.6 なら正解。もし 7.6 にもどらなければ、あまりの小数点の位置をうたがいましょう。これがいちばん確実な自己チェックです。
「あまりの大きさ」って、何か決まりはあるの?
はい。あまりは必ずわる数より小さくなります。7.6÷2.2 のあまり 1.0 は、わる数 2.2 より小さいですね。もしあまりがわる数以上になったら、商をもう1大きくできるはずなので、計算をやり直します。この「あまり<わる数」は、整数のあまりのあるわり算と同じ決まりです。
わり切れないときは、あまりを出すの?四捨五入するの?
問題の指示で決まります。「あまりを求めなさい」なら商を整数まで出してあまりを書きます。「小数第一位までの概数で」のように指示があれば、あまりではなく商を四捨五入します。5÷3 なら、あまりではなく 1.66…→1.7 と概数で答えます。