小5「四角形と三角形の面積」をやさしく攻略
三角形・平行四辺形・台形・ひし形の面積は、ぜんぶ「知っている形に変身させて考える」1つの作戦でできています。公式の丸暗記ではなく「なぜそうなるか」の図から入ると、÷2のつけ忘れも、ななめの辺と高さの混同も防げます。
◎この単元のゴール
4つの公式を意味から理解し、どんな形でも底辺と高さの組を見つけて面積を求められるようになる。
学ぶ順番(このとおり進めばOK)
この単元でつまずくところ
手が止まりやすい箇所と、その原因です。
✕公式は言えるのに、ななめの辺をかけてしまう
高さを「見えている辺の長さ」だと思っているのが原因です。高さは決めた底辺に垂直にはかった長さで、図では直角のしるしがついています。問題を解く前に「直角のしるしはどこ?」と探させ、使わない長さ(ななめの辺)に斜線を引かせると、取りちがえがほぼ消えます。
✕三角形や台形で÷2を忘れる
公式を音だけで覚えていて、÷2の意味が抜けているのが原因です。同じ形を2つ組み合わせると平行四辺形になる図に戻り、「×2したら四角形の面積になっている?」と問い返してください。答えのあとに図形の種類をもう一度見る習慣で、つけ忘れは大きく減ります。
教えるときのポイント
- 4つの公式を別々に暗記させず、「知っている形に変身させて考える」という1つの作戦の言いかえとして教えます。
- 順番は平行四辺形→三角形→台形→ひし形が定石です。あとの公式ほど前の公式を材料に作られているからです。
- 紙をはさみで切って長方形や平行四辺形に並べ直す実験を最初に1回入れると、公式の意味が体験として残ります。
- 高さが図形の外に出る三角形は、テストの配点が高い割に練習量が少ない箇所なので、意識して問題数を確保してください。
家家庭・指導の場での確認
方眼紙に底辺を固定した三角形をいくつもかき、頂点だけ横にずらして面積を計算させてみてください。どれも同じ面積になることに気づくと、「面積は底辺と高さだけで決まる」が実感でき、高さが外に出る形へのこわさが消えます。
よくある質問
どの図形の公式から教えるのがよいですか。
平行四辺形からが定石です。端を切って動かすと長方形になるという1回の変身だけで公式が作れ、これが三角形(平行四辺形の半分)・台形(2つで平行四辺形)の土台になるからです。教科書によって三角形が先の場合もありますが、そのときも「変身して知っている形にする」という筋は同じだと伝えてください。
公式を忘れたとき、どうさせればよいですか。
図をかいて作り直させてください。同じ三角形を2つ合わせれば平行四辺形になるので÷2、台形も2つ合わせれば底辺(上底+下底)の平行四辺形になるので÷2、と自力で復元できます。この復元経験が1回あると、丸暗記より忘れにくくなり、中学の等積変形にもつながります。
ひし形だけ公式の形がちがうのは、なぜですか。
ひし形は辺の長さが同じでも、つぶれ具合で面積が変わるため、辺からは面積が決められません。そこで対角線2本をたて・よこにした長方形をまわりにかき、その半分として求めます。「ひし形は対角線の図形」とセットで覚えると、正方形の対角線からの面積計算にも応用できます。
つまずいたら、ここに戻ろう
- 面積の意味と長方形・正方形の公式 — 小4「面積」
- 台形・平行四辺形・ひし形の形と対角線 — 小4「垂直・平行と四角形」
- このあと:小6「円の面積」/小6「角柱・円柱の体積」(底面積の計算に使う)